- 2019年8月30日 12:09
ブラウン管も真空管と言えば真空管で、マグネトロンも真空管である。
ブラウン管は液晶や有機ELになったが、マグネトロンは今も使われている。
マグネトロンは2極管でありカソード側とプレート(アノード)側に永久磁石か電磁石が仕込まれている。
これによってカソードから出た電子の軌道は円状となり発振状態になる。
現状では主にコストの問題から半導体化はされていないが、2.45GHzで数百ワットを出力出来るトランジスタは存在する。
家庭用電子レンジの高周波出力は1kWの制限されていたと思うので、家庭用電子レンジの半導体化は数年後に起きるかも知れない。
半導体化によるメリットは庫内寸法に比較して筐体寸法を小さく出来る事だが、それがカタログを飾れるのかどうか。
マグネトロンの電力利用効率は60%〜70%程度だ。
これはトランジスタ式にしても余り変わらない。
マグネトロンはヒーター電源と高圧電源が必要だが、半導体式の場合は高圧電源は必要では無くなる。
ただこの部分でもコスト差はさほど無いだろう。
マグネトロンはかなり乱暴な電源でも動作させられるので、電源部はプアでもかまわない。
マグネトロンは寿命が有限である事、信号純度が良くない事からレーダー用途では嫌われるのだが電子レンジなら関係ない。
あとはコストだ。
半導体がマグネトロンより安くなれば、移行は一気に進むと思う。
半導体発振器は信号純度が高いので並列運転などが可能になる。
現状では単体出力数百ワットだが、これを並列運転する事で容易に出力を高められる。
また周波数や出力のコントロールが容易なので安定的に連続波で出力を制御出来、食品解凍の品質が向上する。
小型軽量で高圧電源が必要ない半導体の2.45GHz発振器は、植物育成用(高周波照射による)にも使われるのだとか。
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