- 2012年5月 2日 13:02
オシロの画面の一番上はノーマル誘導放電の波形だ。
ギャップを広くすると放電時間が短くなってしまうので、ここでは5mm程度としている。
誘導放電開始時の電流は約50mA(1Div.)で放電時間は800μSだ。
2番目はCDIだが逆起電力防止用(フライホイール)ダイオードを入れている。
放電電流は200mAを超えるが放電時間は300μSに満たない。
3番目はこれを重ね合わせたもの。
2つのイグニションコイルを使い、二次側を接続した。
複合放電システムは数々あれどイグニションコイルを2個使うなんてバカをやる人は多くはあるまい。
誘導放電と容量放電の双方が加算されて放電電流は250mAとなり、放電時間は800μSに達する。
絶縁破壊にエネルギを食われないためなのか、放電時間も少し長くなっているようだ。
4番目は逆起電力防止用ダイオードを入れない場合のCDIの二次電流波形だ。
これに誘導放電を加えたのが5番目の波形になるが、CDIが逆極性で放電するため波形的に美しくはない。
逆極性になっている部分はそっくりそのまま電流値が減っている。
二次側合成ではなく一次側で合成する手もあるがIGBTやそのゲートドライブ回路などを考えると少し面倒だ。
イグニションコイルに加わる負荷も当然増大する。
乱暴な方法としては(市販品もある)反対の極性のまま合成してしまう手がある。
4番目の図の最初のCDIの放電電流が+側になるようにし、その後の共振波形による反対極性の所から誘導放電をつなげる。
絶縁破壊は誘導放電側にやらせるのでCDIの放電開始は少し遅延させる。
ただしこの共振周期や回数はイグニションコイルにより異なる。
以前にも少し書いたが2ポートコイルを使った直列方式もある。
しかしコイルを直列にすれば当然ながらインピーダンスが上がってしまう。
放電というか絶縁破壊電圧も上がるが、そもそもこれは現状で十分ではないのか。
CDIのDC-DCコンバータ出力さえ上げていけば二次電圧は絶縁破壊が起きるまで上げられる。
一次巻き線が2組あって2次巻き線が2つのイグニションコイルがあれば良いのに。
ダイレクトイグニション用のコイルは構造が簡単なので、根性があればまき直しも不可能ではない。
しかしだ、いくら位相は合っていると言ってもDCで考えると容量も電圧も異なる電池をパラにつなぐようなもの。
CDI側のトリガ回路も修正している。
120Ω/1W(R4)は外して代わりにダイオードを逆方向に入れる。
これでここの電圧が電源電圧以上に上がらないようにする。
ここに接続する信号はノーマルのイグニションコイルから取るが、逆起電圧が数百ボルト加わるからだ。
イグニションコイルとCDIのトリガ入力間は2700μHのインダクタと4.7kΩの抵抗を直列にしたものを入れる。
インダクタは急峻な逆起電圧パルスの抑制、更に抵抗で減衰させる。
ここのインピーダンスが低いとノーマルイグニションコイルの逆起電力が抑制され、放電電圧が下がってしまう。
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