付加価値

iPhoneは確かに魅力的だ。
これを実質無料で放り出したのだからSBMはすごいと言える。

各社が分離プランを推進する中、かたくなにインセンティブを出し続けながらもウチは分離プランだと言い続けてきた。
iPhoneの普及にはそれ自体の魅力も勿論あるが、ばらまきがなければここまで浸透しなかったかも知れない。
そして、そうしたばらまきはドコモやauにも商機を与えた。

確かにiPhoneはSBMが今のところ独占しているが、急速に市場に出始めるAndroidは自由である。
Androidは基本的な制御フローなどがパッケージになったもので、BIOSチックな部分とハードウエアを作ればそこそこ動く。
勿論細かなチューニングや性能向上、ハードウエア性能などは各社それぞれ力を入れなければならないが開発コストは安く済む。

まさしくWindowsPCのような流れではないか。
大きな違いはWindowsは有料だがAndroidは無料だという点だ。
Android端末が魅力度を増してきたとき、SBMはいったい何を売ろうというのだろうか。
ドコモはネットワーク品質を売りにするだろうし、auもおそらくはその流れだろう。
SBMもやっとエリア整備に重い腰を上げるが、他社に3年は後れを取っている。

フェムトやナノセルでネットワークパフォーマンスを上げようという試みも最近開始されたに過ぎない。
Androidの普及は、SBMの低付加価値を見透かしてしまうかも知れない。

エリアも容量もギリギリで勝負してきたSBMがスマートフォンに軸足を移せば、否が応でもトラフィックは増大する。
ケータイ用ブラウザやホームページは、なんだかんだと言いながらネットワーク負荷を採用に抑えてきたからだ。
期待の1.5GHz帯にスマートフォンは対応しておらず、これまで行ってきていなかったPC定額でもやるのだろうか。