CT200ｈ

ほんの少しだけCT200hに触れる機会があった。
決して長く乗ったわけではないので正確なインプレッションというわけではない。

CT200hの売りはハンドリングではないだろうか。
0.1秒で何度切るとかとCMしている。
私はこの時点でトヨタの考えが正しくないと思う。
この数字を宣伝に使いたいならば、ギアレシオを速くするだけで良いからだ。

CT200hに乗ってみると、ぐにゃぐにゃなステアリングフィールではないが国産車の普通のそれと同じと言えば同じだ。
確かにシャープに感じるような味付けはなされているのだが、明らかな作動遅れというか位相遅れというかが感じられる。
ダイレクト感がないとでも言えば良いのかなぁ。
勿論普通のセダンよりは良くできている。
(海外のテスターに言わせると"良く作られている")
このクラスとしてはフロントが重いので、ここまで作った事を褒めるべきなのかどうか。
でもだったらFRレイアウトを求めたくもなる。
（絶対的速さという事ではなく、走行特性の点で）
ただしFRでは回生ブレーキが有効に使えなくなるのでモード燃費が悪くなる。

営業マンはハンドリングを自慢したいようだったので、その後CLSに乗せてあげた。
ダイレクトとはこんな感じを言うんではないですかって。
ギアレシオは遅いし普通のセダンではあるが、切りはじめの感じはずいぶん違う。
ら、営業マン氏「改造されてるんですか」と来た。
話しにならないな。

エンジンは1.8リッターのハイブリッドシステムなのでウルトラ遅い。
エコモードにでもしようものなら床までアクセルを踏み込んでもクラクションの嵐を浴びそうだ。
ノーマルモードならばターボ付きの軽自動車並みには走る。

その外観や内装（走行モードを変えるとメータパネルが変わるとか）が醸し出す雰囲気と動力性能がマッチしていない。
燃費を取りたいならそういう車に、スポーティさを演出したいなら相当のエンジン積めばいいのに、と思った。
もったいない。
しかもモータと電池で車重が1.5t近いのだから可哀想なものだ。

外観は賛否両論だと思うが、まあまあ悪くないと思う。
営業マンは、このスタイル(ハッチバックの意)でお洒落なレストランにも乗り付けられる唯一の車だという。
ま、この場では否定はしないでおこう。

でもね、BMW120の方が安くて速くて軽快だよね。
とは言わなかったけど。