エスティマ(2)

走り出してまず気づくのがノイズだ。
ギアのうなりのような、モータノイズのような音だ。

基本的に車室内はそこそこ静かでエンジン音も余り聞こえない。
所が走行速度にかかわらずこのギアノイズのような音が侵入してきて気になる。
エンジンに関しては低速走行時は静かだ。
ただしアクセルを踏み込んで回転が上がるとがさつなノイズを発する。
トヨタエンジンの癖というか遮音性が余り良くないというか。

ちなみにアクセルを踏み込んでも思ったようには加速しない。
総重量2.4tともなれば並みのトラックより重い訳だから仕方がないと言ってしまえばそれまでか。
パワー的にはプリウスより上だが、加速はプリウス並みか、もしかしたら遅いかも知れない。

通常走行時にアクセルワークというかバッテリの状態？によってはアクセル開度とエンジン回転数が比例しなくなる。
余りアクセルを踏んでいないのにグワンとエンジンが吠えたりして、違和感がある。

ステアリングは、従来のトヨタ車に比較してグニャグニャ感が減っている。
ワンボックスのシャフト取り回しが良い方向に働いたのか、この点は評価出来る。
ロールも適度に押さえられていて、ステアリング切るとまずロールが起きる的な遅延は少ない。
乗用車と比較出来る話ではないものの、この手の車として重量物をフロント部分に詰め込んだにしては回頭性は悪くない。
操作は軽く、路面の状況が伝わっては来ない。

小回りが利かないので100円パーキングなどではかなり苦労した。
駐車場内での転回は出来ないので、駐車場にバックで入っていかなければならない。
バックモニタや大型ミラーが活躍してくれるのでバックも辛くはないが、ドンキホーテみたいな狭い駐車場には行きたくない。
CLSより全長は20cm短い(ホイールベースは7.5cm長い)のに、最小回転半径は50cmも大きい。

もう一つ、狭い道から大通りに左折で出る時も大変だ。
回転半径が大きいので対向車線側にかなりはみ出す。
CLSだったら行けるのにと思うような道でも、反対車線の車が途切れるのを待たなければならない。
何をモタモタしているんだと後ろの車に怒られそうな、少しの焦りを感じた。
先日ウイッシュの中古を買おうとしている人の話を書いたが、あの人の気持ちが手に取るようにわかる。

続く…