8年目の3.11

あれから8年である。
多くの犠牲者を出し、その後の計画停電(実際には必要なかったらしいが)やガソリンの供給不足などにもなった。

多くの地域では復興も進んでいるのだが、原発は相変わらずだ。
今も増え続けているという甲状腺ガンの子供達は200人以上になるという。
しかし東京電力福島第一原子力発電事故における住民の線量評価に関する包括研究の経過報告書では、「福島第一原発事故による放射線被ばく線量と甲状腺検査で見つかった甲状腺がんとの関連性は非常に低い」としている。
福島県で甲状腺ガンの子供が増えたのは"たまたま"という事になる。

横浜では地震そのものによる被害よりも停電による影響が大きかった。
海側を中心にかなりの範囲で停電が起き、また交通機関も止まった。
地盤の弱いエリアでは液状化なども発生したが、千葉県ほどの被害ではなかった。

原発はいったん事故が起きれば数十年あるいは百年単位で影響が続く。
原発にとって8年など、ほんの少しの時間でしかない。
原発の処理には莫大なコストがかかり、これが電気代だとか税金だとかに上乗せされる。
原発の電力自体は安いのかも知れないが、こうした事故の時の費用だとか地元への補助金を考えると決して安くはない。

だからといって原発がダメと言うつもりはない。
しかし日本の政府の考え方や電力会社の考え方の元では安全ではない。
原発を動かす側、それも技術的なものではなく政治的にダメなのだ。