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海水水槽:水草水槽に於けるROの威力


  • Posted by: F&F
  • 2019年12月10日 11:09

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横浜時代には水草水槽用にはRO水は使っていなかった。
硬度を下げるためにイオン交換水は使ったのだが、イオン交換樹脂の寿命が短くて再生の手間がかかった。

イオン交換樹脂を通す事で水中の多くのイオン性不純物は取り除かれる。
これによるコケの抑止効果は大きいのだが、イオン交換樹脂が寿命になればTDSが上がる。
RO+DIは海水水槽では使っていたのだが、水草水槽にもこれを使えばコケ問題は軽減されていた可能性がある。
水草水槽に於けるコケはリン酸濃度に敏感であり、低リン酸塩濃度が維持できればコケはかなり減らせる。

横浜時代にも水草水槽で使うリン酸吸着剤的なものがあったが、水草まで枯れると言われた。
水草水槽にはある程度のリン酸は必要だと、その時には思っていた。
実際水草ではない地上の草木でもリン酸がなければ枯れる。
しかし水草水槽のリン酸値が0.1ppmを超えるとコケが増えてくることも分かった。
硝酸塩の値よりもリン酸塩にコケは敏感だ。
水槽内のリン酸塩を0.1ppm以下、可能であれば0.05ppm程度に維持出来ればガラス面のコケは殆ど増えない。
魚の餌や糞によって増えるリン酸は水草が吸収する。
このバランスで0.05ppm前後が維持出来ればコケの管理は楽になる。

水草水槽はタイマーによる自動換水になっていて、一日10リットルくらい換水した。
これだと月間300リットルでありイオン交換樹脂の寿命も短くなる。
RO+DIであれば、イオン交換樹脂が一番働くのは水中の炭酸ガスをイオン交換する事だろう。
大型のイオン交換水製造設備では脱二酸化炭素塔(曝気塔)を使用する。

毎日換水することでリン酸塩や硝酸塩を減らそうと考えた。
しかしリン酸値をうまくコントロール出来ていれば硝酸塩値が高くてもコケは増えない。
水草水槽に於いて換水こそがベストかというとそうでもなく、逆に言えば換水してもリン酸値がコントロール出来なければコケは増える。
イオン交換水を使えばリン酸も硝酸もケイ酸もゼロに近づけられるのだが、イオン交換樹脂の再生の手間が増える。

アニオン・カチオン単体のイオン交換樹脂の場合は塩酸や水酸化ナトリウムで再生が可能だ。
横浜時代には再生して使用していた。
現在はアニオン/カチオン混合樹脂を使っているのでそのままでは再生が出来ない。

図はEDI(電気式の連続イオン交換)である。
これはイオン交換樹脂の劣化問題から逃れる事が出来る。

小型のEDIは実験室用などが販売されているのだが、アマチュアの手の届く価格ではない。

価格破壊は中華ものかな。

横浜時代に硝酸塩を電気分解で取り除く装置に興味を持った。
米国内で市販されていたのだが、その後入手が出来なくなった。
現在では工業用として実用化されているのだが、電極付近で発生する塩素などの問題もあり生体の入った水に使用出来るとは思えない。

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