- 2011年11月17日 12:03
TPP関連などで農業政策が話題になる事も増えた。
私は補助金垂れ流しスタイルに反対である。
体力が弱っている人に対して、原因を取り去ろうとしないまま栄養剤を与え続けているようなものだからだ。
その栄養剤を一体どのくらい与えているのかと言えば、年間およそ7.5兆円である。
世帯あたり月額1万円以上取られているわけで、しかし日本の農業はいっこうに進化しない。
日本の農業人口は約300万なので農業従事者一人あたり250万円が支払われている。
これは国民年金支給額や生活保護費よりもずっと多い。
面積あたりの補助金額で見ると、日本はヘクタール辺り1万USDを超えて米国の100倍にもなる。
農業生産品価格の6割近くの補助金が出る計算だ。
補助金をカットすれば農業従事者は生活に困る。
従って金額を変えずに効率化に向かわせる施策が必要ではないのだろうか。
これには高率化、大規模化、システム化が必須だ。
農業従事者は農業会社に農地と労働力を提供して対価を受け取る。
農業会社は豊作時に利益を蓄えて不作時にはそれを放出する。
農業従事者は給料制になるので安定した生活を営む事が出来る。
たとえ農業会社の収益がゼロでも7.5兆円も補助が出るのだから農業会社が倒産する事はない。
そして数年後には事業の黒字化が行われ、補助金無しでも競争力のある農業が実現する。
補助金額は減少するが、農作物の研究などの分野にそれは使われて競争力の低下が起きないようにする。
言うのは簡単だが実現する事はない。
何故かと言えば、現在の補助金に絡みついて生きている天下りをはじめとする農業族が山ほどいるからだ。
補助金がそっくりそのまま農業従事者に行けば上の計算通りだが、実は途中でかなりの部分が搾取されてしまっているのである。
金を撒くなら逆でも良いはずだ。
国産農作物の購入補助金を全世帯にばらまく。
月間1万円の国産農作物専用お買い物券を。
現状の農家で1人の農業従事者あたりの収穫金額は100万円程度だそうだ。
全てを手作業で行うので仕方がないが、全てを手作業で行わなければならないのは機械を買っても償却が出来ないからだ。
天候や害獣による被害などもあってリスクも大きい。
農業をはじめようみたいな書籍も売れている。
金をかけずに投資もせず、細々とやって補助金を貰おうというのが良いそうだ。
本当にそれで良いのか?
このままでは先がないと思う。
- Newer: スカイウエイブ(44)
- Older: 固定資産税
コメント投稿には JavaScript が必要です。ブラウザのJavaScript 機能を有効にしてください。
サインインしなくてもコメントの投稿は出来ます。
サインインしている場合はお名前などを入力せずに、そのまま投稿できます。
登録は簡単&それによって何かが起きるわけではないのでお気軽にどうぞ。
登録ページ書き込み→確認メール送信→確認メールのURLクリックで承認、の手順です。
確認メールに書かれたURLにアクセスしないと登録は完了せず、正しいログイン状態に移行できません。
コメント投稿完了までには少し時間がかかります。
二重投稿にご注意下さい。