コインパーキングとセルフレジ(11/21)
◆ コインパーキングはセルフレジのようなものだ。会計は自分で行うシステムになっているのだが、SUVなどを中心に不正脱出を試みる輩も少なくはない。不正脱出で車が壊れる分には駐車場側に被害はないが、駐車場の設備が壊れると修理代が馬鹿に出来なくなる。
◆ だったら設備を設けず自己申告で払って貰ったら良いんじゃないの?と言う発想で田舎の駐車場の設備レスが進んでいるのだとか。修善寺には修禅寺という寺があるのだが、その周辺には駐車場がある。日中は係員がいるので有人レジ同様なのだが、夜間は料金箱が置かれているだけだ。場所によっては料金箱すら置かれていないのは、料金箱ドロボーを避けるためだろう。
◆ コインパーキングのイニシャルコストは10台規模で500万円前後(整地含む)と高いそうで、設備を何も置かずに運用すればその経費分が浮く。管理コストは売り上げの1割前後だそうなので、経費分と不正駐車損失を比較すると、不正駐車損失の方が少ないのだとか。
◆ これはセルフレジの導入コストと万引き被害を加算すると、結局は有人レジの方がコスト効率が良かった、或いは無人販売の方が良いんじゃないの?みたいなものだ。セルフレジはシステムや地域や店舗によって万引き率が異なるので、おそらく駐車場も同様だと思う。
◆ 大阪の某駐車場経営者がナンバープレートを隠さずXに写真を載せていたが、不正脱出を試みる車の多くがアルファードと中型以上のセダンだった。この事から車高制限バーを付けたり、ポールで制限して駐車スペースを狭くする(転回出来ないようにする)事で被害が激減したのだとか。
◆ 軽自動車専用にすると不正駐車被害が激減する事に加えて、保険料が(駐車場設備の物損保険など)が安くなる。スペース効率も良くなるので田舎には軽自動車用のコインパーキングもある。
◆ 他人の敷地(空き地)に無断駐車を何年も行った上、敷地の所有者が柵を作ったら(無断駐車していた人間が)駐車出来なくなるから柵を外せと文句を言ってきたという、何だか訳の分からない事もある。なので設備レスの駐車場にはそれなりのリスクもあるのだが、監視カメラと料金ボックスだけで駐車場が出来る事によるコスト削減効果は大きい。
◆ いわゆるコインパーキングの場合は設備の設置のために工事が必要だし舗装も必須だ。しかし設備レスの場合は砂利引きでも運用出来る(修禅寺近くの駐車場は未舗装)ので、観光地などでの民間というか個人の駐車場経営参入が容易になる。
◆ これも観光地周辺だと他人の敷地に勝手に車を止めていく人が後を絶たないそうだが、有料駐車場にしたり柵を作るにはお金がかかる。しかし監視カメラと料金ボックスの設置だけなら、その分の回収は意外に早く出来るというわけだ。
◆ 観光地では夕方になると駐車場を閉めてしまう場合が多いが、これも不正駐車の防止に効果がある。観光客以外が不正に車を止める場合、観光しているわけではないので、車を何日も置きっぱなしにされたりする。しかし駐車場を閉めてしまえばその車が出られないことになり、車両の持ち主は不便を感じてそこを避けるようになる。