- 2012年11月15日 13:05
先日初めて(録画しておいた)交渉人を見た。
地下鉄路線を自由に走り回るクモE4-600が登場する。
クモE4-600はバッテリ搭載の自走車両だ。
バッテリは1ユニット680V、179セルの直列接続である。
これを2直列にした公称1360Vがモータ駆動電源となり、充電終止電圧をセル辺り4.2Vとすると架線電圧の1500Vから(ほぼ)充電できる。
この680Vの組電池が162個搭載され、160MW/hの容量を有し約800tの重量があると推定される。
しかし非電化区間距離が少ない事を考え、また電動機出力を多めに見積もって10MWとしてもバッテリ容量が過大だ。
搭載量を1/10とすると容量も重量も常識の範囲を大きく逸脱しないものになる。
前面はアルミ合金であると謳われるが、ホームに接触して火花を散らす所から見ると側面は高炭素合金であろう。
かなりの速度で地下鉄を追い上げている事から、相当な出力のモータを搭載している。
又その速度でカーブを曲がっている事から、何らかのコーナリング制御装置が働くに違いない。
車輪は前部と後部に2組ずつ付けられているが、サスペンション機構などは不明。
車両底部には変圧器、リアクトル、VVVFインバータ、水タンクなどが搭載されている。
ホームに接触している画像でも、遠心力で傾いているのではなく車両そのものが外側にせり出している風に見える。
車両が傾いてホームに接触するためには相当なサスペンションストロークが必要な事から、台車部分と車体部分を横方向にスライドさせる機構が搭載されているか、あるいはフリーゲージ機構によって車輪の中心位置をずらして火花パフォーマンスを演じる事が可能になっているとも考えられる。
運転は携帯電話によって行われている。
当時地下鉄トンネル内のエリア化は行われていない事から、携帯電話型の列車無線ではないかと推定できる。
また数種類の携帯電話型列車無線装置5台を搭載している事から、一台では通信帯域が不足するかあるいは画像伝送用に別の無線機を使っているのだろう。
犯人も同様に携帯電話型の無線機を使っているが、地下駐車場での通信が可能な事から特殊な無線機だ。
犯人車両に、最初はルーフに何も乗せられていなかったが途中から何かが乗せられている。
衛星経由で通信するためのフラットアンテナかも知れない。
クモE4-600はフリーゲージトレインだが、軌道間隔の異なる線路に乗り入れる場合はいったん停車して上で車輪幅をサーボ制御する必要がある。
路線内を自由に動き回れる事から、ポイント制御を乗っ取る機能を有している。
狙撃によって機器が破壊されるので、制御機器の主要部分は車両前部に集中している事になる。
通常重要な機器は破壊の影響を受けにくい部分に搭載されるのだが、そこには電池が積んであるので乗せられない。
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