- 2019年4月 1日 12:11
電力会社が無人配達業務に参入する。
通販などによる宅配便の激増に対する一つの回答が無人配達だ。
電力会社は多くの地域で電線を持っている。
都市部などでは地下配電になっている所もあるがまだまだ少ない。
そこでこの地上区間の電線を利用して荷物を運ぶ。
電線にぶら下げるように運搬ロボットを設置し、目的の家まで移動する。
電線の耐荷重は数百kg以上と言われているので20kg程度の荷物は楽に運ぶことが出来る。
電柱部分はロボットがアームを伸ばして通過する。
電柱部分やジャンクションはいくつかの形式や方式があるが、いずれも規格化・管理されているので対処が可能だそうだ。
ロボットは電力で動くが、その電力はカレントトランスにより送電線から得ることが出来る。
電力が得られなかったとしても内蔵のバッテリで1時間程度の"走行"は可能としている。
非電柱区間の走行速度は平均で約40km/h、電柱部分の乗り越えを含めると20km/hと自転車並みになる。
例えば東京駅から横浜駅まで(いずれも最寄りの電柱のある区間)荷物を運ぶ場合の所要時間は2時間程度となり、通販などの当日配達にも対応できる。
送電線は1本にまとめられている場所もあるが、大抵は3本の線がある。
6.6kVの3相と200V単相三線を合わせれば6本の線があることになり、複数台の荷物運搬ロボットの離合も問題は無い。
東京電力では都内近郊合わせて8万台程度の運搬ロボットなら渋滞を起こすことなく荷物を運べるという。
この運搬ロボットは走行しながら送電線のチェックも行う。
可視・非可視カメラによる画像診断と高周波探傷装置によって電線の内部状態もチェックする。
電線を持たないヤマト運輸は無人の中距離空輸計画を立てる。
BELLとの共同事業として今夏の試験飛行、商用化は数年後とみられる。
ペイロードは450kg以上、移動速度は160km以上のVTOL機でバッテリで動作する。
楽天は通常のドローンによる配送を計画している。
ただ楽天の場合は計画倒れになることも多々あるのだが、同社は今年度中にサービスを開始すると言っている。
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