- 2009年7月31日 11:30
ドコモとソフトバンク、両社ともに昨日決算を発表した。
ドコモは減収減益、ソフトバンクは久々の増収増益に喜んだ。
ドコモはmoveからの移行費用が嵩んだと言うが、確かにらくらくホン系を大移動させるためのばらまきをやっていた。
しかしそれだけが原因であるとは言えないと思う。
家族定額やパケホーダイダブルなども含めて、加入者は美味しいところだけを取っていったのだろう。
データARPUは前年同期比で100円アップしたが、音声は逆に550円も減少した。
一方のソフトバンクは増収増益と嬉しい内容になった。
と言っても増収の方は割合的に大きなものではないし、昨年度は厳しい決算内容だったのでそれと比較してプラスになったと喜びすぎるのも危険だ。
FCFを900億円増やしているが、これは奇しくも高利社債発行額の900億円とマッチしちゃったりする。
昨年度が悪かったので数字的には良く見えているが、加入者数などを考えた場合にKDDIやドコモより利益率が良いわけではない。
というか売上高に対する利益率は他社に劣り、それはインセンティブなどに金が流れているためだろう。
逆に言うとここを改善すると意外に良い商売になる可能性は秘めている。
利益を増やしたのは徹底した節約体制などが効いているはずだし、純増数の減少がインセンティブ額の減少につながったとも言えるが、そのインセンティブ額が平均で5万円を超えるというのだから凄い。
孫さん自慢の分離プランが、実は全く分離プランになっていないことを物語っている。
エリアカバレッジが一定に達したから設備投資額を減少させると何度も言い、その一方で800MHz帯がないからエリア整備が出来ないと言い、EMネットワークを借り手のサービスなど苦しい一面もある。
増益にはメール関係の実質値上げが効いていると思う。
網内メールのS!ベーシック必須化やメール代のパケット料金徴収性など、実際に使っている人も支払額が増えたと言っている。
またiPhone所有者が4%程度に増えた事もARPUを押し上げる要因にはなっていると思う。
しかしその代償として10万円近いインセンティブを出すわけで、もうこれは数字作りのための投げ売りかみたいな気もする。
ただこの第一四半期は各社ともに昨年4QよりARPUが上昇しており、つまりは自然増の分も含まれていると言うことだ。
ARPUは前年同期比でデータが230円のアップ、音声が380円のダウンでありこの後上昇に転ずるのかどうかは微妙なところだが、今後は月月割りの適用範囲変更による大幅値上げもARPUを支えるに違いない。
国産ケータイはiPhoneになるとも言っていたがこれは逆だろう。
絵文字の導入がそうであり、カメラ系の機能拡張も同様だ。
つまりiPhoneは国産ケータイの歩んだ道を追いかけているわけだが、時に強いブランドはそれがオリジナルであるかのように見られることがある。
iPhoneがそこまで進めれば立派だ。
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