- 2020年1月22日 11:11
注文していたレベルメータが配達されてきた。
スタティックに確認してみると、整流回路とピークホールド回路が入っているようだ。
ピークホールドの時定数は10μFと10.0kΩ(金属被膜抵抗)となっている。
電気柵用チェッカーとしては10μFと10kΩでは時定数が短すぎるので、この10kΩを1MΩに変更した。
入力はコンデンサでDCカットされているが、ジャンパする事によってDC接続になる。
余談だが電解コンデンサは何故か105℃品が使われている。
感度は10kΩの半固定抵抗で調整出来る。
入力には10MΩ(1MΩの抵抗10本直列)を入れる。
15kV入力の時に全てのLEDが点灯するようにVRを調整した。
その後入力端子にどの位の電圧を加えるとLEDが点くのかを調べ、10MΩの直列抵抗を入れた時の電圧に換算すると以下のようになった。
電源電圧は3.5V〜16V(Typ.6V)だが実験は9.00Vとした。
電源電圧を上げると、特にLED点灯個数が少ない方で感度が悪くなる。
IC内部にはリファレンス電源回路があるのだが、精度が良くないようだ。
低電圧側で誤差が増えているのは、ピークホールドのディスチャージ抵抗を指定の10kΩから1MΩに変更した影響だ。
抵抗を10kΩにして測定すると、当たり前だが仕様内に入っている。
この抵抗値がリニアリティに影響するので金皮が付いているのだろう。
では抵抗を10kΩのままにしてコンデンサ容量を100倍にしたらどうかとなるが、チャージ時間が遅すぎて待つのが面倒になる。
分圧器からレベルメータ基板に入力される電圧は、柵電圧が15kVの時は15Vである。
しかしDCで測ってみると1.51Vと、感度が10倍になる。
そこで入力周波数や波形を変化させながら感度を測ってみた。
周波数特性は、正弦波の100Hzから20KHzまでで感度は殆ど変わらなかった。
入力電圧は4.2Vp-p(LED5個点灯)なので、実効値として1.5V位となる。
SGのLF OUTでは任意波形が作れないので、300μsのONと1sのOFFの矩形波を作って入力してみた。
入力電圧は(波形のピーク)は約10VでLEDが5個点灯した。
この事から、IC内部ではピーク整流をしているのではなく実効値整流かそれに近い事が行われていると思われる。
そしてその回路のインパルス応答特性が、測定値になったと言う事だ。
DC入力電圧 高圧電圧 仕様書から見た計算値
LED1個 約0.13V 約1.3kV 1.8kV〜2.8kV
LED2個 約0.32V 約3.3kV 3.5kV〜4.4kV
LED3個 約0.70V 約7kV 7.0kV(仕様上の基準)
LED4個 約1.01V 約10kV 9.3kV〜10.5kV
LED5個 約1.51V 約15kV 12.5kV〜15.7kV
ICの消費電流はLED不点灯時に約5mAだった。
LEDには1kΩの抵抗が入っているので、最大で8mA前後を消費する。
なおLEDの電流制限抵抗は個別ではなく5個のLEDまとめてなので、点灯個数によってLEDの輝度が変化する。
仕様書より1桁抵抗値が大きいからか。
LEDはいわゆる照明用高輝度型ではなく、通常のパネルなどに取り付けてモニタ用に使うような感じのものだ。
陽光下ではスモークフィルタか何かを付けないと見にくくなる。
屋外や晴天下での使用なら高輝度型に交換した方が良いだろう。
しかし高輝度LEDも安くなったものだ。
5φと3φのセットを買っておくと便利だし、使い切れないほどの量が入っている。
必ずしも高輝度LEDが入っているわけではないが、青や白は設計世代が新しいので明るい。
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