何故魅力がないのか(11/19)
◆ 埼玉県が都道府県魅力度ランキング最下位だったそうだ。従来から下位にランキングされていたのだが、ついに最下位になったという事で逆に喜ぶ(目立つから?)人もいるのだとか。
◆ 埼玉県は東京都隣接のベッドタウンとして開発が進んだ。昔は一面に畑が広がるような土地だったが、鉄道沿線を中心に町が出来た。都心への交通機関のある埼玉県南部や大宮方向に向かって宅地開発が進んだ。
◆ こうした点を見ると特に人気がない理由が分からない。最近ではクルド人問題もあって治安の悪化が言われているのは事実だが、埼玉県は川口だけが全てではない。ただこうしたイメージが浸透すると、埼玉県自体が不法移民に占領されているかのごとく思われてしまう。一部政治家は日本人よりクルド人から票を貰った方が当選出来ると考え、クルド人派に転向した例もある。
◆ 埼玉県は関東平野の南部に位置していて、比較的平坦地が多い。この事もあって農業が行われていたのだが、高度成長期には多くの住宅が建てられた。東京近郊に住んでいた人が安価な土地を求めて埼玉県南部に集まる的に人口が増加した。
◆ 色々な地方から集まった人たちの集合みたいな感じで、いわゆる新しい町が出来ていく。急速な人口の増加は道路や鉄道の輸送料不足につながり、土地は安いが東京には(時間的に)遠いなどと言われ始める。しかし安価な住宅に魅力は大きく、その後も人口増が続いたわけだ。
◆ 日本が不況の時代に入ると、郊外の住宅地の人気が急速に衰え始める。それは埼玉県だけではなく東京西部もそうだし、千葉県などは廃墟と化したニュータウンが沢山ある。従ってこうした点においても埼玉県が特別魅力がないとは言えない。海なし県だからと言ったところで他にも海に面していない県はある訳で、何故こんなに魅力がないと思われているのかが不思議だ。
◆ 埼玉県は魅力最下位だが、魅力トップは北海道だった。北海道は徐々に得点を落としながらもトップを維持していて、2位の京都を大きく引き離している。広大な土地と自然が魅力の北海道という感じなのだが、長い冬の期間や厳しい自然も都市部に住む人には魅力になるのか。
◆ 北海道、京都に次いで沖縄が3位になっている。美しい海などこちらも北海道同様に自然のある県だ。雪深い北海道とは違って温暖ではあるが、台風に曝されれば本土との交通も遮断されてしまう。美しいけれど厳しくもある自然と同居出来るのが沖縄や北海道だと言える。実際に済んでいる人からすれば、端から見るほど良い土地ではないよと言うかも知れないが、そうした未知なる魅力を感じる人も多いのかな。
◆ 埼玉県のクルド人問題的な見方で行けば、沖縄米軍問題もあるし北海道の中国人問題もある。魅力ランキングはイメージ的ものなので、デメリットがメリットを上回らない限り、いやイメージ的にデメリットが目立たない限りと言うべきなのかな、そうして都道府県が魅力度が高いとされるわけだ。
◆ 実際に住みにくいとか住みやすいを判断するとなると、物価だとか地価だとか交通だとか買い物だとか、病院や教育機関などの充実差も重要になる。広大な土地で牧場経営を夢みる人だって、買い物に隣の町まで100kmあるよと言われたら、冬に吹雪になったら何日も外に出られないよと言われたら、夢が少し欠けてしまうかも。