Home > HSPA+とは?

HSPA+とは?


  • Posted by: F&F
  • 2009年4月 6日 10:45

HSPA+とは一体何か。
世の中はW-CDMAからLTEに向かっているのは紛れもない事実である。
しかしクアルコムとしてはCDMA方式を使って貰わないことには特許料収入に影響する。

そこでHSPA+という、従来のHSPAを発展させた方式を提案してと言うわけだ。
これは単純にHSPAを多値変調にしてMIMOオプションを付けると共にマルチキャリア伝送を盛り込んだものである。
これは大きな設備投資なしに実現できるというのが売りではあるが、多値変調やMIMO対応はロジック部のみならず無線部にもインパクトがある。
設備投資がゼロに近いのならばHSPA+を経由しても良いとは思うが、どうせ何らかの設備投資が必要であるならLTEに向かった方がお得ではないのだろうか。

現在HSPAに興味を示しているのはSBMなのだが、これはクアルコムに近い松本氏の意向もあるだろう。
ただSBMがHSPA+を行うには大きなハードルがある。
一つは基地局密度の低さと中継局の多さで、これがHSDPA化も阻止している現状でHSPA+は夢の又夢になってしまう。
中継局をフェムトセルに入れ替えるとか、基地局整備を行うなど、やることは沢山ある。
おそらく現状でHSPA+を導入したところで、7.2Mbpsと同じく「一部で導入しました」みたいな言い方しかできないだろう。

HSPA+を現実のものにするにはHSDPAで十二分なパフォーマンスが出ていることが必要だ。
HSPA+はHSDPAよりも高いS/Nを要求してくるのは当然のことで、その代わり高速伝送が手に入るわけだから。

そもそもHSPAに未来があるのかという話もある。
HSPAに未来があるならLTEは要らないよねと言われるわけで、それは広域拡散シングルキャリアでの高速伝送に難しさがあるためだ。
確かに周波数利用効率だけを見るとOFDMでもCDMAでもそう大きくは変わらないのだが、じゃあPDCに多値変調を導入しても同じかという話になる。
PDCだって多値変調を使えば周波数利用効率は上がるが、移動体における通信に最適かと言われると問題も出てくる。
そうした様々な問題を解決していくと伝送方式も変わるわけだ。

   

Comments:0

コメント投稿には JavaScript が必要です。ブラウザのJavaScript 機能を有効にしてください。

サインインしなくてもコメントの投稿は出来ます。
サインインしている場合はお名前などを入力せずに、そのまま投稿できます。

登録は簡単&それによって何かが起きるわけではないのでお気軽にどうぞ。
登録ページ書き込み→確認メール送信→確認メールのURLクリックで承認、の手順です。
確認メールに書かれたURLにアクセスしないと登録は完了せず、正しいログイン状態に移行できません。
コメント フォーム
コメント投稿完了までには少し時間がかかります。
二重投稿にご注意下さい。

Home > HSPA+とは?



VC