- 2012年3月18日 12:03
失火の原因は何なのか。
現代のエンジンでは例え少しでも失火があると排ガスレベルが上がってしまうので、良好な燃焼が得られるように工夫されている。
しかしチューニングエンジンなどでは燃焼安定性よりもピークパワーを求めるような部分もある。
そもそも作用角の大きなカムなどを組めば低回転域での燃焼状態は良くはならない。
混合気のA/Fが適正値ではない場合は着火しにくくなる。
昨日のサニーの時代には希薄混合気による燃焼が採用されている頃だった。
混合気が薄い場合だけではなく濃すぎる場合もプラグのかぶりなどで着火性が悪くなる。
この様な場合にCDIを使うと二次電圧が高いためにプラグギャップの絶縁破壊が良好になり、放電しやすくなる。
しかし放電時間が短いので着火に必要な熱量が得られにくい事情もあるが、レーシングエンジンなどではそれが問題になるような低回転域を使わない。
CDIの放電は半サイクルが50μS〜100μS程度で、共振するように数度放電している。
誘導放電の放電持続時間が1mS程度なのでこれに比較すると十分い短く、低回転域で着火しにくいと言われる所以である。
放電時間は放電核の熱量にもなる。
CDIではイグニションコイルはパルストランスでしかないのだが、インダクタンスが大きいとCDIの放電用コンデンサとの共振周波数が下がるので繰り返し放電の周期が延びる。
これが開磁路コイルの方が放電時間が長く撮れると言われる所だ。
CDIで初期放電を起こし、その後にコイル誘導での放電をつなげる方式のものもある。
F&Fでもかなり昔に実験している。
http://www.fnf.jp/cdi.htm
CDIで初期放電を作った後、高圧電源で連続放電させるものが最も理にかなっている。
高圧電源はサニーのものが入手出来ればそれが手っ取り早い。
コイル誘導放電とCDIによる放電の重畳化は各メーカ共にチャレンジしていた時代があった。
CDIによる高圧印可がイグナイタを壊さないように点火コイル以外にチョークコイルを使ったりしたモデルもいくつかあった。
現在であればドレイン耐圧1kV程度のパワーFETは容易に入手出来るわけで、誘導放電とCDIの複合放電イグナイタも比較的簡単に実現出来るはずだ。
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