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GPS基準クロック(7)


  • Posted by: F&F
  • 2014年11月 8日 11:10

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GPSモジュールはQuecTELのL50を使う。
そこそこ小型で半田端子のピッチは最小1.1mmである。

生基板にこれを付けたのは、パッチアンテナの多くは広めのGND板がないと特性が出ないためだ。
接続は電源とGNDと何本かの制御ピン、I2Cか非同期シリアルになるインタフェースは使わないので配線しない。
衛星の状態やモジュールの状態をPCで見るならばここを配線すればいい。

Vccは1.8VでローカルにLDOを入れた方が良いのだが今回は省略。
Reset端子はアクティブLowなのでVccに接続しておく。
ON_OFF端子はONモードとハイバネートモードの切り替え、どうやって制御するんだったかな。
EINT0は使わないのでGNDに落とす。

モジュールに電源を加えると1PPSの信号が得られる。
この1PPS信号にロックさせるPLLを作れば好きな周波数の基準発振器になる。
周波数切り替えを行うわけではないので1Hzにロックさせることも勿論可能だ。
比較周波数が低すぎて嫌だというのならば90度の位相回路とXORで倍々にしていっても良い。
位相器は基準の10MHzで作って良いだろう。

位相比較器はDフリップフロップとNANDゲートだけで出来る。
フィルタのカットオフ周波数を低く出来るので近傍ノイズの点でも有利だ。
10MHzのOCVCXOの出力を4059を2個で1Hzまで落として比較器に入れる。
位相比較器はHC74が2個とHC00が1個必要なので合計4個のICが並ぶ。
PLLデバイスを使っても良いのだが分周比をシリアル設定するのが面倒なのでPLLデバイスの位相比較器だけを使うのも手だ。

発振器はOscilloquartsの8607で、10Hzオフセットの位相ノイズは-137dBc/Hzになる。
これはセシウム原器(-110dBc/Hz前後)や低雑音ルビジウム標準(-100dBc/Hz)を軽く超える。
短期安定度は2E-11/Dayなので1日位GPSが受信できなかったとしても大丈夫で、GPS同期がかかれば誤差が1桁少なくなる。
安定状態で3W程度しか電力を消費しないのでバックアップ電池内蔵なんて事だって可能になる。

私は必要性を感じないので作らないが、市販部品でもこの程度のものは作れると言う事で。

   

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