- 2009年10月25日 11:01
APCのSmartUPSの話の続きである。
このSU1400は正弦波出力となっている。
回路図を見ると昇圧トランスをドライブしているのはパワーMOS FETで、いわゆるSEPPみたいな配線になっている。
http://www.upsclub.org/schem/APC/732/732Pschem.pdf
正弦波やそれに近い波形を作るにはいくつかの方法があり、以下のページでも説明している。
http://www.fnf.jp/ups.htm
矩形波のタイミングを適切にすることで3倍高調波が最小になるようにする。
偶数倍の高調波は波形の上下が対象ならば出ないので、3倍波を最小にすると次に出てくるのは5倍だ。
5倍まで離れているとその後のフィルタなどで高調波を取りやすいため、疑似正弦波っぽくなる。
一方でSU1400は駆動FETをちょうどD級アンプのように使って正弦波を作り出している。
つまりFETのドライブ波形はPWM変調されたものなのだ。
そのパルス幅はおおむね2μS〜15μS程度で繰り返し周波数(デューティー)も制御されているからPWMと言うよりはΣΔみたいな感じか。
こうしたドライブを行うが、トランスはそんな高周波は通過しないので出力は平均化されて正弦波が見えるというわけだ。
ハードコピーは水色の方がAC100V出力(シングルエンドで無理矢理見ているので歪んで見える)、青がドライブ波形だ。
表示を加工してより多くの線が通過するところの色が濃くなるようにしているのでアナログオシロチックに見える。
と言ってもわかりにくいのだが、正弦波のゼロ付近は色が薄く(=通電率が小さい)山や谷の付近では色が濃く(=通電率が大きい)なっている。
片側のFETの信号だけを見ているので半サイクル分しか導通していないが、残り半サイクルは当然のことながら反対側のFETが導通する。
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