- 2010年3月 4日 10:44
初代一太郎が情報処理技術遺産に選ばれたのだそうだ。
遺産か…
名誉な事なのかも知れないが、既に遺産になってしまったのねという感じもする。
私はPC9800時台には管理工学研究所の"松"を使っていた。
N88 Basic版を使っていたかどうかは記憶にないのだが、MS-DOS版はかなりの期間使った。
Wikipediaによれば1985年発売当時の価格は12.8万円だったとある。
当時の物価を考えれば相当に高額なものであり、個人が手を出せるものではなかったのかも知れない。
当時はサーバクライアントなどが簡単に出来る時代ではなかったので、ローカルにインストールされた"松"で作ったファイルを都度バックアップ的な感覚でサーバにRCPで移す感じだった。
その後NetWare導入で、確か"松"も保存文書のドライブをNetWareの仮想ドライブに設定出来たような気がする。
"松"はその後一太郎(jx-word)に追われる事になる。
"松"はアセンブラ記述だったので軽量コンパクトで高速だった。
一方の一太郎はメニュー構成などをグラフィカルにするなどの方向に行った。
いわゆるビジネスワープロ的な"松"に対して、よりパーソナル性を求めたのが一太郎だったのかも知れない。
操作性や見栄えへの要求は、後のバージョンで拡張メモリ等が必須となる。
これは導入の障害にはなったが、徐々にそれが普通になった時期でもあった。
しかし統合環境などを含み巨大化したジャストウインドゥシステムは、やがてやってくるWindows化に後れを取る事になる。
ひとつはPC9800専用であったこと、そのPC9800がWindowsへの移行を遅らせた事でジャストシステムは混乱する。
Windows3.1の上に載せるならば、アプリケーションレベルで独自のWindowシステムを使うべきだとジャストシステムは主張した。
確かにWindows3.1の出来は悪かったのかも知れない。
単にMS-DOSの上で動くアプリケーション良すぎなかったのかも知れない。
しかしこれは素晴らしい速度で普及し、それに対応の出来ていないアプリを市場から消し去る事になる。
Windowsの世界ではWordとLotusあたりがシェアを分けている時代であり、もはや中途半端にWindows対応を謳った一太郎に勝ち目はなかった。
それでも開発は継続され、現在では一太郎2010として販売されている。
もはやこれを求めるのは一部の人だけだとは思うが、27年にも及ぶ一太郎の歴史は今も継続しているのだ。
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