- 2009年6月11日 10:44
LTEの周波数割り当てが決まった。
1.7GHz帯はEMが獲得し、来年の9月にはサービスインの予定だという。
ドコモは来年の夏から試験運用は開始するものの、商用サービスは12月からだとしている。
つまりEMが日本で初めてLTEの商用サービスを開始することになるわけだ。
auは2011年11月に試験サービスを開始するも商用サービスはその1年後となる2012年の12月が予定されている。
おそらくauはRev.Aのマルチキャリアでその間を凌ぐのだろう。
SBMは2011年の1月に試験運用を開始、同年7月には商用サービスを行うとしているのだが、唯一HSPA系の拡張仕様によるサービスを謳っている。
このDC-HSDPAはauのRev.Aマルチキャリアと同じように複数キャリアを使って実質帯域を増やし、伝送速度を稼ぐものだ。
しかしこれを行うためには帯域の余裕と密な基地局配置が必須となる。
auは輻輳対策なども含めて基地局数を増やしており、更に800MHz帯の再編状況が進行すればより有利になる。
このあたりがマルチキャリア戦略につながっているのではないだろうか。
一方のSBMはと言えば基地局整備はいっこうに進まず、中継局のばらまきもあってHSDPAのエリア整備すらマトモには出来ていない。
そんな状況の中でDC-HSDPAは無理である。
従ってごくごく限られたエリアか、或いは7.2Mbpsサービスのように有名無実なエリア展開(!)を行うのかも知れない。
ただし中継局をフェムトセルに入れ替えるとか、マイクロセル構成を推進すれば高度化サービスも不可能ではない。
フェムトセルは既に某メーカでは量産体制にあり、この夏にも登場してくる可能性がある。
そのフェムトセルがどの事業者から出てくるのかは今のところはヒミツ。
申請の詳細は以下のpdfにある。
http://www.soumu.go.jp/main_content/000026125.pdf
この中で面白いのは基地局数とエリア展開で、ドコモは約2万局で51%のカバレッジを期待する。
SBMは9千局で60%のカバレッジになると言う。
この差がすなわちマイクロセル展開を基本とするのか、マクロセルでパフォーマンスを重視しないのかの差になる。
もちろん加入者数の差もあり、ドコモが約1.8千万人を収容するとするのに対してSBMは0.5千万人でしかない。
ドコモは15MHz帯域でのサービス(電波法変わったかな)を予定しているが、SBMは5MHz幅だという。
何故割り当てられた帯域全てを使わないのかは謎で、これでは理論速度がドコモの1/3にしかならない。
KDDIの頑張りも感じられる。
早急なLTEシフトを狙うべく、エリア整備を一気に行うのだろう。
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