SIMだけ契約

ドコモも来春からSIMのみの契約を可能とする。
分離プランなのだからこれは当然の話で、海外などでも同様の契約が可能な場合が多い。

ドコモというのは、SBMは従来からSIMのみの契約が可能だ。
これは主に企業向けの水増し契約用で、以前にも書いた事があるが今もそれは続いているという。
たとえば5台の契約をしたいとする。
SBMの代理店なりを呼んで契約したい旨を伝えると、SIMだけの契約を追加すればお得になりますよと持ちかけられる。
条件は様々なのだが、しばらく前は月額完全無料でインセンティブだけが貰えるケースが多かった。
おそらく8円ケータイのシステムを使ったものだと思うが、今は月額基本料はかかる。

ならばなぜそんな無駄な契約をするかというと、インセン分が前払いされるので資金繰りの厳しい企業にとっては有り難い事なのだ。
たとえば1契約3万円が貰えるとすると、100契約して300万円が手元に入る。
その後は月額980円(条件によってはS!を付けさせられる)を2年間払い続けるのがお約束だ。
月額980円で済めばトータルで235.2万円、S!を強制的に付けさせられると310.8万円で少し赤字になる。
ようするに300万円を無保証無担保で借りて2年で返済するというプランなのだ。

ここ最近の不況の影響もあってこの企業向けプランは人気が高いという。
ドコモなどは一定数以上の契約には保証金が必要になったり審査が厳しいなどもあるし、第一インセンが貰えない。
SBMもノーリスクというわけではなく、その企業が倒産すれば影響は受けるが貸し倒れになる訳ではないので決算書が汚れない。

業界のお約束として他社の解約金をMNP先の事業者が補填してはいけない（おおっぴらにそれを言ってはいけない）となっているが、SBMの代理店は堂々とをれを謳い文句にしている。
とにかく金のばらまき方が半端ではないのだ。