- 2019年6月19日 11:10
少し前からpHが下がっている。
天然海水での換水後なので水質に異常は無い。
換水後暫くは良いのだが、徐々にpHが下がってくる。
人工海水の場合は炭酸水素ナトリウムなどでKHが上げてあるのでpHが下がりにくいが、天然海水ではある程度仕方が無いか。
天然海水屋によってはバッファ剤を入れて調整して販売している所もある。
pHを上げるために水酸化ナトリウムより手間はかかるが、塩化物が増えない水酸化カルシウムを添加した。
しかし少しすると又下がってしまう。
水酸化カルシウム(飽和水溶液のpH=12.4)または水酸化マグネシウム(飽和水溶液のpH=10.5)を粉末のまま小瓶に入れてサンプ槽に沈めておく。
水酸化云々は水に余り溶けない(水酸化ナトリウムは良く溶ける)ので、徐々に溶けてpHとマグネシウムまたはカルシウム濃度が上がる。
一部はリン酸マグネシウムやリン酸カルシウムとして沈殿する。
塩化カルシウムと水酸化ナトリウムを投入すると、pH上昇と共にカルシウム値と塩分が上がる。
CaCl2 + 2 NaOH = Ca(OH)2 + 2 NaCl
塩化マグネシウムと水酸化ナトリウムを投入すると、pHの上昇と共にマグネシウム濃度が上がる。
MgCl2 + 2 NaOH = Mg(OH)2 + 2 NaCl
塩化物は水に溶けやすいので多くの添加剤は塩化○○だ。
なのでこれらを添加していくとイオンバランスが崩れていくが、そこに水酸化ナトリウムを入れると按分が濃くなる形で落ち着く。
塩分が濃くなると言うことは相対的に他の元素が薄くなると言うことだ。
そうは言っても塩分数キログラムの中に数グラム程度の塩分が追加されるに過ぎない。
天然海水での換水量はかなり多いので、水槽水は殆ど天然海水で満たされたと言っても良い。
リン酸濃度も天然海水のそれと同じになる。
プロの教えるpH降下対策法みたいなページがあった。
一体何をするのかと思ったら「換水、これで解決です」だと。
別のページの自称プロも「PH(ペーハー)が下がってしまうお悩み解決!」「これで1発!水換えすりゃ上がります」って…
この手で行けば「硝酸塩を下げる画期的方法!」「これで一発、換水すれば下がります」になる。
いやぁ、この手のおかしなページをリンクしたい所だが、ジョークではなく自称プロが真面目に語っているのでやめておこう。
そもそも自分がプロだとか神だ皇帝だと言う人間はろくなものではない。
お馬鹿なページは良いとして、KHが少し低いかも知れない。
KHが低いと緩衝作用が弱くなるのでpHは変動しやすくなる。
天然海水にバッファを加えて販売している所があるのはこのためだ。
で、地下カメラでカルシウムリアクタの様子を見てみると炭酸ガスの添加量が大きく下がっている。
レギュレータというか流量コントローラをかなり絞った所で使っているのでクリチカルなのだ。
これを再調整して毎秒1泡〜2泡くらいにしてみた。
これで様子を見てみる。
天然海水にあらかじめバッファを加えた状態で換水した方が良いのか、いったんはpHが下がるのを我慢しながらKHが上がってくるのを待つのが良いのか。
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