SAR

iPhoneのSAR値が高いのは周知の事実なのだが、だからといってすぐに脳腫瘍になるなんて事はない。
SARは低減させるのも測定も面倒で金のかかることであり、さらにはアンテナ位置や形状などのノウハウがものを言う。

iPhoneが3Gから3GSになってSAR値が下がったのも、このあたりのノウハウの蓄積があったのかも知れない。
アンテナ性能を上げようとすると（アンテナ性能が高いのだから）ボディエフェクトなど人体の影響を受けることになる。
アンテナ性能を低くするとそれが少なくなるが、今度は輻射効率が低下する。
そこで高効率なアンテナを目指しながら、人体の影響があっても共振点が変化しないか或いは変化したとしても許容値内に入るようにアンテナを設計する。

多くの携帯電話のアンテナはマルチバンド対応の板金製だ。
折りたたみ型ではヒンジの近くにこれを実装し、様々な使用状況で特性を観測する。