- 2012年3月 4日 11:03
そもそもポート加工に効果は見られるのかという問題、空気では解りにくいがより粘性の大きな水では明確な違いがある。
送液管などでも内面の平滑度を上げた低抵抗管があるし、パイプ内面の汚れによって管路抵抗は大きく変わる。
エンジンの吸入空気量に対して十分太いインテークパイプであれば効果は限定的だと思うが、そうでない場合はその状態に応じた効果がある。
これは、粘性気体が管の内部を通る場合は流れやすい中央部で流速が高まるからだ。
従ってポート径に余裕のある場合は壁面近くの流速が遅く、平滑化の効果が低い。
しかしポートにぎっしり粘性気体が詰まっているようなケースでは壁面近くの流速も上がるので効果がある。
特にボアアップしてノーマルヘッドをそのまま使う場合には、そもそも吸入空気量に対してポートが細いのだからポート加工の効果は大きい。
意外に大きな抵抗になるのがエンジンとマニホールドの段付などだ。
この辺りも修正していくと効果がある。
400cc版ヘッドではマニホールド接合部の段付が1mm位あったので削りまくった。
写真はインテークマニホールド、内部もリュータで軽く整えた。
黒く見える穴はインジェクタの取り付け部である。
市販エンジンではホンダが手作業で段付修正などポート修正をした車を売っていた。
当初は手修正部分が多かったのだが、やがて加工精度を上げた自動機により最終的には段付修正程度にとどまるようになったらしい。
だが他の車では鋳肌そのままである。
何故か。
まず機械加工でポートを研磨するのが難しい事、ショットブラストなどで出来ない事もないが費用対効果が小さい事などがある。
そんな手のかかる加工をするならポート径を1mm太くする、みたいな感じだ。
しかしレーシングエンジンなど、金と時間をかけたとしてその効果が1%でしかなかったとしても採用するケースもある。
ノーマルエンジンでポート加工しただけでは(そもそも吸気抵抗値が余り上がらない領域で使うので)効果は少ないが、チューニングエンジンで出力が上がる場合はノーマルポートでは断面積が不足するのでポート加工効果が大きくなる。
スカイウエイブのノーマルエンジンのポート加工をして効果が上がるのは中高速域やピークパワー発生回転数を過ぎたあたりだと思う。
もちろん圧縮比のアップやカム交換、ボアアップを行ったとすればポート加工の効果は大きくなる。
ポートの話ではないのだが、ターボ車のマニホールドを適切に加工するとタービン効率を改善出来る。
乗って解るほどの効果はないのだが、計測すると確かに違っていた。
ただし定格値の2倍程度の過給圧に設定した場合は、だ。
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