秩父に行く(8)

夕闇が迫り、西の空に金星が輝く。
141号線を下ってくると十石峠の標識があった。

シグナスで行ったときにここを通ったっけ。
何となく地図が頭に浮かぶ。
蓼科や韮崎といった地名も出てくる。

道路によっては冬期通行止めの看板が出ている。
山も上の方は若干の冠雪があるようだが、雪は降らなくても凍結などで通行止めになるのかも。

国道に車の数は少なくはないが、街灯もまばらな山間の道は暗く静かだ。
十石峠を通りたい気は山々なのだが既に辺りは暗い。
ここからだと延々国道20号線を行くか、或いは中央高速を通るかだ。

山を下ってくると気温が上がる。
5℃、結構暖かく感じる。
絶対的に寒いには違いないのだが、何しろ山の上は零下なのだから体感的にずいぶん違う。

どこかで一休みしたいと思うのだが道の駅はもう閉店時間？
まだ17時なのに電気が消えている。
何か食べて何か飲んでと思ったのだが仕方がない。
シート下に入れておいたコーヒーを飲む。

ここはそこそこ保温されているので生暖かい。
グローブも取り替える。
単にシート下で温められたものに換えたと言うだけなんだけど。

続く…