- 2012年5月12日 13:01
二次側の電流と電圧波形を見てみる。
水色が電圧波形で黄色が電流波形だ。
電圧が-10kVを超えると放電が開始される。
ギャップは大気中で9mm程度である。
放電が始まると電圧は急降下し、放電中は1kV程度となる。
電流は放電開始から30μS後くらいに最大になる。
おそらく実車で測ったと思われるデータがある。
http://www.soaring.co.jp/rwstuff/mtbike/070408.htm
他のコンテンツも参考になるので一読をお勧めしたい。
こんな実験をしていたら、これまで使っていたスカイウエイブのECUが壊れた。
イグニションコイルドライバのトランジスタのC-E間がショートしている。
トランジスタはカタログ品ではあるが一般品ではない。
実験していて二次電圧を30kV程度にまで上げたらイグニションコイルの端子とコアの間で放電が起きた。
おそらくはイグニションコイルの二次コイルから鉄心に向かって火花が飛び、それが端子へと放電したのだと思う。
ECU側はツェナー(サプレッサダイオード)で保護されているのだが、ツェナーが壊れずにトランジスタが壊れた。
二次電圧でLEDを点灯させても壊れないのになぁ。
ちなみにLEDは順方向でも逆方向でも点灯する。
ピーク電流は大きいが火花時間が短いのとVfが小さいので破壊されないようだ。
壊れると言えば、イグニションコイルも発熱する。
CDIで放電用コンデンサを2.2μF、駆動電圧を450V程にして360度毎点火6000回転相当でしばらく放電させておくとシグナス用のイグニションコイルは触れないほどの温度になる。
スカイウエイブ用はサイズが大きいためか多少発熱は少ないが、いずれにしても熱い。
CDIの場合は駆動回路によっていくらでもエネルギを上げられるので、イグニションコイルの能力を超える事も簡単だ。
机上でギャップを作って放電させてテストしていても、ノーマルの誘導放電とCDIでは全く違うと言って良いほどの火花強度なのだ。
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