各社のARPU

孫さんはグラフを示しながら、SBMのARPUが上昇していることをアピールした。
やはりこれも収穫期だからなのか。

と思ったら、
ドコモ：2,440＋3,030=5,470円
KDDI：2,260+3,210=5,470円
SBM:2,060+2,150=4,210円

比率では伸びているのかも知れないが絶対価格ではドコモやauより千円以上も低い。
逆に言えばまだまだ他社並みまで伸ばせる可能性がある訳だ。
データARPUは伸びたというか、そもそもが低かったので伸びしろが大きい。
しかし音声ARPUは減少していて、その幅は7％になる。
月月割りの改悪でかなりの収入増にはなったのだろうが、それを以てしても音声通話の減少分を補えなかったわけだ。
ドコモやauの音声ARPU減少率が12%〜14%であり、それに比較すると小さくそのあたりが値上げ効果という感じだろう。

解約率は若干下がったようで1.16%とされている。
ちなみにauは0.67%、ドコモは0.45%だった。
いつもの通り自慢できない数字は自ら語らないのが孫さんのスタイルである。
契約者数を乗じてみると、月間解約者数は
【解約者数】
ドコモ：約24.9万人
au：約21万人
SBM:約24.9万人
となる。
孫さんは直近と比較して0.08%下がったと言うが、前年同期比比較で0.25%の上昇には触れなかったりして。

売り上げや営業利益は、時価総額が近いKDDIとの比較になろうか。
【営業利益】
ソフトバンク：約1千億円
KDDI:約2.6千億円
ドコモ：約7千億円
これも、KDDIが減収減益、ソフトバンクは増収増益で追いかけているが依然としてその差は大きい。

iPhoneは伸び率数百パーセントと言うのだが、毎回こんな事言っていたら累積比率は凄いことになりそうだ。
この言葉を裏付ける、いや、台無しにしたのが買い換え率の減少だ。
買替率は1.53％で前年同期からは0.14ポイントの減少、つまり売れなくなったと言うことである。
発言の中に「携帯電話には、新しい機能はいらないというニーズもある。」とした部分があった。
ケータイやAndroidに比較して機能の劣るiPhoneの事を言ったのか、或いは低価格モデルばかりが売れている現状を言ったのか。

中国万歳の演説は続く。
インターネット大国だとは言うが、検閲問題には当然触れられない。
楽天と比較してTaoBaoは凄いんだぞと唾を飛ばすが、日本人には余り関係なさそうだ。
最盛期に中国のPHS人口は1億人に達した。
だから日本でPHSがどうなのかとか、これは加入者には全く関係のない話だったのと同様である。

まあソフトバンクとしては投資先として適しているのだと言いたいのだと思うが、偽物天国だしなぁ。
安心取引のお約束みたいな話もしていたが、それ自体の信頼性が…
というかtaobaoが出品者や購買者保護をするなら、ヤフオクもやったら？

今回はMySpaceでもなくハーレクインでもなく、ウィジェットでもなく中国万歳が演説のメインだったようだ。
というか、投資の正当性を訴えたところで今現在の決算には関係のない演説なんですけど。

mixiよりレンレンが凄いと始まったが、これはMySpaceの時にも聞いたフレーズだ。
だから何なの？MySpaceはどうしちゃったの？と誰か質問したらいいのに。
中国万歳はその後30分以上も続いただろうか。
中国は凄い、凄いんだぞとなにやら興奮気味だったが観客は興ざめの模様。

質疑応答、東京集中で地方純減はいかがなものかとの質問に対して、時代は都市部からやってくると、訳の分からない持論を展開した。
答えになっていないのは明かで、質問者は今度はiPhoneだiPhoneだというがケータイはどうするのかと質問。
これも持論で応酬、全てはiPhoneになっていくと演説するも質問者は納得しない。
が、ここで孫さんは質問者を切り捨てて次の質問者にバトンタッチ。
そうか、地方切り捨てを実践して見せたのか。

700MHz/900MHz帯への取り組みを質問された。
それは優先的に貰えるに違いないと希望を述べると共に、1.5GHz帯も活用するとした。
前回の発言内容と異なるのは、1.5GHz帯をエリア整備に使うと言ったこと。
前回はトラフィック分散には使うがエリア整備はその先だと述べるにとどまっていた。

auもフェムトセルを提供するようだがとの質問もあった。
当初はフェムトセルに否定的だったauだが、地下街などの簡易的なエリア化や中継器（中継器も使っている）によるセル半径拡大是正が目的か。
ドコモは法人用としては以前から、個人向けも昨年から提供を開始しているが利用可能になるまでには1ヶ月以上を要するようだ。
ドコモのフェムトセルは有償なので使う人がどれだけいるのか。
というか、圏外な所があればドコモに電話をすれば対策してくれる場合もある（全てではない）。

フェムトセル、フェムトセルと騒いでいたのがSBMなのだが結局サービスできていない。
孫さんは順調に粛々と準備は進んでいて今年中には何とか…と言葉を濁すにとどまった。
緊急地震速報同様に、何度も何度も何度も何度も遅延が発表され、そのうち話にも出なくなり、やがてフェムトセルの事など無かったかのように「ケータイはWiFiだ」と言い始めた。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20100202_346448.html

1.5GHz帯の整備や、その先にあるのか無いのか700MHz/900MHz帯の整備、設備投資額を増やすとは言うのだが果たして。
これは1.5GHz帯でも2GHz帯でも有効な投資だとしているから、もしやフェムトか？配るのか？みたいに思ったがフェムトは設備投資とは言わないか。
ホームアンテナすら今や有料らしいので、負担は加入者にという感じだろうか。