過去の雑記置き場

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水平対向6気筒エンジン(9/12)
◆ 水平対向6気筒エンジンはポルシェや過去にはスバルも作っていた。これってどうやって組み立てるのだろうと不思議に思っていた。水平対向以外のエンジンの場合は、シリンダブロックの上から、ピストンとコンロッドを予め組んだものを入れ、コンロッドの大端部をクランクシャフトに組み付ける。

◆ 水平対向エンジンの場合はクランクシャフトが左右のシリンダブロックの中間にあるので、そもそもコンロッド大端部のボルトを締めることが出来ない。水平対向ではないが日産の可変圧縮比エンジンだったかなぁ、コンロッドの横に圧縮比可変用のシャフトがあるので大端部が水平に割れているのではなく、傾いて割れていたような気がする。

◆ これと同じようにというかもっと極端に、コンロッドに止めるためのボルトを普通のエンジンとは90度違った向きにすれば、クランクケースのオイルパン側から締められるかな?変な方向に大端部を割るとバランス的にダメかな。

◆ ポルシェの空冷エンジンはシリンダブロックが個別にあるので、ピストンを組んでからシリンダブロックをかぶせることが出来そうだ。しかし水冷エンジンではそうは行かない。で、エンジンを組むときには最初にクランクシャフトにコンロッドを組み付けておいて、あとからピストンを入れる。

◆ 片側の3気筒分は普通のエンジンを組むときと同じ手法で大端部、コンロッドキャップのネジを締められるのだが、残りの3気筒はそうは行かない。そこで最初にクランクシャフトを組み付けた状態で左右のシリンダを結合し、あとからピストンを入れて組み立てるしか出来ない。

◆ ピストンを後から入れるわけだが、この状態ではピストンとコンロッドの小端部を結合させることが出来ない。つまりピストンピンが入れられないので、シリンダブロックにサービスホールが開けられている。その穴からピストンピンを入れるのだが、これが結構大変だ。

◆ 最初にサービスホールから一番遠いシリンダのピストンピンを組むのだが、棒の先にピストンピンをくっつけて、それをそっと押し込んでいってピストンとコンロッドを結合させる。ピストンとコンロッドの位置は予め合わせ、コンロッドが傾かないように、そっとピストンピンを入れる。そしてそのあとでピストンピンが抜けないように、又々長い棒の先にサークリップを付けてピストンにパチッとはめる。

◆ 工場での生産工程では自動機が使われるだろうから、ものすごく難しい話ではないのかも知れない。しかしオーバホールして手で組むとなったら結構大変な作業だ。これを3個のピストン全てで行うのだから、組み立て性が良いとか悪いなんて話ではない感じがする。

◆ ピストンピンが落ちてしまう事は(寸法的に)ないと思うが、サークリップが上手く入らずに落としてしまったら、それを拾うのは大変そうだ。コンロッドが傾いたら一度ピストンを抜いてやり直さなければいけないが、ピストンを下から押す事が出来ない訳だから、デントリペアの道具みたいなものでホットボンドでくっつけて引っ張るとか、吸盤で引っ張るとかしなければいけない。

◆ ポルシェのエンジンは油圧低下(オイルがシリンダブロック内部で漏れる)やシリンダの傷の発生などがあって、オーバホールが必要な場合がある。しかしこのコストが凄く高いのは、部品代もあるが工数がかかることにもある。

エネルギ密度より安全性?(9/11)
◆ リチウム系バッテリーでは比較的安全性が高いとされるLiFePO4の使用が増えている。EV用としても使われているし、モバイルバッテリー用としても使われる。モバイルバッテリーと言えば昔はモバブと略されていて、モバの次のブな何だ?と思ったものだった。その理由はこちらに記事があるが、ブースターの略なのだそうだ。ちなみに今はモバとかモババと略されているようだが、モババは言いにくいので単にモバになったとか。

◆ LiFePO4(リン酸鉄)系は安全性が比較的高いとは言っても燃えないわけではない。またエネルギ密度が低いのでEV用と考えると車重が重くなってしまう。それでも燃えるよりは良いでしょというのがFeLiPO4派の言い分である。

◆ エネルギ密度の低さを我慢するならナトリウムイオンの方が良いんじゃないのと、ナトリウムイオン電池の研究ではかなり進んでいる中国メーカが製品化をしている。ナトリウムイオン電池も燃えないわけではないが、正帰還的に燃えかたが激しくなるLi-ionバッテリより安全性が高いという。

◆ 急速充電や低温特性も良好(LiFePO4は高温特性が良好)なので寒冷地での使用にも問題が少ないと言われる。ナトリウムイオンバッテリーに関しては、今後研究の余地があるとのことで様々な特性改善の期待が出来る。リチウムを使わないことで資源枯渇の問題からも逃れることが出来るのだが、製造コストはどうなのだろう。

◆ 製造ラインというか製造工程はLi-ionバッテリー同様だと言われているのだが、より高性能化を目指すとすれば製造方法などは変わってくるはずだ。Li-ionバッテリーはリサイクル性が悪いので、資源の問題が出てくる。ナトリウムイオンバッテリーが同様にリサイクルできないとしても、資源が豊富であれば不安は少なくなる。

◆ 廃タイヤもリサイクルが難しく、殆どは燃料として使われているとのこと。ゴム製品やプラスチックの混合物用にも使われるが、非常に利益率が低いので日本では再生困難とまで言われる。結局廃タイヤは燃料にするのが一番となっているので、Li-ionバッテリーも燃料として使ったら良いのに。爆発的に良く燃えるのだから、燃やし方によっては役に立つかも知れない。

◆ と言う話はともかくとして、ナトリウムイオンバッテリーが長寿命で急速充放電可能だとすればEV用としては見込みがある。問題は重く大きくなってしまう事なのだが、こればかりは仕方がない。

◆ バッテリー容量が少ないのならプラグインハイブリッド(PHV)にすれば良いという意見もあるが、日産のe-Powerを見て分かるようにPHVはエネルギ利用のロスが多くて得な部分が少ない。バッテリー容量が大きければまだしも、レンジエクステンダを使って走るのはお得ではない。

◆ EV熱も冷めているのでEV用のバッテリー開発も各社スローダウンではないのかな。出来るとか出来たとか言っているトヨタやソフトバンクの固体電池は一体どこに行ってしまったのだろう。トヨタの予定では来年発売予定のEVに全固体電池が搭載される事になっていたはずだ。トヨタには経産省から補助金が出ているのかな。電池で補助金を貰い、水素で補助金を貰い、消費税の還付で愛知県の税務収支をマイナスにし、いやはや凄いことになっている。

後席中央は危険なのか?(9/10)
◆ リアシートの乗員安全性が評価されるようになってから、リアシート或いは2列目シート用のシートベルトにもプリテンショナやフォースリミッタが付けられるようになった。ただし全ての車に付けられているわけではなく、例えばフロンクスやセレナ、アルファードには付けられていない。プリテンショナがなくても安全性が確保できるのか?或いはコストやその他の問題で付けられなかったのかは分からない。

◆ 安全性能試験で評価されない後席中央だと、国産車でプリテンショナが付けられている車は皆無になる。安全性能試験で評価されないのなら不要だとの考え方だと思う。メーカ独自の安全性評価があれば別だが、そうでない場合は安全基準がないから安全性の追求ができないとなりそうだ。

◆ 欧州車の場合は評価されるかどうかよりも安全かどうかが設計基準になる場合が多く、ボルボもBENZもBMWもプリテンショナを装備している車がある。ただ全てのモデルに装着されているかどうかは分からない。BENZやボルボの事故解析だとか安全性基準の話は有名なのだが、だからといって安全性評価テストで満点が取れるわけではないところが難しい部分でもある。

◆ ボルボに関しては後席中央シートのベルトのリコールがあり、それでプリテンショナの存在を知ったという人もいる。ボルボの3列シート車では3列目のシートベルトにもプリテンショナが付いているそうで、どこに着座するかによって安全性に差を付けないみたいな考え方があるのだろう。

◆ 国産車は2列目シートでさえプリテンショナを装備していない車があるので、3列目シートにプリテンショナを装備している車は皆無だ。今は標準装備になっているが、法規が変わる以前のハイエースは後席のシートベルトすらオプション扱いだった。今時シートベルトがオプションなの?とカタログを見返した覚えがある。

◆ シートベルトプリテンショナがない場合の事故時の重症化率は、プリテンショナがある場合に比較して2倍程度になるとのことだ。この事から前席での安全評価で高得点を取るために、前席にはプリテンショナが付けられている。従ってメーカでもプリテンショナの有効性は理解しているわけだが、コストがかかることから省く方向になっている。

◆ 定員乗車をしない限り後席中央に人が乗る機会は多くないと思うが、後席中央に人を乗せている場合は普段に増して安全運転に心がけた方が良い。後席中央は狭いので子供を乗せるケースがあると思うが、出来れば避けたいところである。

◆ 逆走による衝突とかの事故も報道されるのだが、逆走事故って昔からあったのだろうか。報道される事故が重大事故だからと言うことはあるにしても、激しい事故が増えている感じがする。自動車の安全性は年々高まっているのだが、重大事故が増えれば当然のことながら死傷者も出る。

◆ もう一つはトラックによる事故で、これも近年ニュースになることが多い。多くは追突事故になり、重大事故になってしまう。渋滞の列の最後尾に付いたら車間距離を開けてステアリングを切っておくという人がいて、当時はそこまで心配することがあるのかと笑って話を聞いたものだった。しかし追突事故が度々報道されると、そうした自衛手段も必要なのかなと思ったりする。

中華部品の闇(9/9)
◆ 中華製OEMメーカは存在しないのではないかと思うのだが、OEMメーカの製造が中国で行われているものはあるはずだ。中華製も設計や品質管理が出来ていれば一定の信頼性を持つようになった。レーザ加工などの分野、その加工機などは中国が独占しているような感じすらある。

◆ 問題はノーブランド品やコピー品だ。日本の自動車メーカ用としてはトヨタや日産のマークの入った偽物だとか、JAPANと書かれたものが出回っている。これが本物かどうかを見分けるのは難しく、信頼できる部品商から買う位しかないのが現状だ。

◆ 中華ものに関しては、メーカ名までそっくりコピーして何が悪い的な感じがする。日本にはあまり入ってきていないようだが、欧米では日本メーカのロゴを入れた偽物が安価に売られているとのことである。

◆ 壊れても差し支えない部品なら良いと言うか、寿命が短くても安い方が良いと言うのであれば社外品を使うのも選択肢の一つだ。しかし偽物となると、使う側は高信頼性を期待する。ブレーキパーツや駆動系パーツだと安全性に直結するだけに注意が必要だ。

◆ ブレーキパッドの摩擦材が剥がれる話は以前に書いたが、安価な中華製のディスクロータは、ちょっとハードな使い方をするとクラックが入ってしまうとの記事があった。通常使用でも歪みがでたりして、ブレーキをかけると振動が出るなど低品質だという。

◆ 部品ではないが偽ヘルメットの話題もあった。ARAIやSHOEIの偽物はAmazonなどでも売られているそうで、普通の人にはそれが本物かどうかの見分けが付かない位のコピー度だとか。重さを本物と比較するとか、塗装の状態を見るとか、内部の材質を比べるなどしないと分からないそうで、バイク用品の販売店でも真贋判定には慎重になるとのことだ。

◆ 現状では信頼できる販売店で買うしかないと言われていて、販売店に関しても仕入れたものが本物なのか偽物なのかは分かっていないのではないかと言われる。様々な商品を扱っているネットショップ、それこそペット用品から自動車部品まで揃えているところがあるが、そうしたところがどこから仕入れているのか?正規代理店から仕入れているのかなど分からない。

◆ 今はあるかどうか分からないが、昔はエンジンオイルの偽物もあった。メーカ純正のオイル缶を回収してきて、それにノーブランドのオイルを詰めてパッケージして売ってしまうと言うもの。これは日本人が日本国内でやっていたことらしく、ブローカみたいな人が安価に(整備工場に)売り歩いていたらしい。

◆ 電子部品も偽物があるし、コピーものもある。似たような半導体に日本の部品番号を付けて売ってしまうもので、特性を測るとオリジナルとの違いが分かる。中華的には、オリジナルより性能が良いのに文句があるのかみたいな感じかな。

◆ コピーものの話ではないのだが、ポルシェのパーツは30年前の車のものでも手に入るのだそうだ。30年前のパーツが保管されているのではなくて、定期的に製造されているらしい。メカニカルパーツは追加製造が出来るとして、電子機器はどうなのだろう。部品自体が供給されなくなると製造が出来なくなる。オリジナルのLSIなどは1回の生産量が数万個程度必要だし、そもそも当時の配線ルールでは作れない(製造装置が既にない)。

トランスミッション(9/8)
◆ 海外ではDCTが、日本ではCVTとステップATが好まれる傾向だ。DCTは登場以来時が経って進化を繰り返した訳だが、進化と共に構造が複雑になり重量が増してきた感は否めない。そもそもステップATよりも軽量コンパクトで動力伝達効率が良いことが売りだったのだが、結局は色々と複雑になってきてしまった。

◆ 一部ではDCTよりステップATの方が良いのではないかと言われ、トルクコンバータを廃したものならトランスミッションサイズもコストも動力伝達効率も、DCTとさほど違わないと言われる。ステップATは歴史が長いだけに安定した機構や設計法が確立されていて、十分な信頼性を持っている。

◆ 多段多機能DCTとステップATが余り違わないのなら、トータルとしてステップATにメリットがあると言われ、逆に小型軽量化を進めるのであれば変速段数の少ないステップATやシングルクラッチのアクチュエータシフトの方がお得なのだとか。

◆ DCTは奇数段と偶数段のギアユニットそれぞれに、エンジンとトランスミッション間のクラッチを持っている。1速に入っているときに偶数段目のユニットは2速にギアを接続してクラッチを解放した状態で待機する。シフトアップの歳には1速側のクラッチを徐々に解放しながら、2速側のクラッチを徐々にエンゲージさせる。これによりシフトショックを抑えた変速が可能になる。

◆ ギアユニットは2つしかないので、例えば3速がセレクトされているときに、次にシフトアップされるのか、シフトダウンされるのかの判断が求められる。コントロールユニットはエンジン回転数やエンジンの負荷、走行速度などから、次に2速が選択されるのか?4速が選択されるのかを予測する。

◆ 予測が当たれば短時間でシフトが完了するが、予測が外れた場合はギアシフトの行程から行うのでシフトに少し時間がかかる。このあたりのシフト時間のばらつきが気に入らないという人もいるのだが、予測が外れた場合だからといって、シフトにものすごく時間がかかるわけではない。

◆ ステップATの場合は単にギアシフトするだけ(常時噛み合いなので実際にはクラッチの断続だけ)なので、シフトアップもシフトダウンもほぼ同じ時間で完了する。ただしそのシフト時間はDCTよりも遅めなので、極限性能を求めると不満が出てくる。

◆ 現在欧州車は小型車でもハイパフォーマンスカーでもDCTが使われているが、もしかすると小型車はステップATに戻るかも知れないとみる人もいる。DCTはハイパフォーマンスカーなどコストを余り気にしない車用として存在し続けるのではないかと。

◆ CVTは小型軽量低コストという事で軽自動車を中心に今後も使われると思う。横置きFF軽自動車の場合はエンジンとトランスミッションの幅を狭くすることが必要なので、構造の簡単なCVTが使いやすい。当初のCVTはメカニカルクラッチを使ったが、半クラッチによるクラッチ板摩耗やジャダー、CVTの変速比が大きく取れないことによるトルクなどの問題があった。そこで今はトルクコンバータが使われているのだが、再びメカニカルクラッチが使われるようになると、更なる小型軽量化が実現することになる。ただ変速比を大きくするのは簡単ではないので、低速トルクをアシストするモータを付ける方が今風かな。

アイディアだけがあれば良い(9/7)
◆ 生成AIの進化は著しいものがあり、知識データベースとして様々な分野の役に立っている。それぞれの分野によってどのAIが最適なのかは異なると思うが、CopilotもGROKも同じような感じではある。Geminiは構文の理解が今ひとつというか、このあたりはGoogle検索同様で、若干知識の足りないAI的なイメージだ。

◆ AIに何かの答えを要求するときに、その質問がAIにどの程度理解されるかが重要になる。質問には既知のことなどを書いておかないと、結構回りくどく面倒になるがそれは質問者の責任だ。

◆ 知識データベースがあると人間は覚える事をかなり少なく出来る。暗記しなければいけない事などは不要になる。円周率もアボガドロ数もデータベースが覚えていてくれている。野球選手のヒットの数も、偉人の誕生日も、聞けば答えてくれる。

◆ 人間が生成AIに的確な指示を与えると、人間は単純な作業から解放される。亀の甲より年の功も、もしかしたら昔話になるかも知れない。しかし生成AIも無から有を作ることは得意ではない。既存の知識の集大成は出来たとしても、それはあくまでも既存のものの延長であって未知の開拓ではない。

◆ 物理学的或いは化学的な可能性や限界を計算することは出来ても、新たな発見を導き出すのは相当難しそうだ。勿論これは人間にとっても難しいことではある。商品開発においてもシミュレーションやコスト計算は出来るだろうが、ヒット商品は考え出してくれない。

◆ AIが答えを出せるようなことはAIにやらせればいい話なので、それらのAIの答えなりをベースにしながら新しいものを生んでいくのがこれからの人間の役目になるのかも。AIに何かを作らせるための情報、例えば何かの製品であればその製品のコンセプトだとか仕様を人間が考えれば、あとはAIが設計から製造指示から品質管理工程まで、全て作ってくれるだろう。

◆ 購買部門のAIは各社に見積もりを要求し、見積もりを要求されたメーカのAIがそれに回答する。"今回は急ぎなので超特急でお願いしますよ"なんて要求に営業マンが困ることもないだろうし、もしかしたらAI同氏のネゴで超特急工程が入れられるかも知れない。

◆ 業務や分野によっては可能性の推定もAIが行って、あのメーカはいつも納期が送れるから製造工程に余裕を見ておこうみたいな、メーカごとの納期遅れ率が数値化されたりして。

◆ 株の自動売買などでも同じように、何かのアクシデントがあると自動機能は役に立たなくなる。人間なら対処できることでも、非常事態用の知識と経験がないAIでは緊急停止してしまうかも知れない。それこそ半導体不足の時の混乱のようなことが、何かをきっかけに拡大してしまう。

◆ 製品仕様でもソフトウエアの仕様でも同じだが、正常時の処理は余り難しいものではない。しかし異常時の処理は、どんな異常が起きるか?起きないのか?起きる確率はどのくらいなのかを考えなければいけないので難しいしトラブルになりやすい。異常とは何かと言えば、それは設計者が想定していない事なのだ。想定されている異常は想定されているのだから、それは正常動作の一部である。

好きな芸能人みたいな…(9/6)
◆ 以前に書いたことがあるかも知れないが、私は好きな芸能人はいない。なのでファンの気持ちが理解できない。理屈の上では分かるので否定するつもりはないが、私にはそんな気持ちは無いのである。

◆ 芸能人ばかりではなく、収集家の人の気持ちも同じなのかと思ったりする。ポケモンカードを集めるみたいな、集めて何になるのかは分からないが収集家は集める。集めることに情熱を燃やすのか、集まったことに喜びを感じるのかは人それぞれかも知れない。

◆ 色々と問題を起こす撮り鉄はどうなのだろうか。良い写真を撮りたいという気持ちは理解が出来るし、それは絵を描くとか曲を作るのと同じような創造の世界かも知れない。絵を描いたり曲を作ったり写真を普通に撮ることが静だとすると、迷惑系撮り鉄は動なのかな。

◆ 芸能人のファンはその芸能人のグッズを集めたり写真を集めたりする。それで満足感が得られたりするのだと思うのだが、その辺りが私には理解しがたいところなのだ。だから何なの?なんて言うと怒られそうだし、好きな人を応援する気持ちだ、野球のファンやサッカーのファンと同じだよと言われるかも。いや、私の場合はそうした全てのファン心理が上手く理解できない。

◆ だってファンになって応援したからと言ってその人がどうにかなるわけではないし、まして自分に関わることなどあり得ない。これが候補者に投票するというのだと結果があるのでまた違ってくる。結果と言えばCDを買って投票するみたいなのがあったっけ。AKBの選抜総選挙投票券欲しさに沢山のCDを買い、投票券だけ抜き取ってCDは捨ててしまう。好きな人のCDを捨てちゃうの?
◆ 投票した人に沢山の票が入れば投票された人は喜ぶわけだし、人気が高まって有名度も上がるかも知れない。それで投票した人は満足感が得られるのかな、オレが投票したんだゼ!みたいな。この場合は結果があるから投票する気持ちも分かる。CDを捨てちゃう気持ちはちょっと…だけど。

◆ 犬が好きとか猫が好き、異性が好きというのはファン心理とは全く違う。ファン心理的に他人に興味を抱けば、下手をするとストーカーになってしまう。相互の関係性が保たれてこそ愛だ恋だ提灯だという話になる。

◆ 対象が人間ではなく地域であったり機械であったり、或いは特定の企業や団体の場合もある。こうなるとちょっとばかり宗教チックになってくるのだが、ファン心理の究極的なものが宗教への傾倒だろうか。それは一般のと言うか普通の信仰心を持った人とは少し違っていて、もっともっと激しい何かがある。

◆ 機械、昔だったらオーディオ機器だとか、今だったらスマートフォンとかかな、特定のモデルやメーカに陶酔する的な気持ちを持つ人もいる。でも相手が機械で、それが古くなると信仰心をさっさと変えちゃったりして。車だと一部EVをこよなく愛すみたいな人もいるのだが、良いよ凄いよ最高だよと言いながら必ずしもその車に乗っていないみたいな。

◆ 私なんか飽きっぽいから、私はこれが好きだなんて宣言することは恥を予言するみたいなもので、あの時はこう言ったけど今はこうだよなんて言い出すことになってしまいそうだ。まあ宣言するほど特定のものに熱中するような事がないから分からないんだけど。

ロボット掃除機(9/5)
◆ ウチではRoombaを使っている。ジャンクで買って来たRoomba e5がジャンクではなかった話は以前にBlogに書いた。これにより調子の悪いものや多少傷んだものをリプレイスすることになった。e5はスマートフォンから操作や設定を行うのだが、これが不安定で困る。

◆ iRobot側のクラウドが死んでしまうと何も出来なくなるし、その場合でも障害報告が出ないので何が悪いのかが分からない。最初は設定不良だと思って何度も再起動したり、再設定したりしたのだが、結局はクラウド側の不具合だったようだ。

◆ スケジュール機能も動いたり動かなかったりで、今はアレクサから起動することにしている。ウチは猫の毛が落ちるのでそれを吸い込んで貰う必要があり、Roombaがないと掃除の手間が増えてしまう。ネコの毛以外はネコの爪とぎの破片だとか猫砂が落ちている位で、いわゆる普通のゴミなどは殆どない。

◆ 絨毯の上でも以前はRoombaを使っていたのだが、毛足の長い絨毯の上では走行できないし、毛の長さにセンサが反応して(障害物だと思って)止まってしまう。仕方がないので普通の掃除機を使うのだが、窓を開ける機会の多い部屋では土埃みたいなものも多少は落ちている。

◆ 毎日動作させるとバッテリーの寿命は4年位で、連続稼働時間が短くなるとそろそろ寿命だ。バッテリーはサードパーティ製を買っているが、e5以外はNi-MHなので中華製でも良いかな。e5はLi-ionになったので、電池が駄目になったら何かを買わなくては。毎日充電されるものなので中華製は今ひとつ心配ではあるが、純正品は7,700円と高い。中華製だとその半額位で買うことが出来る。

◆ Roombaの設定では1日に1回しかタイマ起動が出来ない。猫の毛は早々散らかるものではないのだが、猫同士が戦ったりすると毛が舞う事もある。なのでリビング(普段ネコはリビングにいる)では2台のRoombaを動かしている。e5はアレクサから起動をかければ何度でも動かせるので1台で良いのだが、複数台を動かした方がトータルとしてのダストボックス容量が増えるので、ルンバに溜まったゴミを捨てる回数が減る。

◆ 外部からの制御が出来る点ではWiFi対応モデルの方が便利だが、動作の不安定さがどうにも気になる。Roombaに関しては(中古が)安いから我慢するみたいに思うしかない。消耗品類もサードパーティ製があるのでコストがかからない。全て純正品を買わなければいけないとなると、ランニングコストが高くなってしまう。

◆ Roomba本体も安いものを買えば良くて、モデルによる清掃能力の差は余り感じない。e5はハードオフで3千円で買ってきたもので、ジャンク表記だったが動作に問題はなかった。その後ヤフオクでも(同じような価格で)1台買っているが、送料を入れるとちょっと高いかな。

◆ Roombaの600シリーズだと1円とか500円とかで買えるし800シリーズでも千円とか3千円位ではないだろうか。グレーのゴムローラのタイプは床や絨毯に対する攻撃性が、回転ブラシタイプよりも大きい。緑のローラのタイプはグレーのローラのものより床を叩かなくなっている気がする。

◆ スマートフォンから操作したいのであれば900番台とかiシリーズ以降になるのかな。自動ゴミ回収ステーション付きは手間がかからないが、結構デカいので邪魔なんだなぁ。

エアバッグの形状は重要(9/4)
◆ 海外における衝突試験は時を経るごとに厳しくなっている。スモールオーバラップ試験では従来のオフセット衝突の40%ラップから25%となり、車両の破壊はより進むことになる。

◆ 2009年頃だと思うのだが、BENZのCクラスはこのテストで最低評価となった。BENZは毎年のように改善とテストを繰り返したが、最高評価を得たのは2015年頃だったと思う。このテストの厳しさというか対応の難しさはダミー人形の身長にもあった。

◆ 助手席側スモールラップテストでは男性ダミーを使うのだが、40%オーバラップテストでは女性ダミーが使われる。この身長の差によって、男性ダミーでは好成績を残したものの女性ダミーでは評価が下がる結果となった。これは男性ダミーへの衝撃度を小さくするために大きめのエアバッグを使った事によるもので、女性ダミーの場合はエアバッグによって頭部が押されてしまう事態となった。

◆ 衝突試験対策のための安全装備と言ってしまえばそれまでなのだが、車両の設計時点からの見直しがないと厳しいものがあるわけだ。SLはオープンカーなのでシートベルトはシートに内蔵されている。このシートベルトは乗員の身長によって引き出し部分の高さが変えられる設計になっているのだが、これも衝突安全性を確保するためのものだったのだろう。

◆ 将来的には乗員の身長や体重をセンシングしてシートベルトやエアバッグを制御するなんて事が行われるのかも知れない。体重50kgの小柄な女性と、体重90kgの大柄な男性に対するシートベルト張力やエアバッグ形状が、同じで満足な結果が出るとは思えない。

◆ クラッシャブルゾーンにしてもフル乗員時と一名乗車時では変化するだろうし、貨物車にあっては積載量でも変化するはずだ。特に車重の軽い軽自動車では乗員数の影響が多く出ると思われる。

◆ 軽自動車も安全基準は満たしているわけだが、自車よりも重い車との衝突では変形量が大きくなる。変形量を小さくしようとすると乗員への衝撃が増えてしまうので、解決策はクラッシャブルゾーンの拡大しかない。軽自動車規格の変更による大型化は、より安全な車両を作るためのものだったはずだ。しかし決められた車体寸法の中で最大の車室容積を得ようとした結果、他車との衝突時における衝撃吸収力が余り大きく向上しなかったわけだ。

◆ 小さい車ほど衝突試験を厳しくしなければならないとはよく言われることなのだが、実際には中々難しい。軽自動車のキャビン部分を丈夫にして変形を抑制しながら、衝突時の衝撃を軽減するためには(現在より)20cmくらいクラッシャブルゾーンを拡大する必要があると言っている人もいる。

◆ 春頃だったと思うがGT-R(かな)に追突された軽自動車の乗員重傷事故があった。GT-Rも前部が壊れたが、追突された軽自動車は大きく損傷した。この場合は追突なのだが速度差が50km/h程度と推測されるので、衝撃もかなり大きかったわけだ。追突された側が軽自動車ではなく大型トラックであれば乗員の怪我は少なかったわけで、車重と強度が全てみたいな話になる。

◆ 現在は前面と側面衝突試験は行われているが、後方からの衝突試験(人員に対する安全性を目的としたもの)は行われていない。追突に対する安全性を言い始めると、ワンボックスカーやハッチバック車の後部座席は結構厳しいことになる筈だ。

AZのエンジンオイル(9/3)
◆ AZは様々な潤滑剤を製造しているメーカなのだが、エンジンオイルにも近年力を入れている。○○専用オイルみたいな分類で旧車用だとか水平対向エンジン用だとか、ハイブリッド車用みたいな分類もある。

◆ チムケンテストでエンジンオイルの性能を評価できるか否かは議論の分かれるところではあるのだが、AZのオイルは全般的にチムケンテストの成績は優秀だと言える。ただし実使用による劣化は多めで、使い古しのエンジンオイルのチムケンテストの成績は余り良くはない。

◆ 初期性能に重点を置いて開発されたもので、いわゆる継続使用時の性能だとかロングライフ性能などが犠牲にされている。ロングライフとは謳われていないので、数千kmで交換していくのが良いのだろう。テストによっては3,000km位で明確に性能が落ちるという結果も出ている。

◆ 継続使用でもチムケンテストの成績が殆ど変化しないものにカストロールのEdgeがある。初期性能ではAZのオイルに負けるのだが、1,000km使用後だとEdgeの方が成績が良くなり、Edgeは1.6万km(1万マイル)使用後でも余り性能が落ちていない。

◆ 以前にも書いたがカストロールは現地生産しているものが多く、厳密には生産地で特性が異なっている。イタリア仕様はチムケンテストの成績が良くないのだが、ランボルギーニで指定オイルにされていることから、極圧摩擦係数以外のどこかの性能が高められているのだと思われる。

◆ AZは初回限定特価的に安価で販売している。CEB-002はグループIII(VHVI,鉱物油を精製して得られるもの)ベースで20リットル缶が約9.8千円、CEB-002はグループIII/グループIV(PAO,α−オレフィンから作られる合成油)混合で20リットルが約1.4万円、CER-998はグループIV/グループV(エステルベースなど、グループIIIでもIVでもない合成油)混合で同約3万円だ。カストロールEDGEはグループIIIとグループIVの混合で、グループIIIをベースにしてグループIVオイルを添加している的なニュアンスだ。MOTUL8100はグループIVをベースにしてグループV(エステル)を添加している。

◆ エステルは他の添加剤との相性が余り良くない部分もあり、エステルを取るか既存添加剤を取るかみたいな難しさがある。チムケンテストでの成績が優秀なロイヤルパープルもグループIVベースで、低粘度でも高粘度オイルに匹敵する極圧性能を発揮する。少なくともチムケンテストの結果を見る限り、0W-20でも10W-40同等の潤滑性能を有している。また焦げ付き性のテストでも特段劣った部分がないが、値段は高めである。

◆ 安価なオイルをこまめに交換という事であればAZの各シリーズは良いかもしれない。勿論ロングライフのエンジンオイルをこまめに交換した方が(特性の変化が少ないという点で)良いのかも知れないが、特性の良い部分だけを使う(劣化する前に交換してしまう)のであれば良いのかな。もっとも交換サイクルによっては高いオイルと安いオイルに差が付きにくくはなる。オイルは捨てるのも手間なので、どのくらい使ったら交換するかは悩ましいところだ。

◆ 20リットル/1万円だと高価格オイルの1/3位の価格なのだが、トヨタや日産の鉱物油或いは部分合成油が同価格帯になる。AZ的にはそうした鉱物油ベースのオイルよりも高性能で同価格ですよと言うのが売りだと思う。少し古めの車にお乗りの方(メーカアプルーバルは取得していないようなので)はAZのオイルを試してみても良いかも。

Youtube雑感(9/2)
◆ 今のところは週に1本ペースで動画を作っているが、やがてインターバルが空くことになると思っている。動画の場合はカメラを録画モードにして作業をすればそれで済む。静止画の場合はカメラを持ってきて写真を撮らないといけないのだが、作業や実験が何日かに渡るとか、時間が連続しないような場合は動画を作るのが面倒だ。

◆ 連続作業は動画記録が楽なのだが、楽だからと言って週に1本の動画を作っていくのも大変だ。職業Youtuberの場合は動画がカネになるのだから仕事として頑張らなければいけないわけだが、私の場合はそうではないので余り頑張らなくて良いかな。

◆ 職業Youtuberだと車が壊れるのを楽しみにしながら車に乗っている、などと話している。整備ネタが降って来ないかな、みたいなものだ。でも大抵の故障はすぐに直ってしまうわけで、なので時間の稼げるレストアに走るというのが一般的だ。

◆ レストアではなく毎週何かアクセサリを付けたり、燃費グッズを付けたりしている人もいるが、それにしたってやがてはやる事がなくなる。化学系とか観察系の人はアイディアさえあれば何とかなる。とは言っても化学系となると実験材料のコストだとか設備のコストも大変なんじゃないのかな。

◆ 星を観察する系の人は何百万円もかけて望遠鏡を買うみたいな、2ヶ月分の収益が吹っ飛びましたみたいな話をしていた。勿論それが投資となって更に金を生めばいいわけだが、思ったほど再生数が伸びなかったとなったら悲しいだろう。自動車整備系にしてもどの車の整備が人気なのかなど、細かく分析するんだろうな。

◆ 仕事は何でも大変ではあるが、人気商売みたいな所もあるので商売っ気のある人でないと多くの金は稼げないような気がする。自分のやりたい整備をやるのではなく、あくまでも再生数の伸びる作業をしなければいけない。趣味を仕事にしてしまうのも同じようなもので、仕事になった途端に趣味ではなくなる。今まで好きだった事が、責任という圧力によって嫌いにさせられてしまう。

◆ 月収100万円以上あったYoutuber氏がアカウントを抹消されたのだそうだ。理由はよく分からないが、規約違反だから消すよとだけ連絡が来たという。AIのフェイク動画チャネルなど消されもしないのに、何で俺が消されるんだと嘆いていた。

◆ 迷自動車系とか化学や物理実験系は、広告単価は高いが再生数が伸びない。エンタメ系はその逆だが、ゲーム配信やアニメ系は比較的広告単価が高く再生数も伸びるのだそうだ。ゲーム系など自動車系動画の10倍の再生数が当たり前という感じなのだから凄い。

◆ 各分野で中華AI動画が氾濫している。自動車系でも色々出てきていて、日本人の作るチャネルも増加傾向だとか。これらの嘘動画がお勧めに出てくる秘密は不明だが、チャネル増加数もその動画の数もものすごい事になっている。一つの動画の再生数は少なくても、毎日数本のペースで動画が作れるのだから、ちりも積もればである。

◆ ゲームアプリの広告同様、今後動画広告の品質も落ちていくのではないだろうか。Google的にも高値で広告枠を買うクライアントを優先するわけで、詐欺広告は稼ぎの額が違う訳だから高い広告代を払うことが出来る。倫理だとか道徳なんて概念があれば別だが、売り上げ確保という事になれば悪い広告を優先していくしかない。

ディーゼルは悪者なのか?(9/1)
◆ かつて日本でも同じ事があった。国はメーカとの癒着があるので排ガスの強化に消極的だった。昭和51年(だったかな)規制の時点でもトヨタは排ガス規制強化に猛反対をした。トヨタが反対すれば排ガス規制強化は行われないだろうと思っていたのか?トヨタは低公害エンジンの開発を行わなかった。しかし排ガス規制の強化は行われ、トヨタはホンダや日産の技術を買わざるを得なくなったのだった。

◆ ディーゼル排ガス規制強化に国は消極的だった。業界団体が票と金をくれるわけだから、自民党がその業界の反対している事を推進するには抵抗がある。しかしそうした抵抗のなかった当時の石原都知事は東京都での独自排ガス規制強化に踏み切ったのだった。これによって高公害ディーゼル車は都内に入れなくなった。

◆ これと同じような事がイタリアでも行われようとしている。かつては燃費が良いから地球環境に優しいのだと言われて大量のディーゼルエンジン搭載車が販売された。しかし実際にはNOxやPM問題が深刻化し、すると政府はディーゼルエンジンは高公害だと意見を変えた。

◆ 日本でも最近は古い車に乗り続ける人が増えたが、海外では10年以上前の車に乗り続けるのは当たり前である。イタリアでは20年前の車を使っている人が自動車所有者の1/4にも達すると言われる。そんな現状でありながらも2011年以前に製造されたディーゼルエンジン搭載車が特定の都市を走れなくなる。

◆ 完全に通行が禁止されるのではなく、大気汚染の激しい期間の(主に)日中には通行が出来ず、通行した場合には罰則が科される。これはイタリアがと言うよりもEU規制に準じた策だとのことだ。散々ディーゼルは良いよと言っておいて、今更何事かと言っても欧州議会は聞く耳は持たない。

◆ イタリアには200万台規模の高公害ディーゼルエンジン搭載車、とは言ってもユーロ5規制車なので黒煙モクモクと言う事はないはずだが、そうした車が存在していると言われる。こうした車の所有者はいずれにしても車を買い換えるか、あるいは規制時間の通行を諦めるかの選択になりそうだ。

◆ こうした段階的な規制や年ごとの規制はイギリスやフランスでも過去に行われた。地域によって規制の内容は異なると思うのだが、Tチャージと称される科料を払えば車を使っても良いよ、みたいな規制もあった。別にお金を払ったからと言って排ガスが綺麗になるわけではないのだが、代替促進策という事だろう。

◆ ディーゼルエンジンの場合はPMフィルタで黒煙を集塵するのだが、それを燃やす事が必要になる。燃やさないとフィルタが詰まってしまうからで、しかし燃やせば炭酸ガスが排出される。これを以てしてもディーゼルエンジンが効率的なのか?いささか疑問だ。

◆ 欧州の排ガス規制強化に合わせて日本でも排ガス規制が強化されれば、ディーゼルエンジン搭載車は更に減少するだろう。結局の所日本でもディーゼル車優遇があったから売れたわけで、そうでなかったらこれほどまでにディーセルエンジン搭載乗用車は増えていなかったはずだ。

◆ また日本の場合は税金の関係でガソリンよりも軽油の方が安い。元値としては軽油の方が高いのだが、このあたりも業界団体との癒着的政策という事なのかな。

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