- 2010年7月 2日 11:02
各社共に目立った動きはない。
ドコモもauのペースを崩さずに増局、SBMはこれまで通りの亀の歩みを守っているという感じだ。
孫さんには国際ローミング時のパケット定額の話はどうなったんだとか、6万局増やす話はどうしたんだとの声も寄せられているらしい。
国際ローミング時のパケット代の準定額はドコモが2年前から行っている。
1万パケットから12万パケットまでが定額で利用出来て2千円、12万パケットを超えると再度従量課金されて行く。
パケット単価は0.2円で、18カ国以上で利用出来る。
利用には無料通話分が使えるので、渡航前に料金プランを最高額版に変更しておくのが最もお得だ。
これで実質支払額は1,500円程度となる。
SBMは一歩進んだ格好で、まあ言い方にもよるが一日契約の定額制という感じ。
来年の6月いっぱいまでは上限額1,480円でこれは結構お得な感じがする。
来年以降は値上げされて1,980円になるほか、ヘビーユーザからは2,980円を取る計画だ。
だがいずれにしても海外定額は有り難いし対象地域が多い(30カ国)のも魅力である。
なおドコモはスマートフォンとPC接続が定額、SBMはPC接続不可能なので注意したい。
米国などの定額制は、その料金が月額3千円程度だ。
日本のケータイ料金は高すぎると誰かが言っていたが、パケット代は無視のようだ。
ベース価格がこの程度なのでドコモ方式であってもSBM方式であっても、事業者は利益を出す事が出来る。
6万局増やす話だが、元々これはWILLCOMの基地局を撤去してそこにSBMの小型局を付けるハイエナ作戦だったわけだ。
SBMが言う事には「PHSに16万の基地局は要らないから6万は撤去する。撤去した跡地がもったいないのでSBMが使ってあげよう」みたいな感じ。
その後PHSが必要だというのなら残してあげても良いよとなったり、その場合はPHS局の"上に"SBM局を付けるよとなったり、何だか良く分からない。
そんな先走った事が伝わったからなのか、まさに利権の取り合い的な事になって来た。
そもそもこれが高額で売られるというのならともかく、数億円で16万ロケーションを手に入れられるとなったら孫さんの言うとおり「天から(恵みの)雨が降ってきた」話だ。
勿論孫さんは数だけ、数と価格を比べてみただけで、実際にその基地局ロケーションがSBMネットワークのエリア設計上有効か否かは解っていない。
そんな調子なのでまとまるものもまとまらず、再スタートは10月頃に延期されたんだったかな。
SBMの基地局増局が自力で行えるものであればWILLCOM問題は関係ない。
しかし"捕らぬ狸"な発言だったとしたら、自力ではどうにもならない。
この手の発言は過去にいくらでもある。
携帯電話事業に新規参入を目指していた頃は、「基地局用地は確保した、用地の確保が一番大変な事だ。」と言った。
だがVodafone買収となった時にその発言は「800MHz帯用の基地局用地は確保してあったが2GHz帯では使えない」となった。
さらに、あの4.7万局発言の時には「機材の手配は済んでいる。一日数百局の猛烈なペースで建設する」と吠えてみたが嘘だった。
ASTEL跡地を使って云々と言った事もあったが、結局はこれも嘘だった。
フェムトの時も同じように、数百人規模での実験を行うと言ったが実際には数人規模だったり、やるやると言いながら全然モノにならなかったり。
忘れ去られたPOP-iに関して叫んだ事もあったり、MySpaceはmixiなど目じゃないと言ったり、ハーレクインもあったっけ。
孫さんの場合は「もしかしたら出来るかも知れない」事を、「出来る」「やりましょう」と言ってしまえるところが素敵だ。
投資家にしてみたら暗い話より未来のある話が良いわけで、語った未来が実現出来なくてもさらの"大きな"夢を語れば済まされる。
将来出来るか出来ないかではなく、語る事自体に意味があるわけだ。
もちろん言った事が実現した事も少しはあり、この場合はもう「オレは嘘は言わない。言った事は守る」と、それはもう自画自賛の嵐になる。
ではハイエナ作戦スタートが10月になったらどうするのか。
約束を守る気があるとすれば残り5ヶ月で6万局増やさなければならない。
4.7万局の時にも実現出来なかったのに、その何倍もの基地局を一体どうやって建てるのか。
1ヶ月に1.2万局、休み無く毎日400局も建てなければならない。
もちろん孫さんの言うように「一日数百局の猛烈なペース」でこれを行えば不可能ではないが、しかしこれが実際には不可能だった事は過去が証明してしまっている。
それとも、あの頃とは時代が違うと言うのだろうか。
あるいは少し遅れる宣言をした後に数合わせと日数合わせを行った上での完了宣言に持って行くのか。
なお、今現在ではドコモの2GHz帯局数はおろか800MHz帯局数にも及ばない基地局数のSBMなのである。
この点でも800MHz帯は投資コストが安くすむという主張が通用しなくなっている事が解るだろう。
SBMの1.5GHz帯整備は順調に進んでいる。
1ヶ月で150局強は他の事業者にしてみればたいしたことはないが、SBMにとっては大変な進歩だ。
当初孫さんは1.5GHz帯をトラフィック分散に使うと言い、質問者から「エリア整備が先ではないのか」と言われた事があった。
それを受けてなのか何なのか、九州や東北での増局が目立つ。
悲しいのはiPhoneがこの帯域に対応していない事。
対応ケータイは売れていない事。
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