LTE化(10/28)
◆ auの2GHz帯は多くのエリアで20MHz幅化が出来ている。元々800MHz帯を主に整備してきたauも2GHz帯をcdmaに使用していたのだがlet転用しやすかったと言える。2GHz帯が割り当てられた後もauは積極的にエリア整備したとは言い難い部分もあり、800MHz帯の混雑が激しくなり始めた移行に渋々整備したと言っても良いような状況だった。
◆ これが将来のLTE化を見越した事であったならば先見の明があったとも言えるのだが、実際には結果がそうなったと言う事だ。何しろ当時はLTEの規格すら無かったのだから。
プロセスがどうであれ結果としてlet化を進めやすくなった事は現在のauにとってはメリットである。
◆ ドコモは2GHz帯をメインにCDMA網を整備した。800MHz帯はソフトバンクの例の妨害にあったりして整備が遅れ、その後も都市部などでは積極的には使わなかった。LTE化が進んでも既存のCDMA端末は2GHz帯に残る事になりLTEで使用出来るバンド幅が10MHzに留まった。現在ではFOMA契約がかなり減少した事もあってLTEで15MHz幅を使っているが、ごく一部を除いて20MHz幅は使えない。
◆ ドコモの場合は1.5GHz帯が15MHz幅で使える(他社は10MHz幅)ので、これと1.8GHz帯の20MHz幅の整備を進めた。1.5GHz帯はiPhoneが対応していない事もありAndroid専用バンドとなっているのだが、バンドが空いていると言う事もなくトラフィックはうまく分散されているようだ。
◆ auも1.5GHz帯はLTE化が行われていてドコモ同様にAndroidスマートフォンで使用している。
ソフトバンクはiPhone比率が高い事もあって1.5GHz帯はモバイルWi-Fiルータなどで使うに留まったわけでLTE化は全く行われていない。
2つの基地局を使ったDC化なども行われていたのだが今はその対応エリアは減っている。LTE化を行えばAndroidスマートフォンの一部はここを使用出来る可能性はある。
◆ 800MHz帯はドコモ,au共にW-CDMA/cdma2000で使用されているが2GHz帯とは逆にauの方が収容端末が多い。ただしauはLTE専用端末を増やすなどしているのでcdma2000対応端末は今後減少していくだろう。ドコモの方は地方部を中心に800MHz帯を使っているので全LTE化の道は遠いと言える。
◆ ソフトバンクは900MHz帯をW-CDMAで使い始めてしまった関係でLTE化に難儀した。巻き取り計画もうまく進まずにLTEの10MHz化も最近ようやく進んできた状況だ。2GHz帯の整備の遅れを900MHz帯に頼った部分もあり、900MHz帯でのLTE化自体が遅れている地方部などではLTE圏外の場所も多く国道沿いでもCDMAでの接続になってしまう。
◆ ソフトバンクのエリア整備ポリシー自体が都市部中心という感じで、これは米スプリントでも同様だ。コスト効率を考えればトラフィックの多い地域を先に整備するのは当然の事で、以前に孫さん自身も「一日に数局しか接続してこない基地局は設備投資の意味がない」的な事を言っている。
◆ ソフトバンクは公称加入者数に比較して実加入者数が少ないのでトラフィック的には楽だと言える。機種変更を経験した人の多くはタダSIMを持っているのでこの部分だけで言えば公称加入者数は実加入者数の2倍に水増しされている。
更には動画帯域のスロットリングも行われているのでスピードテストなどではそこそこの数字が出てくる。
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