どうなる?リニア新幹線(12/14)
◆ リニア新幹線工事が中々進まない。元静岡県知事の川勝氏はリニア工事に反対しており、手続き上の問題やら河川における水量減少問題などで折り合いが付かなかった、JRは静岡工区の遅延により、予定の開業は出来ないとした。

◆ 現在は水問題は一応の解決は見ているのだが、JR側との約束事や今後の対応などに関しての手続きが中々進まないのだとか。今や静岡県知事は川勝氏ではないのだから、どんどん進めれば良いようにも思うのだけど。

◆ 静岡県外でも色々問題が起きている。地盤沈下あり、井戸枯れありで工事が中断したり住民への説明を行ったりしている。大事になったの岐阜県の瑞浪市で、地下水位の低下を防ぐ手段はない、地盤沈下は今後も起きるとJRは開き直った。地域によっては代替水源を用意するなどしているが、今後も続くと予想される地下水位の低下や地盤沈下に住民の不安は収まらない。

◆ 山梨県でも同様の地下水位の低下や井戸枯れが起きたが、JRは早々に住民を納得させてしまった(金銭を払う代わり、井戸がれや地盤沈下は黙認する)。山梨県内では井戸枯れによって農作物に影響が出ているところもあるが、今更文句は言えなくなっているという事で泣き寝入りだ。

◆ こうした手法は開発業者がよく使う。この近くに出来る予定のメガソーラーでも、河川下流の集落には金を払って許諾を得てしまっている。未だ工事の計画すら出来ていない段階で金を払ってしまうと、後にどのような工事が行われようと文句は言えなくなってしまう。メガソーラー事業者は各地で問題を起こしているブルーキャピタルで、他の裁判で忙しいのか?この近くのメガソーラ計画は(幸いにして)進行していないようだ。

◆ どこかで何かが引っかかると大事になりやすい大規模開発だが、リニア工事に関しては各所で問題が起きている。昨年の11月だったか?品川で地盤沈下が起きたとかと報道されていた。リニア用トンネルは地下80m付近に作られているそうだが、それで地表まで影響があるのだから何が起きるか分からない。

◆ トンネルと言えば外環道の工事による地盤沈下が2020年に調布市で起きた。2023年頃には地盤沈下した辺りの30棟以上の住宅を解体されて町が変貌してしまった。東京近郊にはいくつもの地下トンネルがあるのだが、昭和の時代に掘られたようなトンネルでも問題は起きていたのだろうか?それともシールド工法などによる弊害なのだろうか?
◆ リニア事業は工事コストの上昇によって当初予算をの2倍となる11兆円まで膨らむとした。工事費はそのまま運賃になるのだろうから、東海道新幹線の700円増しなんて夢のような料金は、たぶん当初から夢だったのだろう。国交省の需要予測と同じで、時が経てば数字はずれるとでも言えば何とかなってしまう世界だ。700円増しではなく開業時には7千円増しになっているかも知れない。

◆ 工事が出来たとしても電力問題があり、膨大な電力を使って高速移動の必要があるのかとまで言われる。リニア新幹線が出来る時点の電力事情がどうなっているかは想像も出来ないが、世界一高いと言われる日本の電気代で走らせるリニア鉄道の運賃は、イニシャルコストの増大に上乗せされてくる。現在の予定では開業が2034年頃になるとされているが、今後も各地で環境問題が出てくれば更に開業は遅れそうだ。欧州や中国では速度と引き換えに運賃を下げるなどして、速度競争に終止符を打つ的にも見える。