王者Nの連勝記録が消えた(12/22)
◆ 軽自動車で不動の一位を続けてきたのがN-BOXで、10年以上にわたって軽自動車における登録台数トップを誇ってきた。しかしそのN-BOXが10月の販売データでは4位に転落した。売れていたものはいつか売れなくなる運命にあるとは言え、不動の一位を揺るがすことになった要因は何なのか。

◆ N-BOXが悪くなったのではなく他車の魅力が迫ってきたという見方もあるし、N-BOXはモデルチェンジで内装が安っぽくなったとの指摘もある。ホンダはN-BOXの販売強化作戦を展開するかな。価格が上がってしまったとお嘆きの方も、値引きが期待出来るかも。

◆ 10月の販売数は前月比で約6割と数字が下がったので、N-BOXの販売上の何かの都合かも知れない。11月にはトップに復帰していが、昨年同期に比較すると販売台数は落ちている。10月にN-BOXの牙城を崩したのはムーブ、スペーシア、タントなのだが、タントは前月比124%と伸び率がある。逆にスペーシアは前月比87.9%と振るわないにもかかわらず2位に付けた。

◆ 登録車ではヤリスが強い。ヤリスは11月に1.4万台を売っている。ヤリスに次ぐカローラは月間1万台ほどを売る。ミサイルの事故が多いのは売れているからだと力説している人がいたが、ヤリスはミサイル化していない。そのプリウスは2016年頃には月間2万台以上を売った月もあったが、平均的にはヤリス以下である。

◆ 現在のミサイルはと言えば11月の登録台数が4,233台である。た2024年には8万台以上売っているのだが、需要一巡でで失速か。攻めすぎたデザインが爺さんに嫌気されたとも言われ、ほぼ共通車両であるカローラに水をあけられる。セダンはカローラに任せて、トヨタ版プレリュードを目指した方が良かったのか。

◆ ちなみに11月の販売台数でみればプリウスよりもクラウンの方が多く売っているし、半年ベースでみても若干クラウンの方が多い。クラウンに関しては販売テコ入れで、値引き幅が大きくなっているそうだ。一時期は値引きゼロが当たり前みたいに言われていたが、現状では25万円〜45万円の値引きがあるという。

◆ 低価格路線で攻めるレクサス店販売車では、ヤリスクロスのレクサス版であるLBXが約2千台売れていて、半年ベースでも1万台弱になる。いわゆる高価格のレクサス車はランキングに入ってこないので、低価格化がいかに有効かが分かる。高級車ブランドを大衆化するという号令でレクサスブランドの消滅を防いだみたいな格好で、レクサスグリルも過去のものとなった。この先高級車はセンチュリーブランドに移行していくのだろう。

◆ 世界一のEVメーカを自負するトヨタは、EVを純EVとしてハイブリッド車と区別するのだとか。ハイブリッド車はハイブリッド型電気自動車(HV→HEV、PHV→PHEV)に呼び方を変えた。日本ではトヨタの強い働きかけによりハイブリッド車がEVの仲間入りになるが、海外では主要燃料で区別している。

◆ 日本でのICE規制がどうなるのかは分からないが、スズキはマイルドハイブリッドでEV化というか名前だけ電気自動車にすれば良いと言っていた。逆にEV新税が出来たら、ハイブリッド車はエンジンが付いているからICEの仲間だと言うかも。

◆ トヨタは2030年までに純EVを350万台販売することを目標に掲げている。これが実現すると(たぶん)世界のEV販売台数に並べるくらいの販売台数となる。