270万円のデリカミニ(11/29)
◆ 軽自動車も高くなったものである。三菱はデリカミニに270万円を超えるモデルを加えた。と言ってもハードウエア的というか自動車的に何かがどうなったというものではなく、カーナビが云々とかそういう方向だ。

◆ 大衆車ブランドになったと言われるレクサス系列店の車種も、オプションを付けると馬鹿高くなってしまうと言うアレと同じ事だ。大衆化によってモデリスタのパーツの売れ行きも好調だという。車検に通るギリギリを攻めるというモデリスタのパーツは、同じものをサードパーティが作ったとしても車検に通らなくなると言われるほどだ。

◆ デリカミニに話を戻すと、1ランク下のモデルは220万円強、最下位モデルでも200万円を超えるのはちょっと高めな感じはするが、最近の軽自動車は高いので仕方がないか。三菱ではプレミアム軽自動車を目指すと言っている。田舎だとサイズ的に軽自動車を選ぶ傾向もあるので、需要としてはあるとは思う。軽自動車サイズ(に、近い)で5ナンバーの車も意外に多く見かける。

◆ ナビやオーディオは好みの部分なので、これに50万円のエクストラチャージを払うのは買う人の勝手だ。300万円出すなら他の車をと言ったって、その人がデリカミニに乗りたいのであればそれは誰にも止められない。

◆ 松竹梅商売の一環としてデラックスバージョンを作りましたみたいな理由なのかも知れないし、顧客データを分析したらスペシャルな軽自動車が欲しいという意見が多かったのかも知れない。270万円のデリカミニが売れなければカタログから消えるだろうし、継続的に売れ行きが良ければ更なる高価格バージョンが出来るかも。

◆ 例えばレクサス商売にしても高価格車を扱うようにして、何となく高いよな、みたいなイメージを作る。そこに低価格車を投入すると、意外に買えるじゃん、みたいな感じで売れていく。すると高価格車を買った人はイメージ劣化を懸念し始めるので、センチュリーブランドを作る。これは結構上手い商売だと思う。

◆ 三菱的にもデリカミニが"高いけれど良い車"みたいなイメージになれば、ちょっと安いデリカミニ的別の車を作って売ることも考えられる。しかし価格を上げたために売れ行きが鈍るとどうにもならなくなる。イメージ的に値引きで拡販するわけにも行かないみたいな、売れ残りのマンションを値下げしたら先に買った人が怒ったみたいな事になる。

◆ これをやって失敗したのがテスラなのだが、EVの場合は過渡期にあるので性能は向上し価格は下がる。テスラもモデル数が多ければ安いモデルと高いモデルという風に出来たのだろうが、そうする間もなくEVブームはしぼんでしまった。

◆ テスラも大量在庫を抱えて困っているようで色々と安価誘導はしている。当然高値で買った人からは文句が来るわけだが、そこはテスラなので知らん顔を決め込むことになる。テスラは金があるから未だ良いが、中国のEVの大量在庫はどうなってしまうのか。

◆ テスラにしても中華にしてもLFP化が進んでいるので、Li-ionバッテリー搭載車は古く見えてくる。しかし原価は高いので安売りするわけにも行かず、まるで日本のバブル崩壊時のマンションや貸しビルのような、不良債権の集合体みたいな事になってしまうし、新車が売れなければ中古の価格はなお下がる。