- 2009年9月 3日 11:09
SBMの減少した基地局数は多少その数を戻してはいるが減少前のレベルにはなっていない。
各事業者共にインフラ整備には力を入れているのだが、そんな中で基地局数を減らすとは一体何をやっているのか。
免許数はFOMAが約8.2万、auが4万、SBMが3.8万である。
auにしてもドコモにしてもほぼ一定のペースで基地局数を増やしている。
SBMは例の「1日数百局という猛烈なペース」で基地局を増加させたと孫さんだけが言った頃に多少そのカーブは急になったがすぐ息切れした。
ちなみに一日数百局には遠く及んでいない。
どうやらこの時期のことを「3年分前倒しした」と称するようなのだが、何の3年分なのかは不明だ。
vodafone時代の設備投資額の3年分でもないし、SBMのその後の投資額の3年分でもない。
おそらくはお得意の自己基準だと思うのだが、数字が一人歩きするだけで全く説得力がない。
SBMの基地局+中継局が一体どの位なのかはよく解らない。
5.7万とか5.8万と言われているらしいが信頼性のある数字は見たことがないのも「3年分…」と同様だ。
中継局に関してある方は、
1.中継局の多くは屋内に設置されているので屋外の干渉問題やトラフィック問題はクリアしている。
2.中継局は基地局と同じようにエリアを拡大する効果があるから基地局だ。
と、全く相反することを言っている。
つまり、[1]では中継局が屋内にあると言っていて[2]では屋外のエリア改善を行うと主張するわけだ。
ちなみにSBMの宮川氏は、中継局乱立がエリア設計にインパクトを与えてしまったとし、フェムトセルに入れ替えたい風な発言もしている。
中継局は中継局なので何でもかんでも中継する。
HSDPAはタイムスロット分割のフルパワー送信なので、それが複数波入ると歪みが発生する。
しかもHSDPAは多値変調を使うのでバックオフ電力も余計に必要になり、中継器での信号劣化が激しくなる。
韓国製の一部中継器は発振防止回路が入っているが、これは発振防止のために元の信号を少なからず劣化させてしまう。
(元々はマルコニーの特許に基づいたものだと思うが詳細は不明、マルコニーのものを私は実験したことがある)
信号劣化に加えてセルエッジを増やすなど、使い方を間違えるとどうにもならなくなってしまうのが中継局だ。
ドコモやauはルーラルエリア、北海道などでドナーアンテナを別の場所に設置するなど発振対策をして使用しているケースがあるが、そのような適切な使用を行わなければメリットは薄れてしまう。
SBMがHSPA+などを1.5GHz帯で始めたいとするのも、2GHz帯は中継器のばらまきによって「汚れた帯域」になってしまっているからかも知れない。
何でもかんでも中継する中継局はLTEも中継する。
しかしCDMAとLTEでは信号が異なるので通常CDMA用にのみ設計されたアンプにLTEを通せば歪みが発生する。
少なくともドコモのフェムトセルはセンタ側からの指令でどうにでも動作形態を変えられるのだが、中継器はスタンドアロンなのでそうは行かない。
ばらまきすぎた負の遺産を一体この先どうしようというのか。
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