N-07D(36)

Androidスマートフォンの電池を長持ちさせるために、スリープ中は通信を切ってしまうアプリがある。
Androidの設計思想である同期と情報の送信を真っ向から阻止するような素敵なアプリがいくつもある。

確かに移動機の行動を把握したいGoogleは常に情報が欲しい。
同期間隔を短くして利便性を上げたい事も分かる。
しかし無線帯域もバッテリ容量も無限ではないのだ。
効率化という点でGoogleは大きな過ちを犯していると私は思うのだが、Googleはこういうかも知れない。
あなた、何故OSがタダだかわかりますか？OSの利用料に相当するあなたの個人情報を我々は収集し続けているんですよと。

素敵なアプリでスリープ中の通信を切ってしまうとGoogleの思い通りの移動機情報は得られなくなる。
だがそれは知った事ではない。
Googleに必要な情報を送るために電池を使っているのではないからだ。
しかし通信を切ってしまうとメールも来なくなる。

所でspモードメールの仕組みはどうなっているのだろう。
調べてみると着信通知は特殊なヘッダを持ったSMSで行われるとある。
特殊なヘッダとは、SMSフォーマット内のWSPヘッダのContentTypeとHeadersにEMNパラメータを書き込んだものだ。
このEMN(E Mail Notification)がそのものズバリのメール通知のデータである。
移動機がそのSMSを受信するとspモードメールアプリに着信を通知する。
着信の通知されたspモードメールアプリはPOP3Sを使ってメールサーバに問い合わせを行い、メールを受信する。
従って通信を切っておいてもメールの新着は分かる。
しかしメールの受信そのものは出来ない。

このSMSによる着信通知をフックして通信を復活させるアプリもある。
設定は少々必要だがroot化が必要な訳ではない。