過去の雑記置き場
VC
フラッシング剤は不要か?(7/3)
◆ 定期的なエンジンオイル交換がされていればスラッジの堆積は少なく、あえてフラッシングをする必要は無いと思っていたのだが、ダイハツ車のピストンリング問題とか、ハイブリッド車のエンジンオイル乳化問題とかで、最近の車は様子が違ってきている感じがする。
◆ ダイハツ車の品質低下は各所で言われていて、効率改善(燃費改善)の為もあるがコストダウンの影響も無視できないのだとか。ダイハツの軽自動車と言えば高い耐久性を誇った筈なのに、それは伝説でしかなくなってしまったのだろうか。
◆ ダイハツ車の多くは1万km(ターボ車は5000km)または半年ごとのオイル交換が指定されている。シビアコンディションではこの半分の距離での交換が必要になるが、ではシビアコンディションとは何なのか。ダイハツによれば「悪路走行が多い、走行距離が多い、山道など上り下りの頻繁な走行」で、悪路走行はシビアなのか、なんで?みたいな気がしないでもない。走行距離が多いというのは長距離を乗るという意味ではなく(その意味で走行距離が多ければオイル交換時期がすぐ来るはずなので)、オドメータが多くの距離を示している場合、かな。
◆ 年間走行距離が1万km以下の人であれば、オイル交換サイクルは半年の方が早く来る。しかし多くの人は距離は見ているけれど時期は気にしていないのではないだろうか。オイル交換インジケータすら無視するそうだから。
◆ このあたりは山なのだけれど、坂道の多さという点では横浜の方が過酷かも。このあたりだと山を登るか下るかなのだが、横浜の場合は丘が沢山あるので上り下りを頻繁に行う事になる。勿論地域にもよるのだが、そうしたこともあって日本の道路は全てシビアコンディションだという人もいる。
◆ で、オイルにとって過酷な条件で走り、さらには燃費改善のための設計があり、低粘度オイルありでスラッジが溜まったり、それによるピストンリングの固着が起きやすかったりする。それが新しいオイルで溶けるかというとそうではない。そしてこれはエンジンオイル圧送洗浄みたいな仕掛けを使っても落とすことは出来ない。圧送洗浄はオイルラインが洗えるだけだからだ。
◆ そう考えると即効性エンジンフラッシング剤も意味があるのかなと思ったりする。オイル交換ごとのフラッシングは不要だとしても、数万kmに一度くらいはフラッシングしても良いのかも。オイルパンの形状にもよるが、ドレンから抜けるオイルの量は100%ではない(上から抜いた方がむしろ抜けるかも)ので、フラッシング剤を入れたオイルは全ては抜けない。フラッシング剤入りのオイルが多少残っていてもすぐにエンジンが壊れるという事は無いが、気になる人はディップスティックの所からポンプ抜くとか、ドレンプラグの穴からバキュームで抜くとかした方が良い。
◆ エンジンオイルに関して、価格の高いオイルを長期間使うよりも安価なオイルをこまめに換えた方が良いと考えていた。しかし最近だとオイルの成分にシビアになってきているので、オイルなら何でも良いとも言えなくなってきた。(安価なオイルはモリブデンで潤滑性能を上げるものがあり、DLC問題が起きる)フラッシングに関しても、定期的なオイル交換がされていれば不要だと思っていたのだが、ダイハツ車の例などを見ると不要とまでは言い切れないのかなと思うところもある。
遅効性エンジンフラッシング剤の効果(7/2)
◆ エンジンフラッシング剤としては即効性のものと遅効性のものがある。即効性のものは(たぶん)灯油とシンナーの混合物みたいなもので、スラッジ除去効果がある。ただしオイルが余りかからないところ(飛沫が飛ぶような場所)には、そのフラッシング剤も余り飛び散らないので洗浄効果が発揮できない。
◆ 遅効性のエンジンフラッシング剤は、オイルに混合して数千km走行する事によって徐々に汚れを引き剥がす。有機酸金属塩化合物で、オイルの清浄効果を高める。即効性ではないので急速にスラッジを溶かすことがなく、ストレーナやオイルフィルタの目詰まりリスクを軽減できると言われる。
◆ 即効性のフラッシング剤の効果はすぐ見て分かる。エンジンオイルを何度か続けて交換し、抜いたエンジンオイルが新品エンジンオイルとさほど差の無い状態にする。その状態でフラッシング剤を入れると、汚れが落ちてエンジンオイルが真っ黒になる。これを何度か繰り返すと、ほぼ汚れの無いオイル+フラッシング剤が排出されるようになる。こうした実験動画は海外を中心にいくつもある。
◆ 遅効性のエンジンフラッシング剤の効果がどうなのか?検証した方が居る。リングイーズプラスを添加して3ヶ月/3000kmを走行した後にカムカバーとオイルパンを外して内部を観察した。結果からすると特別何も変わっていなかった。
◆ ものすごくスラッジの溜まった、ヘドロ状のものが堆積したようなエンジンには効果が見られるのかも知れないが、指で触るとスラッジがうっすらついているとか、固形物が少し堆積した程度とか、ピストン裏側に焦げたオイルのカスのようなものが張り付いているとか、そんな状態のエンジンでは効果が見られなかった。
◆ 遅効性のエンジンフラッシング剤は(エンジンに対する)安全性が高く効果が期待できるかなと思ったのだが、期待したほどでもなかった。ただオイルが汚れることやオイルフィルタに汚れが付着するので、何かしらの清浄効果はあるわけだ。しかし目で見てそれが分かるかと言えばそうでもなかった。勿論エンジンの状態というかスラッジの堆積具合にもよるとは思うので、効果がゼロとは言い切れないが価格なりの価値はないかも。
◆ 即効性のエンジンフラッシング剤を圧送循環させる、ATFの圧送循環交換機みたいなものもある。ATF交換需要の一巡で今度はエンジンフラッシングみたいな商売である。これはエンジンのオイルラインを洗浄するもので、ピストンリングだとかピストンの裏側のスラッジ、オイルパンの堆積物やカムカバーの裏側など、スラッジの溜まりやすい場所は綺麗にならない。
◆ フラッシング自体エンジンオイルの定期交換が出来ている車であれば、通常は不要だと言える。それでも距離を走った車だとスラッジは堆積するのだが、それは簡単に落とせない部分についたスラッジでもある。即効性フラッシング剤はアイドリングで十数分待つだけなので、オイルの流れない場所(飛沫による汚れの付着場所)は綺麗にならない。
◆ カムカバーやオイルパンを外したなら、エンジンクリーナで洗浄剤を吹き付けた方が良い。スプレー式のクリーナも効果的で、ある程度はオイル焼けも落とすことが出来る。洗浄剤を吹き付けてもオイルラインの中まで入り込まないが、オイルラインの中は意外と汚れていない。オイルが停滞する場所とか、ピストン裏側など高温になる場所にスラッジは堆積する。
速度計測アプリ(7/1)
◆ ミニのスピードメータの誤差がどの程度なのか?GPSによる速度計測アプリで確認してみた。高速道路で80km/h,90km/h100km/h,110km/h,120km/hでDCCをセットして速度を一定にし、GPSアプリで計測した。アプリによってばらつき具合とか更新頻度とかは若干異なるが、おおむね+2.5%の誤差だった。
◆ アプリはいくつかダウンロードしてみたのだが、GooglePLAYの上の方に出るもの(広告)はどれも酷いものだった。Googleは広告とそうでない部分を区別しろと規約に書いているくせに、自分たちは誤認しやすいように並べる。
◆ で、その酷いGPS速度計測アプリなのだが、騙し広告(×をタップするとダウンロードサイトに飛ぶ)がいくつも出てブラウザのタブがいくつか開き、タスク一覧でGPS速度計測アプリに戻っても×をタップすると又その繰り返しみたいな、結局そのアプリは速度計測まで実行せずにアンインストールした。次にダウンロードしたものと、その次にダウンロードしたものは同一アプリで名前とアイコンが違うのみだった。いずれも制限付きの試用期間がある有料アプリだった。もちろん有料ともアプリ内課金とも書かれていなかった。
◆ たかがGPS速度計測アプリなのに、ずいぶん酷いものを見せられてしまった。GPS速度計測アプリがこんな風なのだから、他のアプリも酷いことになっているのかな。無料アプリなので広告は我慢するし、まあ私などは広告のない有料版を買うことも多いのだが、広告の質の低下は何とかして欲しい。
◆ カウントダウン付きの動画広告があり→カウントがゼロになると×が表示されるが、そこをタップすると別の広告が出てカウントダウンが開始され……を何回か繰り返すようなものが増えた。広告をブラウザで開かせるようなものだと、戻るボタンをタップしても(当たり前だが)アプリには戻れない。広告を見せられるだけではなく、面倒な操作を強いられるのだから厄介だ。
◆ GPS速度計測アプリによると思うが、水平移動距離だけを見ているものでは誤差が出る。レーダ探知機はGPSによる標高計測と圧力センサによる気圧計測で、高架道路の判定を行っている。こうしたタイプだと水平距離と鉛直距離を計算してくれるかも知れないが、そうでない場合は誤差になる。
◆ 更に言うとGPSによる標高計測は誤差を生みやすい。昔よりはマシになったとは言っても水平位置ほどの精度は得にくい。なので鉛直距離を加味しようとすると誤差というかばらつきが増えてしまう。速度計の校正というか確認をするのであれば、出来るだけ標高差のない道路で行う事が必要だ。
◆ SLはタイヤを替えても速度計の誤差が殆ど無かった。なのでGPS速度計を使って補正している(補正値を書き込む仕組みがある)のかなと思った。実際にどうなっているのかは謎ではあるが、時計のアジャストも自動だった(これはCLSもミニも同様)ので当時としては珍しかったというか良く出来ているのだなと思ったというか、そんな感じだった。
◆ OBDII端子からの速度信号を見ると生の数値が見えるよと言う記事があった。車の速度計は生の速度信号を多少加工している(燃費を良く見せるため?)という。プリウスに関しては30の頃からそんな話は出ていたが、50でも同じように1割ほど多く表示する、ハッピーすぎるメータになっていたそうだ。
先月分はこちらです
