違法無線局

CEPTOR MOTO-Rはそもそもが違法無線局だ。
周波数は434MHzで出力は100mW以上出ている。

免許を受けた無線局(含特定小電力)ではないので微弱出力でなければならない。
320MHzを超える周波数帯での微弱無線局の出力(本来は3m法による電界強度規定)は、アンテナ効率がどんなに悪く、バイクの金属フレームの隙間に突っ込んで更に伝達距離が短くなると考えたとしても1μWを超える事は出来ない。
320MHz以下の場合は規格が緩和されるので、多くのリモコン機器などは315MHz帯などを使う。
では320MHzを超える微弱無線機器がどの程度の伝達距離を有するかと言えば、音声帯域を使ったものでもせいぜい数メートルだろう。
なお433.92MHzは国際輸送用データ伝送設備用に割り当てられていて、最大1mWの出力まで許されている。
勿論この周波数をテレメータやテレコントロールに使う事は出来ないのでMOTO-Rが違法なのは間違いない。

どうせ違法なのだからという考え方は間違っているが、アマチュア無線バンドなのでちょっと実験してみた。
いにしえのパワーモジュールがあったのでつないでみる。
パワーモジュールの入力電力をオーバするが、まあいいか。
どうせ100%変調のASKなので非線形性は気にならない。
で、出力は10Wになった。
ちなみにパワーモジュールの推奨動作時の出力電力は7Wである。
これなら1kmは届くな、意味があるかどうかは別として。

届きはするが受信は出来ない。
どんなに感度を上げたとしても、例え理論感度まで上げたとしても無理だ。
リモコンは効かないが、車両の異常は確実に察知したいという向きには良いかもしれない。

車載器は送信ユニットと受信部のアンテナ線(3/4λっぽい長さ)が別なのでアンプを入れるのは簡単だ。
移動機は1本のアンテナを切り替えて使っているのでアンプを入れるのは面倒だし、電池が持たない。