- 2019年11月28日 12:08
SKYACTIVE-Xはマツダの新しいエンジン、その燃焼方式がSPCCIと呼ばれるものだ。
ガソリンエンジンでありながら、ディーゼルエンジン風の圧縮着火を実現する。
ただしその火種はスパークプラグの放電により得る。
スパークプラグで点火のきっかけを作る事で、圧縮着火のタイミングを正確に制御できる。
圧縮着火だからと言ってスロットルバルブレスではない。
スロットルバルブがあるのでポンピングロスも発生する。
一部記事によるとA/F=36.8:1の希薄燃焼を行うためにスーパーチャージャーが必要だとある。
これには少々説明が必要で、理論空燃比付近からリーンバーン領域に持っていく際にスロットルを全開にしただけでは空気量が不足するのだとか。
壁面流か何かで燃料を減らせないと言う事なのだろうか?
4気筒/4個のシリンダ内圧センサ、コモンレールの高圧系燃料インジェクション、スーパーチャージャーと水冷インタークーラー、大量EGRによるNOxコントロールなどがSPCCIを実現している。
なんか三菱GDIエンジンの能書きとその後の悲劇を連想するのだが…
ルーツブロワによる過給で、2リッター4気筒エンジンは132kWの出力と224N・mのトルクを発生する。
なお従来型エンジンでは過給器無しで115kWの出力である。
SKYACTIVE-Xエンジンはハイオクガソリンを要求する。
圧縮比は15で従来型エンジンに比較して燃費は9%弱向上しているというが、これにはマツダ初のマイルドハイブリッドも効いているはずだ。
今後様々な角度からSKYACTIVE-Xエンジンが観察され、評価されて行くに違いない。
マツダはガソリンエンジンの高圧縮比化で熱効率を高めようとしている。
一方でディーゼルエンジンは低圧縮比化でノイズ低減を狙う。
超希薄燃焼が行えると、燃料に対して空気を過剰に入れる事が出来る点でポンピングロスを減らせる。
希薄燃焼が燃費を良くするのではなく希薄燃焼が吸入空気量に対するエンジン出力を下げてくれるから、結果としてポンピングロスが減って燃費が良くなる。
燃費テストをの結果を見ると従来型エンジンに比較して1割行くか行かないかの差はカタログ値と同じか。
1割燃費を良くするのがどれだけ大変かという事なのだ。
圧縮着火はディーゼルノック的なカリカリした音を発するそうだ。
しかしこれ、ディーゼルの遮音を手がけたマツダ故にエンジンルームのカプセル化などでうまく処理しているという。
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