原発(9/5)
◆ 古川戦略相は原発をゼロにする為には50兆円が必要だと言った。枝野幸男経済産業相は100兆円が必要だとした。じゃあそのお金をかけたら良いんじゃないのかな、国土強靱化どうのこうのでは消費税のアップ分をアテにして200兆円も使うそうだから、そこから分ければ良いではないか。原発解体という公共工事を行えば良いだけなのだから自民党だって嫌とは言うまい。
枝野氏はこんな事も言っている。「電気代を含む光熱費が最大で32,243円となり、10年実績の16,900円の約2倍に上昇する」と。ここでは電気代ではなく光熱費と言い換えている。
価格を大きく見せたいが為の浅知恵だろうが、これでは一体どれだけのコストが直接的に上がるのかが分からない。原発の安全性に関する設計には過去の大津波のデータは加味せず、この夏の電力需要検討時には過去最大の消費電力量の年を引き合いにした。結果として大飯原発など起動しなくても十分な電力供給量があった。
◆ そもそも東京電力の言う標準家庭の電気代は6,973円である。東京ガスの標準料金は5,564円なので他に4,363円あるから、これが水道代なのだろうか。電気代が上がるとガス代や水道代も上がると予測したのかも知れない。そもそも電気代が2倍になどなるかという問題がある。電気代が2倍になれば発電機に石油を入れて動かした方がずっと安くなる。エネファームも然りだし太陽光発電もある。それこそ後何年で石油がなくなるみたいな話と同じで、単に現状から想像するだけで変化というものを加味していない。
◆ ガソリン代にしても同じように、ガソリンが上がると車に乗る人が減る。景気の良い時には値上げも仕方がないなとみんなが思ったが今はそうではない。結局ガソリンが売れなくなるので需給関係が悪化してガソリン価格が上げられなくなる。これと同じ事が電気料金にも起きるはずだ。大規模事業所ならば自前で発電設備を持つだろうし、発送電分離が行われれば、もしかしたら中国あたりから電気(いや、電気の元になるエネルギかな、それとも充電済み電池かな)を持ってくるなんて業者が現れるかも知れない。
◆ 自民党にしても民主党にしても、特に民主党は相当ダメな政党だ。言う事は立派だったらやる事は全くダメだ。なので国民の将来に対する希望は全くなくなってしまった。日本人は比較的おとなしいので暴動こそ起きないが、それこそ「消費税なんか10%でも30%でも好きにすればいいよ、どうせ食っていけない事に変わりはないんだから」と諦めている人も居る。北朝鮮は戦争が起きれば世の中が変わる(今より良くなる)と思っている人が居ると言われ、つまり今の状況は戦争より悪いと言う事だ。
◆ 日本にしても進まない復興などを肌で感じながら、利権争いでも何でもしていればいい、私は一生仮設住宅だからと諦める人が居る。産業界にしてもシャープ問題ありで、国内産業に希望は持てない。家電業界だけでも何万人かの人が職を失っているはずだ。当面は失業保険があるが、やがて無くなる。再就職先が見つかればいいが、そもそも大手家電メーカが人員整理なのだから波及的に他の業種は中小事業所にも不況なはず。一体どうするのか。
脱原発にしても明るい未来を見させるようなプランを立てればいいのだが、現状では経産省や財務省の言いなりで「金がかかると言って国民を脅せ」の指令を単純に聞いているに過ぎない。
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