- 2019年4月 4日 11:11
酸化鉄(II)は水には溶けない。
何に溶かせば良いのだろう。
酸に溶けるのだが硫酸に溶かせば硫酸鉄になりそうだしクエン酸に溶かせばクエン酸鉄、リン酸に溶かせばリン酸鉄だ。
KENTの高濃縮鉄分添加剤 フェリオンは成分が書かれていてフェレデタートナトリウムとある。
フェレデタートナトリウムとはC10H12N2O8. Fe. Naと書かれている。
三価の鉄に炭化水素や酸素、窒素が結びついたもので増血剤として利用される。
翠水が二価の鉄であるのに対してKENTは三価の鉄なのか。
液体肥料で作るリン酸水に、そのままこの酸化鉄(II)を沈殿させたらどうなるのだろうか。
そこでいつものリン酸水に酸化鉄(II)を入れてみた。
粉体は固まって下に沈んでいる。
リン酸を入れない、ただの水道水にも酸化鉄(II)を入れてみた。
そのまま8時間ほど放置した後にリン酸入りの方はリン酸値を、鉄のみの方は鉄濃度を測ってみた。
結果リン酸の減少は見られず、鉄濃度は0.26ppmと計測された。
鉄濃度に関しては水に溶けたと言うよりも水に舞ったものを測った可能性が高い。
酸化鉄(II)+アスコルビン酸(濃度不明)=殆ど溶けない
酸化鉄(II)+クエン酸(飽和)=殆ど溶けない
酸化鉄(II)+1molの塩酸=余り溶けない
酸化鉄を飽和するまで1molの塩酸に溶かし、それを1000倍に希釈して測定した鉄濃度は0.47ppmだった。
100リットルの水槽に5mlを添加すると(水槽内で鉄が変化しないと仮定すれば)0.235ppmの濃度が得られる事になる。
これは翠水の二価の鉄よりも低濃度でありカミハタの鉄添加剤よりも高濃度だ。
ただしこの鉄が水槽内で有効に働くのかどうかは不明である。
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