ブレーキオーバライド

ブレーキオーバライドなど意識した事の無かった私だが、トヨタの暴走問題に端を発した一連の事件で話題にもなった。
そこで実際にどういう風に動作するのかを確かめてみる事にした。

普通に加速或いは定速走行中にブレーキを踏むと普通に速度が落ちる。
そのときに速度が落ちないようにアクセルを踏み増していくと速度が上がろうとする。
そこで更にブレーキを強く踏むと、結局は速度が落ちる。
アクセルは床まで踏みつけていても速度は落ちる。

しかしブレーキペダルを踏む力を緩めると（アクセルペダルは床まで踏みつけているので）速度が上がる。
完全にブレーキを解除したわけではなく、ブレーキペダルのみの踏力コントロールで速度が加減できる。
もしもブレーキのキャパシティが無限に大きければワンペダルの運転も可能だ。

何故エンジン出力を急激にダウンさせないかと言えば、そんな事をしたら急な坂道で発進できなくなる。
パーキングブレーキなどでも使えば可能かも知れないが、思いもよらぬストールはそれ自体が危険な動作だろう。
またアクセルとブレーキが踏まれて急激にパワーを落とすと、場合によっては走行安定性が失われる場合もある。
従ってブレーキより弱いがそれでもそこそこのパワーがある感じでエンジンは仕事をする。

トヨタの車のブレーキの弱さは特筆もので、これに合わせてブレーキオーバライドをやるとエンジン出力はかなり絞らないとフェードが先に来そうだ。
レクサスLSなどは比較的容量の大きなブレーキが奢られているが、まさかより低価格な車までブレーキを強化する事はあるまい。
それともGセンサを使って坂道検出でもやる？
BENZはGセンサでシフトスケジュール制御をやっていたはずだから出来ない話ではない。