- 2012年2月14日 11:05
エンジンパワーを上げるとどこが壊れるのか。
燃調がダメでピストンを溶かしたというのは論外なのだが、燃調が正しくてもまず壊れるのがピストンだ。
バイクの事例は知らないので車の場合を語りたい。
ピストンは、棚落ちというヤツでランドが壊れてしまう。
ノッキングなどが原因の事もあるが、絶対的強度の低い部分が壊れるわけだ。
ではピストンを強化する、鍛造ピストンなどを使ったとすると次はどこなのか。
と、その前に鍛造ピストンは重いものが多いのとクリアランスを広めにする必要があるので振動が増える。
振動と言ってもピストンが首を振るわけではない(首振りが問題になる事もあるが)。
以前はガスケット抜けが多かった。
最近はガスケット品質が良くなった事もあってトラブルは減ってきたとは思うが、以前はメタルガスケットでもダメで銅板などを使ったりシリンダとヘッドの部分にOリングではないがカッパリングを入れてシールするようにしたエンジンもあった。
チューニングエンジンでH断面コンロッドやコンロッドの鏡面加工などは見かけるが、コンロッドが折れたのは一度しか見た事はない。
比較的ロングストロークのエンジンで、コンロッドが折れたと言うより大端部が吹っ飛んでクランクケースを突き破った。
クランク折れも一度見た事がある。
直列6気筒で異音がするという事で開けると、カウンタウエイトが割れていた。
しかし両側からベアリングで押さえられているので、振動は増えたがエンジンとしては機能していた。
またクランクプーリが吹っ飛んだのも見た事がある。
エンジン振動でボルトが飛んでしまうもので、ダンパを挟んだ対策品もあった。
コンロッドに関して、バイク用などの軽量化されたものは壊れる場合があるそうだ。
高圧縮高回転エンジンのボアアップ仕様ではコンロッドに加わるストレスも大きくなり、応力集中を裂けるための鏡面加工などを以てしてもダメだとか。
モデルによってはH断面形状のコンロッドなども手に入らないことはない。
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