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エリア改善


  • Posted by: F&F
  • 2010年5月 2日 11:03

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いつもの基地局免許数グラフを延長してみた。
SBMによれば2010年度内に基地局を倍増させるという。

現在の基地局数は独自基準による6万局とされた。
ちなみに基地局免許数は4万に達していないので、残りは基地局以外の無線局である事は明白だがその内容は明らかにされていない。
独自基準による基地局数は1年前に5.8万と発表されて以来の公表になる。
奇しくも実際の免許増加数と同じだけ増えている訳で、基地局以外の中継局などは増やしていないという計算になる。

SBMな人によればドコモはSBMを見習って中継局を増やしたとか見え透いた嘘を書いていた(立証済み)が、本家本元が中継局を増やさなくなったとはこれいかに。

グラフを延長して2010年度末辺りの数字を予想してみる。
ドコモは約11万局、auは約7万局、SBMは約4.2万局と言うところで公約の4.6万局にもまだ及ばない。
一方で独自基準による数字はグンと跳ね上がり、12万局に達する見込みだ。

SBMによれば、この12万局にはフェムトセルは含めないそうなので全て中継局と言う事なのだろうか。
SBMの独自基準による公表値はグレーの線で書いているが、2007年中期から突然中継局を混ぜ始めた具合が良く分かる。
その後2008年には中継器混ぜ比率が低下、2010年にはそれがゼロになった事が解るだろう。

中継器によってセル半径を拡大(圏外解消とはつまりセル半径を広げること)し、SBMはマクロセル化を推進した。
しかしここに来て心を入れ替えたのか、Willcom基地局乗っ取り作戦推進の為なのか、マイクロセルという言葉を覚え始めた。
従来の中継局を「金をかけずにエリアを広げる画期的な方式」と自画自賛し、セルのマクロ化を推し進めてきたのに、今度はドコモやau並みのマイクロセル化推進に方向転換だ。

確かに加入者が少ない間は帯域に余裕があるのでセルのマクロ化もアリなのだが、トラフィックが年々増加することはわかりきったことだ。
それも今回の決算では今更ながらシスコに言われて気づきましたみたいに、少し言い訳じみたびっくり度を示していたが、先が読めなかったツケが回ってきたと言わざるを得ない。
そこで他社に遅れること数年、やっとマイクロセル化を始めるのかという感じ。

所がCDMA方式によるマイクロセル化には課題もある。
auなどは難しいと言われる同期拡散コードのcdma2000でこれを行っているが、長年のノウハウによる所も大きいだろう。
ドコモはフェムトセルにSONのような仕組みを実装するなどしているが、単純なセル制御ではうまく行かない実態が見えてくる。

SBMは中継器の乱立で2GHz帯を汚してしまった。
ここに今度はフェムトセルやマイクロセル局を導入するという。
そもそもこれらの低出力局は、マクロセル基地局でのエリア構築が出来た上で細部の補完を行うべきものだ。
しかしSBMの場合は、これら低出力局や中継器でエリア構築を行ってしまおうとしている。
これは全く不可能な話とも言えないし、充分な技術力があれば使いこなせるかも知れない、しかし…

話を戻そう。
さて、この急傾斜な増加数で中継局数を増やす事が出来るかどうかだが、実は2007年の中継局大増加時よりも今回の予定の方が傾斜がきつい。
実際にはどの中継局がこの独自基地局数に加算されているのかも公表されておらず、SBM自信はホームアンテナは基地局数に含めないとしているが客観的な証拠はない。
そうした事を考えると、ホームアンテナなどを含めれば何とかこの傾斜は作れるのかなと言う感じもする。
まあ全てを中継局によるものではなく、多少はマイクロセル基地局も増やすとは思うが。

思えばあの4.6万局宣言の時からこの不可思議な数合わせは始まった。
実際に4.6万局に出来ていれば、当時のドコモと同程度のエリアになった可能性もある。
当時ドコモは都市部ではまだ800MHz帯は使えなかったのだから。
しかし実際に基地局が急激に増える事はなかった。
一日数百局の猛烈なペースも、単に言葉だけで終わった。
それでも一時はドコモに匹敵する基地局増加数を誇った一瞬もあったのだから、これは評価すべきかも知れない。

もしも本当に基地局が倍増されればドコモを凌ぐエリアが構築されることになる。
勿論800MHz帯が無いからとの逃げ口上も用意しているとは思うが、PHSの基地局数に近い12万局もあれば圏外解消は出来るだろう。
いや、でもSBMによればそれでも圏外は相当数残ると言っている。
ここまで来ると数合わせの限界なのか、いったいどんな理由を付けて圏外の言い訳をするのだろう。

   

Comments:3

han Author Profile Page 2010年5月 2日 12:56

twitterでみかけたつぶやきですが、SBMは基地局倍増のために大幅な組織改編を5月1日に行ったようで、そのために関係社員はゴールデンウィークも返上、という状況のようです。
将来的には基地局も他社相乗りの共用、フェムトの足周りもNTTを分割して作るアクセス回線会社に任せたいようで、総務相の『光の道』の大プッシュを行っています。さまざまな内容を含む『光の道』構想の一部でしかない、全世帯へのブロードバンド普及のところだけを突出して孫社長と松本副社長で大プッシュしているのが笑えます。

han Author Profile Page 2010年5月 2日 13:00

孫社長のつぶやき情報です。

『無線利用の情報量予測が5年で40倍、10年で1600倍。マクロセルでは収容不可能。Femto光IP接続絶対不可欠』ということです。ミクロセルはぶっ飛んで(あるいは構想すら明確でない全社共用基地局を狙う?)、フェムトの光IP接続が必要と。そのために『光の道』が…という話ですね。

将来の高速携帯電話っつーのは、企業内あるいは家庭内のフェムトに依存して通信するのが孫社長の未来イメージってことなんですかね。

http://twitter.com/masason/status/13195385249

nemus 2010年5月 2日 15:10

普通に考えて6万局にカウントした基地局の判定基準が示されないと、倍増するとした数字もただの言葉遊びだと思いますよね
フェムトを強調してる時点で基地局倍増の実態がどんなものになるか想像出来ようと言うものです

そうこうしているうちに次世代通信で他社に水を空けられ、来年の今頃は「他社がMVNOさせないのは競争の阻害だ」とか言ってそうですね

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