- 2009年4月24日 10:55
KDDI移動体通信部門は減収増益だった。
しかしデータを見ると経営の健全化に向かっていると喜ぶわけにも行かないのかなと思う。
まず収益の方で行けばARPUがかなり低下した。
音声ARPUは3,590円で前年同期比で540円もマイナスになった。
これはSBMの純増を見ても分かるように、SBMをトランシーバに使うことでauでの通話時間の減少や家族間通話定額の影響もあるだろう。
データARPUは2,210円で前年同期より80円だけアップしている。
auは様々な規制を行っており、それによってトラフィックの制御は出来たと思う。
しかし同時にヘビーユーザを失った。
ヘビーユーザはパケットも沢山使うが周りへの影響力も大きいはずだ。
auは制限がきついからダメだよの一言が、もしかすると数千倍の加入者数になって影響を与えたかも知れない。
決算発表会の場ではKCP+にも触れ、それが安定してきたと語った。
速度などの点でも他社に遜色ないとしたのだが、私がG9を触った感じからすると遅いと思う。
普段使用しているN-01Aも決して軽快な部類ではないのだが、それと比較してもメニュー遷移によっては明らかに遅いと思った。
ただ、それでももし私がau使いだったらG9を買ったかも知れない。
設備投資額は2008年度がピークで2009年度は5%減程度になると言う。
確かに昨年度はかなりの勢いで基地局を増やしており、周波数再編完了後のマイクロセル化に貢献するだろう。
ただマルチキャリアを行うとなると、更なるマイクロセル化が必要になる。
都市部などでは2GHz帯を積極的に使っていくとは思うが、バンド間マルチキャリアとなると移動機の消費電流や回路規模にもインパクトがある。
インセンティブは39,000円でこれは増加したのではないだろうか。
総額としては新規加入者数の減少により少なくなっているはずで、これが利益をもたらしているのは間違いないのだが一台当たりで見るとどうだろう。
枯渇した石油を掘るには金がかかるのだと言われてしまえばそれまでだが、これは健全とは言えないと思う。
KDDIとしても「他社も同じような販売法だ」と言っているが、それを無くすための分離プラン導入ではなかったのか。
結局の所SBMがインセンティブプランを続けている以上他社もそれにならわざるを得ないのかも知れない。
そう考えると接続料問題も含め、日本のケータイ料金低下を阻止しているのはSBMだと言われても仕方がない気がする。
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