- 2012年11月22日 12:04
昨日の記事のコメント欄が長くなってしまったので話を原点に戻そう。
様々なケースを想定して話が拡散すると収拾がつかない。
元々は、EVとガソリンエンジン車の走行に必要なパワーの計算が合わないという所だ。
エンジンを可変速可変負荷で運転するガソリン車より、定速高負荷で運転する発電機の方が効率が良いはず。
60km/h定速走行と街中での走行のどちらが燃費が良いかを考えればこれは分かる。
分かっている人には分かる話なのだが、ポンピングロスと注射器(!)の話のように勘違いをうみやすい。
EV+発電機を考えると、エンジンも発電機も最高効率で運転できる。
充電量と放電量のバランスはバッテリが担ってくれるからだ。
なのでシリーズハイブリッド(あくまでも定速高負荷運転の発電機を積んだ場合)の方が燃費は良くなると考えた。
しかし実際はそうではない(と、計算されてしまう)。
バッテリの充放電効率が悪いとEVの燃費は悪く計算されるが、するとハイブリッド車も同様になる。
充放電効率はLi-ion電池の1C充放電で85%前後らしい。
(Coni さんのコメントで「ニッケル水素電池90%、リチウムイオン95%」との事)
昨日記事のコメント欄にも書いたが、この充放電効率などが意外に効いてくる可能性はある。
エンジン効率説よりはバッテリ非効率説の方が説明しやすい。
当然10C放電などを行えば効率は悪化するし、Ni-MHや鉛は更に悪い。
エンジン回転数の変化が燃費にあまり影響を及ぼさない、なので負荷がある程度高ければ定速定負荷運転の発電機と同じような効率が得られるというのも一つの論だ。
しかしこれは同一であって、より以上ではないので計算が合わないことに変わりはない。
たぶんどこかで計算が間違っている、それはあの車がこうだからこう動いているはずだと言うよりももっと大きな間違い。
なんだよ、この計算が入っていないではないかみたいな所があると思っている。
そうでないと、同じエネルギを得るのに高効率発電機よりも市販自動車を使った方が良いなんて事になってしまう。
大型低速ターボディーゼルエンジンでも効率は50%前後、それよりも市販自動車の方が良いとは思えない。
これらの大型エンジンは廃熱回収や色々な事をやってその効率を達成している。
ちなみに自動車用ガソリンエンジン単体の最高効率が35%に達するという話もあるが、一般的には20%前後と言われている。
勿論これは最高効率点の話で、極端なことを書けばアイドリングや暖気時の効率はきわめて悪い。
市販レベルのガソリンエンジン式高効率発電機の効率は40%程度だそうだ。
発電機単体も大型のものは効率が99%を超えるが、一般的には95%前後ではないだろうか。
自動車用トランスミッションの効率はATで80%程度からMTで95%(いずれも最高効率点で)との事で、CVTはその中間位。
トランスミッションの効率の10%の差は燃費に1%以上の影響を与えるそうだ。
この事からもエンジンの効率が相当なウエイトであると想像できる。
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