セカイカメラ

セカイカメラがサービス終了だそうだ。
一世を風靡した、いや、一部メディアが絶賛してそれは始まったように思う。

雑誌屋さんはMAC使いが多い。
少し前だとXEROXのWSか、それがMACになったという感じかも知れない。
編集屋にWindowsは使わないかと聞くと、難しいから使えないという。
周辺機器なども含めてApple製ならば難しいことを考えずに利用出来ると彼は言っていた。

なのでiPhoneともすぐに馴染むことが出来たという。
それはWindows派に対する羨望を逆にiPhoneに向けさせるかのように信仰、いや崇拝した。
彼等にとってiPhoneはまさに魔法のマシンであり未来からポケットの中に降ってきたデバイスだったのだ。
しかし彼等にとって有用なアプリは見つからなかった。
ゲームは沢山ある、面白そうなアプリもあるのだが興味の対象外だった。

PCを買って何をやるのか、何に使うのか。
インターネット接続が一般的になる前にはそんな事が言われた。
今ではWeb閲覧とメールがその使用用途の大部分となっている。

同じ事がiPhoneにも言えた。
自由にいじるには自由度が少なすぎたし、ありきたりのことをやっていたのでは魔法のデバイスが活かせない。
そこに登場したのがセカイカメラだった。
AR、何と未来感のある響きなのだろう。
それを何に使うかよりも、何かに使えそうな未来感溢れる仕組みとして興味の対象になった。

私はそのどこが面白いのかはよく分からなかった。
道路を写して地図が出るなら面白いが、イタズラ書きの看板が並ぶ光景が楽しいものとは思えなかった。
しかし彼等は書いた、これからはARだ、iPhoneの時代がやってくると。
それは少しだけ正しくもあり、しかし少しだけしか正しくなかったので廃れてしまった。