海水風呂(11/9)
◆ 10年以上前から、海水魚飼育用の人工海水の素を風呂に入れて海水風呂にしている人が居た。皮膚病やアトピーに効果があると言うことで、当時は人工海水の素の需要の片隅を担っていたと言われた。
◆ 現在は当時に比較するとリーズナブルな価格の人工海水の素も売られるようになったが、そうした人工海水の素は風呂用として結構使われているそうだ。当時も今も海水風呂は使われていると言うことだ。
◆ 海水風呂派に言わせると塩風呂では駄目だそうで、人工海水が良いという。安くなったとは言っても600リットル用で4千円位と価格は高いのだが皮膚炎やアトピーのかゆみが軽減されるのならばと使う人も多い。
◆ 海の近くに住んでいて夏場なら然の海に出かければ済む訳だが、海が近くになければそうも行かない。
風呂の水が200リットルだとすると1.3千円分の人工海水の素が必要になる。塩水を風呂釜に通すのは良くないとは思うのだが、一度で捨ててしまうのはもったいないので何度か沸かし直して使うのだろう。
◆ 一時期流行った24時間風呂のヒータが塩水でどのくらい使えるのかは分からないが、塩水だと雑菌の繁殖も少ないだろうから多少は安心できそうだ。人工海水の素によっては塩素中和剤が入っているものもあるので、風呂用途ならばそれが入っていない方が雑菌を防げる。
◆ 海水の素の入浴剤なんてものもある。
1kgで3千円とかの価格なので風呂に入れると言うよりは洗面器に溶かして身体を拭く感じだろうか。
海水風呂による治癒効果は子供で9割以上、大人で4割位だそうだ。また人工海水ではなく塩化マグネシウムと塩化ナトリウムの混合剤を風呂に溶かす方法でも5割の患者に効果があったとするデータもある。
◆ 普通の塩だと25kgで1500円位、塩化マグネシウムは"にがり"として売られているもので1kg/2千円位だ。硫酸マグネシウムは多くの入浴剤の成分であり、塩化マグネシウムよりも安価だ。
◆ ただマグネシウムを塩と共に使う場合に、どのくらい混ぜたら良いのか、どのくらいの濃度にすべきなのかのデータは見つけられなかった。試行錯誤を繰り返すよりは人工海水の素の方が手軽で安全である。
◆ 人工海水の素の場合はPh8程度のアルカリ性になるので皮膚に刺激があるとは思うが、殺菌作用も大きくなる。
人工海水風呂ではなく人工海水をスプレーボトルに入れて皮膚炎の場所に吹きかける方法もあるそうだ。部分的な炎症などであればこの方が手軽だが、全身の場合は風呂の方が手っ取り早い。
◆ 10年位前は皮膚炎治療と言うよりも美容的意味合いが強かったように思う。塩もみみたいな事が流行ったりしていたが、今はアトピーと海水で検索するといくつものページがヒットする。
◆ 大人の場合はかゆみにある程度耐えることも不可能ではないが、子供の場合はかきむしってしまうので可哀想だ。触るなと言ったって痒いのだから仕方が無い訳で、寝ている時でもかいてキズを作ってしまったりする。
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