アンケート

アンケート、市場調査の会社がいくつもある。
従来は郵送されてきた質問などでアンケートに答えるものが多かったが、最近はインターネットを使ったものが多い。

大手だとマクロミルとかリサーチパネル、NTTレゾナントやYahoo系もこれを行っていたはずだ。
もっとも不景気風に吹かれてか、Yahooのアンケートは現金支払いが激減して殆どがポイント支払い、しかもそのポイントも減少気味だとか。
アンケートをアンケート目的に使うのはまあ良いと思うが、サービスの加入者数水増しに使うケースもある。
これはNTT系が特によく行う手法なのだが、サービスに加入させた上でそのサービスの使い勝手を報告するというもの。
確かにこう聞くと理に適っていると思うのだが、実は罠がある。

これらサービスは有料のものが少なくないのだが、初回登録に限り無料であるからアンケートに答えるために加入しても問題ないよと書かれていたりする。
しかしもし過去にこのサービスに加入したことがある人は当然無料にはならないし、解約し忘れると勝手に有料モードに突入する。
それでもNTTレゾナントは、有料サービスである点と1ヶ月の無料仕様が行える点は表示されていたらしい。
しかしリサーチパネルの方は有料であることも何も書かれておらず、リンクをクリックすると「○○○への参加をご快諾いただきありがとうございます。」との画面に切り替わる。
勿論この画面にも有料か否かなどは表示されていないが、問い合わせ先が「それでも解決できない場合は、「ドコモインフォメーションセンター」へご連絡ください。携帯電話から「１５１」（局番なし）一般電話からなど「０１２０−８００−０００」
と、書かれている。
（私宛に来たアンケートではないので画面キャプチャはなし）

ちなみに誘導されるリンクは↓だ。
http://www.nttdocomo.co.jp/support/utilization/application/foma/pocket_u/pocket_u_software/index.html
このページはダウンロードのページであり、当然ながら料金のことなどは書かれていない。
恐らくサービスに実際に加入しようとした時には料金に関する表示が出るとは思うのだが、何とも激しい騙しではないか。

説明ページによれば、ポケットU解約時にはダウンロードしたソフトをアンインストールする必要があるという。
当然アンケートの依頼ページにはこのような注意事項の記述も見当たらない。
面白いというかアンケート回答者には面白くないことかも知れないが、リサーチパネルは回答したくないアンケートを放置しておくと早く回答しろと督促が来るそうだ。
この「携帯電話を利用したサービスに関するモニターアンケート」とやらも、放置したら督促が来たらしい。
ちなみにポケットUに加入するまで行うとアンケート報酬は3円で、ポケットUの本調査に参加すると30円貰えるとのこと。
パケット定額制でパケット代が上限に達している人ならばともかく、そうでなければパケット代で報酬は吹っ飛んでしまう。
なおポケットU加入にはパケット定額制にも加入しなければならず、ドコモ的にはこの双方に客を引っ張り込めるのがメリットか。

そもそもポケットUとは何かと言えば、PCに格納されている音楽や映像などの情報を携帯電話で閲覧するための仕組みだ。
これだけ聞くとmobile2pcやIremoteと同様な風に感じるかも知れないが、mobile2PCやiRemoteがPCを自由にコントロールできるのに対して、ポケットUは映像ソースなどをケータイ用フォーマットに変換してダウンロードするというもの。
PC内にあるデータならば地デジの映像でもDVDの映像でも観ることが出来る（リアルタイムではない）。

アンケート画面で「PCの仕様が合わないためにインストールできない」とか「ディスク空き容量が足りないのでインストールできない」などを選択しても、ポケットU用ソフトのダウンロードページに進む仕掛けになっているとのことで、さすがリサーチパネルはあくどいなぁ。
なおインストールできない理由の画面で「その他」を選択して何かの理由を書けばしつこさから解放されるそうだ。

少し方向は違うが、ではポケットUを使った場合の権利に関してはどうなるのかという考察が面白い。
http://blogs.itmedia.co.jp/kurikiyo/2008/05/jasrac-1ad5.html
http://blogs.itmedia.co.jp/kurikiyo/2008/05/u-85d6.html