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iPhoneは儲からない?


  • Posted by: F&F
  • 2009年8月19日 11:30

Appleへの上納金というか、インセンティブ額まで指定されるというか、結局iPhoneは儲からない端末なのか。
孫さんはiPhoneが儲けにつながったとしているが、もしも本当に儲かっているとしたらiPhone販売以前の同社がガタガタだったからに違いない。

しかしそれは本当だろうか。
iPhone3Gは実質タダで配られていて、月月割りは月額1,280円貰える。
iPhone3Gをタダにするために8万円以上を積み、月月割りに3万円以上、つまり合計11万円以上をiPhoneに貼り付けて配っているようなものだ。
もしも100万台のiPhoneが売れたとすると、1,100億円以上が営業費用に使われた計算になる。
確かにARPUを上昇させる効果はあるが、その数字のために千億円以上も支出しなければならないわけだ。

iPhone加入者の平均ARPUがどの程度なのかは分からないが、おそらく平均でも4千円は超える(月月割りを入れない数字)のではないだろうか。
すると月額収入は4千円×80万台(仮にこの程度の契約が残っているとして)32億円だ。
つまり2年では回収できない計算になる。
携帯電話自体が高機能ではない諸外国に於いてはiPhoneは十分な付加価値を持っているのかも知れないし、そう思うからこそAppleは強い立場から動こうとしないのだろう。
しかし日本の市場はそうではない。
日本製ケータイの機能はiPhoneのそれを遙かに凌いでいる。
そう考えると諸外国よりもむしろ日本市場の方がiPhoneにとっては厳しいのではないだろうか。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0908/18/news038.html

それでも加入者が欲しい、それでもARPU上昇を目指したい、数字が良ければ金は集まるというのが孫さん論でありあながち誤りでもないのだ。
事業が上向いているように見せさえすれば投資家は喜ぶ。
それには加入者数が増えることが必要であり、ARPU上昇も必要だ。
金が集まらなければ借金を返すことも出来ない。
いろいろなコストをいろいろな部分に付け替えながら、あたかも大型借金が減っているように見せかける必要がある。
謝金返済を急ぐ(実は他の部分で借金は増えているが別名目なので)のは、SBMを自由な身にしてADSLモデムなどを売り払ったようにインフラ部分を分離してしまうのではないのか。

iPhone3Gの在庫が無くならない。
投げ売りに人だかりすら出来ない現状で、果たして冬までに在庫処分は出来るのだろうか。
iPhone3Gを投げ売ればiPhone3GSが売れないとばかりに7月初めには投げ売りを中止していた。
しかしそうすると今度は加入者数にインパクトが出てしまう。
8月は月初めから投げ売り状態を維持しているようだが、今月は加入者数を稼げただろうか。
まさかの2ヶ月連続で純増トップを逃すのは本意ではないだろう。

と言ってもドコモにそれほどの勢いがあるとは思えないし、調整さえしっかりやれば済むことではあるが金はかかる。
純増数死守のために金を使うというのは2年前のauであり、それがたいした持続力を持たないことは分かっているだろう。

   

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