過去の雑記置き場
VC
何故直せなかったのか?(1/17)
◆ 愛知県にあるミニ専門店を名乗る中古車チェーン店からミニを買ったYoutuber氏、購入3日後にはレッカーで販売店に運ばれる事になる。症状としてはアイドリングが不安定でエンストもあり、エンジンチェックランプ点灯もあるとの事。
◆ 当該ミニ専門店では2つのO2センサを交換してみる(約13万円)が、症状は改善されなかった。次にエンジンマウントが交換されるが、これはそもそも交換されている前提だったもの(約10万円)だ。アイドリング不安定の改善のためにイグニションプラグが(2万円)交換されるも効果無し。ミニでは故障の可能性のあるヒューエルタンクバルブ(蒸発ガス抑止装置から負圧側にガスを引き込む制御バルブかな)を交換(1.5万円)するも又々ハズレ。じゃあイグニションコイルも変えてみましょう(5.5万円)みたいな話になるも直らず。この時点で販売店ではどうしようもなくなった。
◆ 最後にディーラにチェックをお願いし(2.5万円/12ヶ月点検整備費用を含む)解決した。ミニ専門店を名乗るgood何とか(ユナイテッド何とか)も、ISTAによるチェックなどが出来るのであれば問題は解決出来たはずだ。少なくとも専門店を名乗るのであれば、その程度の知識は持っているのが当然だ。
◆ しかし現実には関係のないパーツを交換していた訳なので、故障診断すらマトモには行えていなかった事になる。パージバルブはエラーチェックで出てこないが、これはスパナなどでこんこん叩くと症状を再現出来る。単にバルブの動きが悪くなっているだけなので、衝撃を与えれば直ったりするのだ。
◆ O2センサは診断すれば不良が分かるし、ISTAでなくてもサードパーティの診断機でもO2センサの出力電圧を読む事は出来る。イグニションコイルやイグニションプラグも不良だと失火のエラーが出るので分かる筈だ。中古車屋ならば手持ちのコイルやプラグがあるだろうから、それと交換して様子を見る事も出来る。
◆ この販売店はオリジナルパーツだとかDME(ECU)書き換えによるチューニングもやっているよと書かれている。もしかして変なデータを書いてしまってどうしようもなくなったとか?ディーラではイニシャライズ(バージョンアップ)によって回復させている。
◆ 販売店とは数ヶ月?に渡る交渉があったようだが、整備にかかった費用は販売店が持つと言う事で決着したらしい。この販売店は「全国でも数少ないBMW MINI専門店です」と名乗っているわけで、それを信じて買ったらとんでもない事になったと言うわけだ。
◆ 中古車であれば故障のリスクは伴うわけなので、車を買ったら出来るだけ短期間に多くの距離を走るべきだという人もいる。住宅の引き渡しは暴風雨の日が良い(雨漏りや隙間風が分かるから)と言っているのと同じかも知れない。大きなトラブルがなければそれで良いが、始動不良だとかエンスト頻発では困る。オイル漏れや冷却水漏れも、エンジン回りを清掃した上でしばらく走り、再度エンジン回りをチェックすれば分かる。
◆ このYoutuber氏のように保証付きの車を買ったとすれば、完全な状態になるまで頑張って直してねと言うしかない。ちなみにこのYoutuber氏は1.5ヶ月も車を販売店に預けていたそうだが、私だったらディーラで診断して貰った方が早いんじゃないですかと言うと思う。
コピーなら中華に負けない(1/16)
◆ トヨタ車はアメ車をベースに開発された事もあって、日本の自動車産業構造というかトヨタの自動車に対する考え方みたいなものも米国を模した風になっている。セリカLBとマスタングの酷似性が指摘されたトヨタは、三菱のGTOの方が似ているじゃないかと言ったとか。
◆ トヨタデザインのあり方として、何かベースのデザインがあってそれをモディファイしていく的な所がある。マスタングの例ではモディファイ度が少なすぎたのかも知れないが、プロサングエの話とかウルスの話とかが出てくるのはその為か。
◆ トヨタエンブレムを付けずに車種ごとのエンブレムを付けるとか、販売系列のエンブレムを付けるなども米国を模したものだと言われる。販売店エンブレムに関しては廃止の方向で、現状で残っているのはレクサスのみだ。
◆ ダイハツの初代ミラジーノはクラシックミニを模したもので、これは中々良く出来ている。塗色をクラシックミニ風にすれば(車体はミラジーノの方が大きいが)双子車くらいにはなるんじゃないのと言う感じである。今でもミニ風の塗装を施した車両が作られていたりして、今や高額となって中々入手の出来ないクラシックミニの代用というかジョークというか、そんなマーケットも存在している。
◆ ミニがBMWになってからの初代が出ると、ミラジーノもそれに合わせてデザインを変更した。BMWミニはクラシックミニの雰囲気を残しながらも、ライトやボンネット形状を現代風にするなどしてボディサイズも実用的レベルに変更された。
◆ これを受けてミラジーノもモデルチェンジする。スラントしたヘッドライトもそのままコピーして、あくまでもミニを追いかけているんだぞと言う姿勢を見せる。しかし2009年以降はミラココアとなり、ミラジーノは販売終了となった。
◆ FIAT500に似ているのは初代マーチなのだが、フロントグリルはちょっと違う。ただ全体的なディメンションは近いので、グリルを替えるなどして改造する人もいる。マーチに関してはマーチ・ボレロがLancia Ypsilonなのだが、コピー品質が低くて逆に格好悪いと言われてしまった。グリルの大きさが少し違う程度なのだが、その少しの違いが全体の雰囲気に与える影響は大きい。
◆ 自動車のデザインから構造を考える方法であれば自由度が高いわけだが、共通シャーシなどを使う以上は色々な制約が生まれる。更に日本のメーカは多くの車種を販売しているわけで、更にその車のパーツの共用度を高めようとすればデザインが似てしまうのは致し方ない。
◆ しかしベースになるデザインがあれば、それを真似る事で一つの変化を起こす事が出来る。ただしデザイナの力量が不足すれば、劣化コピーにしかならなくなってしまう。日本の工業技術の発達は米国製品のコピーから始まった。数年前の中国がそうであったのと同じだ。そしてやがてはオリジナルでものが作れるようになるわけだが、これも今の中国の動きと同様である。
◆ 中国の場合はマーケットが巨大であるが故に、技術革新も素早く行える。日本の場合は多くを輸出に頼っているわけだが、中国は国内需要だけで産業が成り立つ。乱暴な言い方をすれば中国国内規格さえクリアすれば、ものが売れると言う事だ。
アバルトという車(2)(1/15)
◆ ドイツ車などはDCTの採用が多く、日本車はCVTが圧倒的だ。シングルクラッチの自動変速機を使うのはイタリア車くらいかな、ランボルギーニのアヴェンタドールはシングルクラッチを採用しているが、ウラカンはデュアルクラッチを採用した。
◆ シングルクラッチ方式はシステムが簡単で小型・軽量化が可能だ。従来のトランスミッションの改造でAT化が出来るため、開発期間の短縮やマニュアルトランスミッション車からの設計変更が最小で済むなどのメリットがある。
◆ デメリットはシフトショックが多少なりともある事。シフト時にエンジン回転数を制御するなどは行われるが、それでも限界はある。とは言っても人間がシフトするよりは余程シフトチェンジが早くスムーズなんだけど。
◆ AMGは従来型の常時かみ合い式多段ATのトルクコンバータを湿式多板クラッチにしただけの、言わばシングルクラッチ方式を採る。AMG的には従来型ATの信頼性を取りたかったのかも知れないが、トルクコンバータを廃した事によるシフトショック、油圧・電気制御によるシフトの遅さはMTAやDCTには全く歯が立たない。
◆ 595ならMTに限る派とMTAの方が早く走れて楽だという人に分かれる。右ハンドルの場合は左足を置くスペースが狭いので、右ハンドル車を選ぶのであればMTAが良い。MT車はシフトストロークが長めな事も、MTA派が多い理由かも知れない。
◆ MTAのアクチュエータはオイルの汚れ(スラッジ)で動作が曖昧になったり、シール不良になったりするそうだ。オイルタンクは半透明の樹脂製なので、汚れは見て分かる。定期的なオイル交換で自動変速ユニットの寿命を延ばす事が出来る。変速ユニット交換となると20万円は覚悟しなければいけない。
◆ マフラーは直管かと思うようなものが付いていたはずだが、新しめのモデルだと排圧制御バルブが付いて、スポーツモード以外では音量が小さくなるようになっている。エンジン の負圧か何かを利用してバルブを制御しているようなので、低音量モードでも全開加速時にはバルブが開くのかも。
◆ 音が大きいと言っても車検に通らないようなものではないのだが、めっきり静かになった最近の車に比較すれば十分それっぽい音がする。オーナの中には強制的に消音バルブを開けてしまい、常に大音量モードで走らせる人もいる。
◆ 多少音がデカくたって、リアにもサソリがくっついているわけだから、見るものも納得させる?いや、サソリが何であるかを知らない人もいるか。0-100km/h加速は6.7秒だし、最高速度は220km/hを超えるのだから、不用意に追い回すと逃げられてしまう。特にワインディングロードともなれば、水を得た魚、いや砂を得たサソリ?である。軽量な車にもかかわらず、フロントブレーキはドリルドディスクにブレンボだ。
◆ 残念ながら新車で買う事は出来ないのと、中古価格は多少上昇気味なのだとか。でもこうしたクセのあるというか、マニアが乗るというか、そういうモデルは消滅していくのだろう。EV版のアバルトがどうなのかは分からないが、車重は増加してしまうだろう。EVの発進加速は素晴らしいものの、車重故に軽快さはスポイルされがちだ。
アバルトという車(1/14)
◆ FIAT500、ごひゃくとは読まずにチンクエチェントと読むのだけれど、これが昨年春頃で生産中止になっていた。これに伴いアバルト595も、もはや新車では買えなくなった。今はEV化されたFIAT500eとそれをベースにしたアバルト500eが販売されている。
◆ Mercedesに対してのAMGとかBMWのMとかMINIのJCWと同じような存在が、FIATに対してのアバルトである。アバルト595/695はFIAT500がベースなので、もう新車の入手は不可能だ。ICE版の生産を終了してEVに移行するための生産終了らしい。
◆ 595はかなりのロングセラーで、2009年頃から変わっていないのかな。バリエーションというか年式による違いなどはあるのだが、それは輸入車の一般的な変化同様だと思えば良い。
◆ 最近のモデルはタッチパネルのディスプレイが付いたりして、今ひとつ595っぽくないと言ったらおかしいのだが、近代的になっている。ただメータクラスタはイタリアンハイパフォーマンスカーを思わせるデザインだったりしてそれっぽい。エンジンは1.4リッターのターボ付きと、1.2リッター版もあったのかな?組み合わされるトランスミッションは5ATと5MT/MTAがあるが、年式とモデルによってはMTしか無い。
◆ 1.4リッターのターボ付きエンジンは145馬力〜180馬力を出力する。トルクは145馬力版が180NmだがSPORTスイッチを押すと210Nmとなるのは過給圧が上がるのかな。車重が1tちょっとなので、結構元気に走ってくれる筈だ。全長が短い割に最小回転半径が大きいので、扱いにくいほどではないが小回りは利かない。
◆ サスペンションやシートは固めで挙動はクイック、まさしくイタリアンホットハッチなのである。従って普通の車を選ぶつもりでFIAT500の上位かな?位の気持ちだと後悔する事になる。サスが固い、シートが固いと文句しか出なくなる。
◆ 他にもオートライトがないとかバックモニタがないとか、シリンダキーじゃ嫌だとかバケットシート(これは標準装備ではないかも)が嫌だと言っている人がいる。これも、だったらファミリーカーに乗ったら良いんじゃないですかとしか言い様がない。なお2023年モデル以降はオートヘッドライトになっている。
◆ トランスミッションのMTA(ディアロジック)はマニュアルトランスミッションのクラッチとシフトレバーをMTAユニットによって油圧制御するものである。いわゆるDCTに対するシングルクラッチの自動変速トランスミッションだ。
◆ クラッチはマニュアルトランスミッション車同様の乾式単板クラッチで、レリーズフォークを油圧で動かしていると思えば良い。MTAはオイルの管理や、整備時に学習値のリセットなどを行う事で、トラブルを減らせる。
◆ MTAは壊れないわけではないのだが、エンジンや駆動系のトラブルは殆ど起きないとまで言われている。DCTよりも構造が簡単で制御に無理のないMTAは比較的丈夫だそうだが、オイル交換は必要だ。
◆ クラッチ板やレリーズベアリングはMT同様に消耗品だ。特にレリーズベアリング系は、停車中は油圧で押されっぱなし(最大10分かな?)なので、距離を乗れば交換の時期がやってくる。エンジンのタイミングベルトは6万kmで交換指定だったかな。
フランス車はお得?(1/13)
◆ フランス車というとシトロエンやルノーが思い浮かぶ。いわゆる猫足などと呼ばれるしなやかで柔らかめのサスペンション、ではあるが、ルノー トゥインゴにしろルーテシアにしろかなりの運動性を披露する。
◆ 無駄をちりばめたようなギミックというか悪い冗談もフランス車なら許せるよね、みたいな一風変わったおしゃれ感など、乗るものを虜にしてしまう(?)魅力が詰まっている。
◆ そんなフランス車なのだがリセールが悪い、3年後の残価率が5〜6割しかないので乗り換えるにしてもなぁと考えてしまうわけだが、フランス車に乗ろうという人はフランス車が好きなので、リセールがどうのこうのなどは考えないのである。
◆ 中古が安いと言う事はフランス車を試してみようかなと思っている人にとって敷居が下がる事になり、一度乗ったらフランス車はやめられないねとなるのか、一度乗ったから二度と乗りたくないとなるのか試すには絶好である。
◆ ちなみにリセールバリューの低さはEVが代表的で、テスラの残価率は3年後で4割くらいだと言うからフランス車以下、より不人気なものと比較してどうするのかと言われそうではあるが、フランス車を過度に悲観する事もない、かな。
◆ フランス人は合理的考えを持っていると言われるが、それだったらドイツの方が合理的じゃないのと言いたくなる。でもここではフランス人の合理的精神とドイツのそれはちょっと違う。表現は難しいがフランス人の合理性は精神に表れ、ドイツの合理性は製品に表れるみたいなものかな。
◆ フランスに於ける建造物や自動車デザインのどこが合理的なのかと言いたくなるが、例えば自動車に関しては無駄な税金を払わなくて良い最小の税額で最大の効果を発揮するモデルが良いとされるとか。まあフランスは税金が高いからね、合理性以前に生き方の問題のような気もするけど。フランス人はよく言えば合理的だけれど、単にケチなだけだとも言われる。(フランスの自動車関連税は、いわゆる馬力課税)
◆ 古い車の信頼性はそれなりだけれど、ここ10年くらいのプジョーの信頼性ランキングは日産より上じゃなかったかな。輸入台数の少ない車は部品の納期が問題(本国取り寄せが多い)になるが、希少性とまでは言わないまでも、そんなフランス車こそ拘りなのだというファンも少なくはないだろう。
◆ ミニに乗って思うのは、見かける台数が多い事。石を投げればミニに当たるいでもないけれど、そこら中に走っている。これがもっと少ない台数であれば、ひねくれたオッサンが乗るに相応しいと思われもするだろうが、現状ではそう思われる事も少ない。
◆ でもフランス車だったらどうだろうか。おしゃれでかわいらしい女性のイメージがある一方で、ひねくれたオッサンにも似合う気がする。フランス車の中を覗いてみたら、スカーフなんか巻いちゃってちょっと昭和が入っているよね?的なファッションに身を包んだオッサンが、サングラスを外しながら出てきた、なんて。
◆ 塗色にしても室内カラーにしても派手ではないけれど、かといってありきたりではないアクセントがあるような所が、日本車やドイツ車とは異なる部分だ。みんながエコカーを買うから俺もエコカーだという人には絶対に乗れない車、助手席の足下にしまい忘れたFACOMのスパナが転がっている、みたいな尖ったオッサンに。
自動化は良い事なのか?(1/12)
◆ オートライトの標準化やヘッドライトのレベリング(上下方向の調整)の自動化などが行われるが、一部整備士は整備や調整の手間がかかるからやめて欲しいと苦情が出ていた。
◆ オートライトは規定の照度においての点灯や消灯の確認が必要になるだろうし、オートレベルも同様に車を傾けるなりしての確認が必要になる。今までは光軸調整だけで済んでいたものが、チェック項目が増えるから嫌だというわけだ。
◆ 光軸の自動調整はこれまででも2000lm以上の明るさのヘッドライトを装備した車には義務づけられていたので、全く新しい技術というわけではない。自動光軸調整機能装着義務化は、光軸の狂った車による事故が増えている点の改善にあるという。
◆ 軽自動車やワンボックスカーなどは後席(最後席)に人を乗せると、荷重が後輪値角に加わるので姿勢の変化が起きやすいと国交省は言っている。まあ確かにそれはそうだと思うし、ジムニーにしても砂利やセメントを積むと明確にフロントが浮いてしまう。サスペンションが柔らかい車では、どうしても姿勢変化が大きくなる。
◆ それより何よりダイハツのまぶしいライトを何とかしてくれと言う意見がい多いのは、ダイハツの検査不正の話も関係していると思うし、実際まぶしい車が多いと思う。姿勢変化が大きいのか?調整が狂っているのかは不明だが、もしも荷重による光軸の動きが大きいのであれば、自動光軸調整で何とかなる。
◆ 軽自動車メーカとすれば金のかかる自動光軸調整より、照度をギリギリまで下げた方がコストダウン委も名ってお得だった。しかし今後はそうも言っていられなくなる。光軸調整のアクチュエータなど従来に比較すれば相当安くなっているわけだが、メーカにとって数百円もかかるとなれば大事には違いない。
◆ オートライトや自動光軸調整は個人的には好ましいと思っている。ただしアダプティブライトは制御が今ひとつだ。自動的にハイビームとロービームを切り替えるだけの機能にしても、レスポンス時間があるので対向車はまぶしく感じる瞬間がある。
◆ 以前にも書いたように山道などでは対向車が照らす木々などを見て、対向車が見える前にロービームに切り替えるのが普通だ。暗い山道を見ている目に対向車のハイビームが入ってきたら、光度以上にまぶしく感じる。ボケかけ老人などはロービームに切り替えもせずすれ違う人もいるけどね。
◆ ACCも結構邪魔というか、坂道などのあるエリアで使う人が悪いと思うのだが、加減速が頻繁に起きる道路の状態ではブレーキランプが要らぬ点滅を繰り返して後ろを走りにくい。何でこの車は直線でブレーキを踏んでいるのか?と思うと、わずかな傾斜路で設定速度なり前行車との距離が近づいたとかでブレーキがかけられるわけだ。
◆ 高速道路の渋滞防止(トンネルや上り坂で速度を維持出来ないドライバー対策)には効果があると思うが、そういう人に限ってACCを使っていなかったりする。ACCは自動起動させられるものではないのでこれは仕方がない。
◆ そこから更に進めば自動運転になるが、これも日本の道路では難しそうだ。そもそも日本のメーカが有効な技術開発に力を入れていない事もあって、米中には大きく後れを取っている。日本の道路が狭く複雑であるという、米国にはない難しさがあるのも事実だけど。
中古車に対する考え方(1/11)
◆ 私が初めて買った中古車がジムニーだったわけで、たぶん購入時からオイル下がりがあった。オイル下がりに関して販売店は何も言っていなかったので、もしもそれを気にする人であれば酷い中古車屋だと評価しただろう。
◆ しかし私からしてみれば、そんなものかなと言う感じだった。だって高々20万円位の車だったわけで、動くだけマシくらいの気持ちだったからだ。ちゃんと動く車が欲しいのならお金を出せば良いし、トラブルなど気にしないというのであれば安い車で良い。
◆ ここで難しいのは高いからと言って状態が良いとは限らない事だ。なので保証付きの認定中古車が安心と言う事になるし、現行モデルなら新車を買えばいいじゃないかと言う事になる。
◆ 中古車の場合は車を見ると同時に店も見なければいけない。とは言ってもその店がどんな商売をしているかなどは分かりにくい。それこそ個人売買に毛の生えたような所もある訳だし、そういう所は経費がかからないので安く販売出来る。売りっぱなしの所も多いけど。
◆ 国産車でも同じような話があって、CX-5を購入したが4ヶ月でチェックランプ点灯→DPF交換→スス清掃で25万円かかった上にカム摩耗が発見されたがそれは(修理費用がかかるので)放置というものがあった。これも動画を見ると、走行距離からして本当にDPF交換が必要なのか疑問だし、ディーゼルはこんなものですと言われるままに金を払ってしまっている感じを受けた。
◆ DPF関連で面白いというか何というかな記事があった。DPFの詰まりは圧力センサで見ているのだが、これを交換する事によってDPFが詰まっていないと見せかけるというもの。実際には詰まっていて再生が必要なのだが、それをセンサで誤魔化すわけだ。
◆ こうしたセンサに交換されていたり、パラメタの変更(圧力センサのキャリブレーションをわざと狂わせる)で状態を良く見せるとか、例のEGR経路を塞いでしまうと言う、某整備士(自規)お勧めの高公害改造などが行われた中古車が流通している。
◆ これが中古車屋によって行われているのか?それとも前オーナがやった事なのか?は分からないし、それが発覚する時にはエンジンは相当な不調に見舞われている事になる。エンジンが不調になっても排圧データとして異常はないので不調原因の調査にも時間がかかる。
◆ ハイブリッド車ではハイブリッドバッテリーのエラー回避だとか状態偽装みたいなものもある。これも実体が分かりにくく、結局はバッテリー交換で数十万円が飛んでいくというもの。本来であればハイブリッドバッテリーの実容量が低下しているからこの車は安いですよとなるのだが、設定だとかパラメタで誤魔化して高く売ってしまうのが悪徳系である。
◆ 水没車問題もある。これも上手く直されていると見分けが付きにくい。しかし直されているのは見える部分だけなので、後々トラブルになる。トラブルが起きて修理する際に、初めて水没車疑惑が持ち上がるというわけだ。これにしたって普通は中古車屋が分かる筈だとは言われるのだが、買い取ってすぐに売ってしまう横流し型の販売だと、チェックすらしないから分からないとも言われる。
保証を信じてはいけない(1/10)
◆ 中古車屋によっては保証を付けてくれる所があるが、無料で付いてくる保証は殆ど役には立たない。保証規定をよく読んでみれば分かるが、エンジンや駆動系などが除かれているものが殆どで、内装部品や非消耗品に限って無料修理或いは工賃が無料(部品代は請求される)になる。
◆ エンジンや駆動系など主要な部分は有償の保証サービスがあるが、かなり割高なのでお得感はない。逆にその価格を含めて考えるとするなら、正規ディーラの保証付き認定中古車を買った方が良い。これだとエンジンだろうがトランスミッションだろうが、全てが保証される。
◆ ごく希な例だとは思うが、発生頻度があまり高くなかったためにディーラの検査を通ってしまった認定中古車だが、実はトランスミッションに故障があった例があるが、トランスミッションの無償交換が行われた。
◆ ミニの場合は1年或いは2年の基本保証があり、走行距離無制限でタイヤのパンクまでもが保証される。その後は延長保証があるが年間約5万円かかる。(新車の場合なので中古の場合は価格が異なるかも知れない)
◆ 5万円は高いようにも思えるが、イグニションコイル4個の交換で5万円を少し超えるくらいだ。エンジンマウントとペンドラムサポート、ミッションマウントを交換すると約10万円(工賃部分が4〜5万円)かかる。
◆ エンジンマウント交換は軽整備になると思うので、そうした作業が自分で出来るのであればあえて保証は要らないかも知れない。
◆ 夏頃だったっけ、2世代目のミニを買うと言っていた人の話を書いたのは。で、その後どこかが壊れたましたか?という話になったのだが、予想に反して全く壊れていないと言っていた。壊れていないけれど、あそこがちょっと調子悪いんだよねって言うんじゃないですか?と言ってみたが、夏場のエアコンも問題なくて、この車は壊れない車なんだと思っているよと言っていた。
◆ まあ壊れる時には壊れるのかも知れないが、壊れない時には普通に乗り続けられる。結局の所整備されて売られている車なら、すぐに壊れる事はない。Youtuber氏が騙された中古車屋に関して調べてみると、愛知県を中心として複数店舗展開していて、ここはミニ専門店、ここはSUV専門店みたいな、その時々で売れる車の専門店に名を変えるのだとか。この系列店は不正会計が発覚して問題となっていた。
◆ ビッグモーター同様とまでは言えないが、結構いい加減な事をやっている系列店のようで、二度と買わないなどとの記事も複数あった。結局利益を追求すれば無理が出るという、それはどこも同じなのだ。
◆ 結局の所こうした悪い販売店から買うのなら、個人売買でも同じじゃないかとなる。ミニの場合は主要な整備箇所がほぼ決まっているので、そこを直せば他は余り壊れない。第2世代だとオイルフィルタハウジングの交換が面倒(エキマニを外す必要がある)だが、面倒なだけであって特別な技術や知識や工具が必要なわけではない。
◆ ダイハツ車のピストンリング問題によるオイル上がりだとか、マツダのバルブスプリング問題やカムの異常摩耗はエンジンを開ける必要が出てくる。勿論2世代目ミニでもステムシールの交換が必要になる車もあるが、オイル管理が出来ていれば余り心配はないとも言われる。
有名店は安心なのか?(1/9)
◆ youtube露出度も高いミニ専門店(を、名乗る多店舗展開の中古車屋)で中古のミニを買った人の記事があった。コメント不許可で動画を上げているその店の営業マンはすぐに契約をしてくれと迫ったそうだ。
◆ 3世代目のミニは故障も少なく、うちはアフターサービスも万全だから全く心配はない、壊れやすい所は全て整備をしてから渡す、心配には及ばないと言われてその日に契約をしたそうだ。納車の日に取りに行くとエンジンルーム内は埃が堆積していて整備の形跡がなく、室内もゴミがそのまま残されていたそうだ。
◆ 納車されて少しするとエンジンチェックランプが点灯、販売店に連絡をするとレッカーは自分で頼んでくれと言われる。これは話が違うと言う事で、担当を営業マンから店長に代わって貰い、一応の整備はして貰う約束は取り付けたと言うが全ての費用は請求されたようだ。
◆ 整備をするも不具合は直らず、様々な部品を交換しまくり、50万円以上の請求が来る事になる。しかし故障は直らず、結局は正規ディーラで修理を完了したようだ。交換してあると言われていたエンジンマウントに関しても替えられていない状態、つまりは整備など全くされていない上に故障修理すらマトモには出来ない店だったと綴る。
◆ この方にしても輸入車の常識はこんなものなのかな、みたいに感じたそうだ。それは中古の輸入車を買うのが初めてだったと言う事もある。中古車屋は整備はしておきます、オイルは交換済みですと言うが、実際にオイルが交換されていたためしがないと、別のYoutuber氏は言っている。
◆ オイルの状態などはフィラーキャップを開ければ分かるし、外から見える部分に関しては中古車屋でよく見る事だ。BMWなので、液体は漏れるものみたいな感じで、にじみくらいは仕方がないかも知れないが、その辺りは購入価格とのバランスだろう。未整備渡しなのか整備済みなのかによっても異なるのは当然である。
◆ 輸入車の多くはアンダーカバーが付いているので、下からのぞき込んで何かが見えるかと言えばそうではない。でも下周りを見るのを嫌がる販売店もあるそうなので、そうした店では買わない方が良い。まあ私の場合は買ってから見に行ったので、何があっても許容する覚悟、うーん、覚悟というのは大げさかも知れないが、そんな感じだった。
◆ 中古車の場合は同じ状態のものはないのだから、良いなと思ったら買ってしまう事が多いだろう。この方にしても営業マンに押し切られる形ではあったが、見たその日に買っている。売れる車はすぐに売れてしまうし、買おうかどうしようか迷っている間も店にある車なら、他の人も興味を示さない車と言う事になる。
◆ 最初に目を付けた車は塗色が赤だったので即決しなかったが、数日後には売れてしまっていた。もう一台良いなと思ったダークカラーの車があったのだが、マニュアルミッションだった。マニュアルに乗れと言われれば乗るのだが、どうしようかなぁと迷っている間も展示され続けていたので、この価格だと売れないんだなと思って別の車を探し始めた。
◆ 故障の心配を排除するなら新車を買えばいいし、或いは割高にはなるがディーラ保証の付いた中古もある。それ以外であれば直して楽しむとか、直せなくて苦しむとか、そうしたマゾヒスティックな成分を含有した人でないとダメかも。
えん罪事件(1/8)
◆ ここが静岡県と言う事もあって、袴田事件に関しての報道は多かった。袴田事件とは1966年に起きた強盗殺人放火事件である。犯人として捕まったのが袴田氏で、1980年に死刑が確定した。袴田氏は終始無罪を主張していた。
◆ その後支援者らによる再審請求の手続きとなるが、これもすんなりと行ったわけではない。それでも2020年にはわずかな道を開く事が出来て2023年に再審開始、2024年に無罪判決となった。
◆ 焦点は検察側が証拠とした血痕の付いた衣類の、血痕は味噌樽の中で残留するかどうかだった。事件発生から1年以上を経過した時、味噌樽の中から血痕の付着した衣類が見つかった。これが証拠となって袴田氏が逮捕されたわけだが、1年以上も味噌に漬かっていた衣類で血痕が判別出来るかどうかが焦点となる。
◆ 弁護側は味噌(醤油)によって鮮明な血痕が残るはずがないと主張したが、検察側は血痕は判別出来たとする。その後実験などが行われるわけだが、この血痕の証拠能力と警察のでっち上げではないかという疑惑が争点になる。そもそも自白調書で触れられていない衣類が、何故1年以上経ってから見つかり、更にそこに残った血痕から血液型まで判明したのか。また衣類は袴田氏が着用するにはサイズが小さく不自然であると弁護側は主張した。
◆ 検察側は味噌樽の中にあった衣類からでも血液反応は検出可能であり、血液型も特定出来る、衣類は味噌樽の中で縮んだものであって袴田氏のものに間違いはないとした。捜査員は袴田氏が着用していたのと同じ布を、袴田氏の実家で発見したとした。しかしこれも、着衣の製造元から捜査員がサンプルとして入手していた事が後に分かり、証拠のねつ造疑惑が持ち上がる。
◆ そのほかにも証拠品に残るDNSが袴田氏のものと一致しないなど、弁護側は証拠ねつ造が多岐にわたっていた事を追求した。取り調べも非常に過酷なものであるとされ、自白の強要が行われたとされた。こうした事からえん罪事件である可能性が高まり、2024年の9月に無罪の判決となった。
◆ 本当に無罪なのかどうなのかは犯人しか知り得ない訳だし、袴田氏が犯人でないとすれば警察の強引な取り調べによって犯人を逃がしてしまった事になる。時代的には、誰かを捕まえて犯人に仕立て上げなければ事件が終わらない、そのような空気に包まれていたのだろう。そこには正義などと言うものは希薄で、真実であろうがなかろうが犯人を捕まえ、事件を終わらせる事のみに力を注いだ警察官の姿がある。
◆ これは袴田事件だけの問題ではなく、他のえん罪事件も同様だ。さらには裁判官も自らが可愛いので、検察有利の判決を出す傾向にあるのは現在でも同様だ。警察官と民間車両の交通事故では、複数の民間人の証言よりもたった一人の警察官の証言が正しいとされた例もある。警察官は警察官でありその証言が正しいという、訳の分からない事を裁判官は言った。
◆ 日本に於ける有罪率は約99.9%であり、起訴されれば必ず有罪になる。戦後のえん罪事件で再審が行われたのは9件あり、布川事件では無期懲役から無罪判決となった。免田事件や財田川事件では死刑から無罪となっている。
◆ これは再審が行われたものであり、再審が行われないまま死刑が執行された事件もあるだろう。取り調べの可視化などは近年になって言われ始めた事であり、昭和の時代には密室での取調べで調書が作られていた。
残クレ必須?(1/7)
◆ 百害あって一利無しとまでは言わないが、慎重に使わないと大きな損失を出してしまう残価設定ローン、リセールバリューが比較的高いアルファードなどは残クレカーなどと呼ばれている。
◆ 800万円位の価格の車が、実質的支払額300万円位で乗れるのでお得と言えばお得でもある。現在は相場が下がってしまったそうだが、少し前には5年後残価率が8割以上あったので800万円の車に5年乗って売った時に650万円前後になったわけだ。
◆ EVは残価率が低くテスラの場合でも5年後の残価率は3割程度しかない。1千万円の車に5年乗ると300万円でしか売れない事になり、次の乗り換えが大変だ。EVでリセールバリューが良いのはポルシェだが、それでも5年後残価率で5割前後である。
◆ 残価設定ローンを組ませるとディーラの儲けは増える。クレジットカードのリボ払い同様で金利分が入ってくるからだ。車を買う人は目先の支払額にばかり目が行き、金利が高いか安いかまで考えが回らない。そうした分かりにくさも販売側のメリットになる。
◆ 販売側にメリットがあるので、残クレを組むと納期が早いですよみたいな売り方をするディーラがある。通常でオーダすると半年かかるけれど、残クレ枠が残っているから残クレを組んで貰えれば2ヶ月で納車出来ますみたいな感じだ。
◆ 一部ポルシェなどは残クレでないと売りませんみたいな事を言う。特に人気のある車だと良い客から順番に割り当てるので、残クレ客が良い客になる構図である。どうしてもそのモデルが欲しい人は残クレを組むわけだから、ディーラは儲けが増える。金額が金額なので金利分も相当な額になる。
◆ 国産車のディーラが怪しげな事をやるのは珍しくはないが、ポルシェもと聞くと何かイメージが崩れるんだなぁ。まあポルシェは以前から客を選ぶ商売をしていた訳で、GT3が欲しければまずはタイカンを2台買ってくださいみたいな事を平気で言っていた。まあ、そうした買いにくさがリセールバリューを押し上げていて、新車を買えない人が中古を狙うみたいな事になっている。
◆ トヨタもアルファードやランクルは残クレかkinto以外では売らないと言っていた所がある。表向きは転売対策なのだが、そのディーラ自体が自社登録の新古を何台も売っているという事がバレると、説得力も何もない。トヨタディーラでは残クレありきで、それで買うのが当然のように最初の見積もりが出てくるなんて話もあって、残クレを断ったら営業マンの態度が激変したなんて投稿もある。
◆ 残クレ優先という販売方法は、一時期の半導体不足に乗じたものだという。実際に販売数が少なかった時には、欲しい人は何をしても欲しがるわけで売り手市場になっていた。現状ではそうした事もなくなってきたのだが、残クレ販売の風習?だけが残ってしまった。ディーラには残クレ契約数のノルマがあるそうで、何が何でも残クレ契約数を増やさなければいけない。
◆ 最新のアルファードの残クレ購入率は6割を超えているそうだし、911GT3RSはほぼ全てのオーナが残クレを組まされているという話だ。GT3RSは買おうと思って買える車ではないので、言いなりになるのも仕方がないのかな、金利など気にしない人たちが買うわけだし。しかし国産乗用車となるとそうではなく、後でよく考えてみたら金利が高いよね、本当に得なのか?と冷静になる人もいるわけだ。
エアクリーナ系の抵抗(1/6)
◆ エアクリーナやエアクリーナボックスによる吸気抵抗はたいしたことがないと思っていた。かなり以前になるのだが、エアクリーナ出口がどのくらい負圧になるのか?圧力センサで量ってみたことがあった。そもそもはキノコ型エアクリーナは凄いんだと言っている人がいて、どのくらい凄いのか測ってみようじゃないかと言う所から始まった。
◆ で、測ってみたのだが、そもそも殆ど負圧にならないので差がなかったのである。吸気抵抗には差がなかったが濾過能力には大差があったようで、キノコエアクリーナを付けていた車のターボチャージャのコンプレッサタービンは、砂などが当たってザラザラになっていた。それを見てノーマルのエアクリーナはちゃんと働いているんだなと思った。
◆ こうした事があってからエアクリーナの抵抗なんて無視出来る位なんだろうなと思っていた。しかしある軽自動車のエンジンパワーを測る実験で、エアクリーナボックスを外す(蓋を外すだけでエアクリーナは外さない)とパワーが上がるのかをテストしていた。
◆ 結果は高回転域で10%位出力が上がっていたのである。これはエアクリーナの抵抗ではなく、エアクリーナボックスの吸入部の抵抗だ。軽自動車故にエアクリーナもエアクリーナボックスも小さいし、NAエンジンと言う事で吸入抵抗に敏感だった可能性はある。
◆ ジムニーのエンジンは高回転まで回っていくのだが、パワーは頭打ちになる。でもこれ、もしかしてエアクリーナボックスの蓋を外したら頭打ち感が解消されたのか?なんて思ったりした。ピークパワーを狙っても使う機会は少ない訳だし、中間域で考えれば吸気量が少ないのでエアクリーナ系の抵抗は無視できることになる。
◆ ターボチャージャ付きエンジンの場合は、ターボチャージャのコンプレッサの効率が(大風量域では)落ちてくるので、どうしても高回転高負荷でのトルクが落ちる傾向にある。勿論軽自動車の最大出力自主規制値に合わせてのセッティングもあるとは思うし、コスト的な制約だって小さくはないはずだ。
◆ キノコエアクリーナなんか効かないよと、今までは自信を持って言っていたのだが、これからは効くかも知れないね位にしておかないと誤った事を言ってしまうなと認識した次第だ。本当は色々測ってみればいいのだが、微少圧力の測れる圧力計だとか、その出力を平均化する仕組みなんかが必要になる。
◆ 面倒と言えばノッキングセンシングも面倒だった。ノッキングセンサはノッキング以外のエンジン振動も拾うので、点火時期付近の信号だけをサンプリングしたり、ノッキング信号に含まれる周波数のフィルタを通したりして検出する。そうでないとエンジン回転数が上がる=エンジン振動が増える=ノッキングセンサ出力が大きくなる→ノッキングと判定してしまう事になる。
◆ これは実際に車でも同じように検出している筈なのだが、より高感度というかノッキングレベルが小さい時の信号は拾えないかと実験したので面倒だった。オシロで見れば信号は分かりやすいのだが、当時のCPUパワーでは波形のリアルタイム処理などは出来るはずもなく、中々うまく行かなかった。そういえば三菱はノッキング検出の特許を出していたよなぁ、どんな特許なのかなと思ったものだった。
オイルキャッチタンク(1/5)
◆ オイルキャッチタンクと聞いて懐かしい感じがしたのだが、それが又最近はやっているという。オイルキャッチタンクというのは、エンジンのブローバイガスに含まれるエンジンオイルや水分を分離してタンクに溜め、気体だけをエンジンに吸い込ませようとするものだ。
◆ ブローバイガスはシリンダ内でガソリンが燃焼したそのガスがクランクケース側に吹き抜けてくるもので、これは有害排気ガスが含まれるので大気開放してはいけない。なので一般市販車ではブローバイガスを吸気管に戻して、エンジンに吸い込ませてしまう。高回転高負荷運転の続き加減速や横Gでオイルが暴れやすいレース用車両では、オイルキャッチタンクを付ける。
◆ ブローバイガスにはオイルミストや水分が含まれているので、それが吸気系を汚す。最近のエンジンはEGR量が多いので、排ガス中のカーボンとブローバイが混ざって、落としにくい汚れとなって蓄積する。そこでタンクを取り付けて油気分離を行おうというのがオイルキャッチタンクだ。
◆ 元々は海外のクリンディーゼル車に付ける所から広まったという話だ。ディーゼルエンジンはブローバイガスも多く、それを吸気に吸い込ませるとEGRで環流された排ガスのスス分と混ざってコールタールのような粘性の物質を作り、さらにはそれが固まって炭のようになってしまう。オイルキャッチタンクでオイル分が吸気に行かないようにすると、ススの付き方がかなり違うというのだ。
◆ 実際に違うのかどうかはよく分からないが、様々なオイルキャッチタンクのどれが油気分離性能が良いのかみたいなテストがされていたりする。そしてディーゼルエンジンに良いのならガソリンエンジンにも効果があるんじゃないの?と言う事で多くの車に広まった、のかなぁ。
◆ 確かに2000km走った後のオイルキャッチタンクを見ると、下の方にガソリンとオイルと水分の混ざったような(と、表現されていた)ガソリン臭い液体が溜まっている。一般的にブローバイガスの経路は2つあるが、高負荷でのブローバイガス経路で、カムカバーからスロットルバルブ上流に接続されている所にオイルキャッチタンクを入れる。
◆ 国内ではどうかと動画を検索してみると、結構な数の動画があるではないか。マツダのディーゼルエンジンだと数百km走行で結構オイルが溜まっている。やはりガソリンエンジン車とは桁が違う感じだ。EGR経路を塞いでインテークのススをなくすという高公害改造を進めていた(自称)元整備士は、ブローバイガスは吸気冷却に必要だと言っている。何故冷却効果があるのか分からないし、そもそもブローバイガスって吹き抜けなんだから、冷たくはないと思うけど。
◆ ディーゼルエンジンに付けるのであれば、容量の大きなものの方が良い。中華もので紙コップくらいの大きさのものもあるが、ディーゼルエンジンに付けたらすぐに満タンになりそうだ。レース用の何リットルも入るようなものは要らないにしても、スペースが許すなら大きなものを。エンジンの状態にもよるとは思うが1000km走行で数百ミリリットル溜まるそうだ。
◆ ガソリンエンジンの場合は余り溜まらないと思うので、特別大きなものでなくても良い。水分が溜まりやすいハイブリッド車でも、1000km走行で50ml程度だそうだ。気の利いたものだと液体の量が分かるようになっているので、溜まってきたら捨てれば良い。それにしてもオイルキャッチタンクかぁ、時代を超えて活躍するんだなぁ。
第三東名高速?(1/4)
◆ 第三東名高速道路が出来るという話ではなく、国道一号線のバイパスの話だ。このバイパスは70km/hか80km/hが制限速度なのだが、トラックはスピードリミッタまで出しているし、速い乗用車はそのトラックを抜いていく。取り締まりも行われているのだが、トラックは取り締まりなど関係ないとばかりに飛ばす。速度は出しても車間は余り開けていないので、何かあれば玉突き事故になる。
◆ 国道1号線バイパスは開通している所と工事中の部分、工事も行われていない部分がある。静岡市あたりから西に向かって自動車専用道路である静清バイパス(工事中に落下事故が起きた所)があり、岡部バイパスは信号などがある一般道路で、その西の藤枝バイパスは自動車専用道路、島田金谷バイパス、日阪バイパス、掛川バイパスと続き、袋井バイパスの一部は一般道で信号あり、その先が磐田バイパスとなっている。
◆ バイパス工事が進めば快適になるのだが、浜松側は高架のバイパスという感じではなく既存の道路の拡幅(信号あり)で整備するという話もある。静岡市よりも東側は高架部分がほぼなく信号機もあるので混雑する。
◆ 富士から箱根の間は一部三車線区間があるとは言え、結構渋滞する。バイパスの区間は渋滞しないのだから、交差点と信号による影響は大きいと言わざるを得ない。国道1号線のバイパスは東名高速と新東名高速の間にある。もっとも海の近くを走るのが東名高速となっている。
◆ もっとも静岡市より東側では国道1号線が海の近くを通る感じになっているのだが、厳密には更に海側に県道があって混雑する国道1号線の迂回路としても使われる。ただこの道路は片側1車線なので、混雑する国道1号線とどちらがマシかと言われても何とも。
◆ 国道1号線バイパスを通れば、東名高速を通るのと余り変わらぬ時間で移動が出来る。しかし富士より東側は渋滞があるので注意が必要だ。じゃあ富士インターチェンジで高速に乗っちゃうかと考えると、実はこのあたりは国道1号線と東名高速道路の位置が離れている。
◆ 神奈川県では横浜新道、藤沢バイパス、新湘南バイパス、西湘バイパスが国道1号線のバイパスだが、この中で無料なのは藤沢バイパスだけだ。民主党政権の時だっけ?西湘バイパスなどが無料化されたのは。この時には旧道を走る車が減少して、旧道付近に住む人の暮らしレベルが向上したと言われた。
◆ トラックなどは有料道路を避けるので、旧道は常に渋滞している。一方で西湘バイパスは観光シーズン以外は渋滞しない。静岡県内のバイパスが無料で神奈川県内が何故有料なのか?もしかして静岡県内のバイパスもやがて有料化されるとか?
◆ 日本は有料道路が多く、しかも通行料金が高い。道路会社を民営化したのだから、高速道路や有料道路の通行料金を諸外国並みにしよう!という政治家は現れないのだろうか。エネルギコストと物流コストが下がれば、日本の産業にも国際競争力が生まれる。
◆ 同じお金(厳密には同じではないが)を払うのなら東名高速よりも新東名の方が走りやすい。山の中を通るので横風に弱い車は嫌かも知れないが、3車線区間が多いのでトラックにブロックされる可能性も少ない。120km/h区間は、普通の車は120km/h前後では知っていて、トラックやEVは90km/h位で走っている。EVは速度を出すと電費急降下だそうで。
壊れやすい触媒(1/3)
◆ ダイハツの軽自動車で、触媒が壊れてしまう例が増えている件に関しては、以前に書いた。そもそも触媒は触媒なのだから、それ自体は変化しないはずなのに。触媒自体の不良というか耐久性が乏しい説があって、トヨタ系に於ける過度なコストダウンの影響ではないかと言われる。言われてはいるが、本当にそうなのかどうかは分からない。
◆ 例としては少ないらしいがスズキ車でも触媒不良は見られるそうだ。ダイハツ同様でコストダウンの影響?他のメーカでもと言う事になると、他に原因があるのではないかと思いたくもなる。昔の車は(物理的な詰まりなどによる)触媒性能の劣化はあっても、不良になるなんて話は余り聞かなかった。
◆ 触媒が壊れる原因として硫黄分がある。排ガス中の硫黄分が多いと、触媒はさっさと壊れてしまう。では硫黄分はどこから来るのかなのだが、もっとも可能性が高いのがエンジンオイルだ。エンジンオイルには硫黄分が含まれていて、特に低粘度オイルは硫黄含有量が少し甘い規格になっていた気がする。
◆ これは潤滑性能その他とのバランス上仕方がない事で、API分類SM(ILSAC分類GF-4)以降で触媒に対するインパクトの低減が行われている。したがってSN/GF-5やSM/GF-6が指定されている車両に、指定の粘度のオイルを入れれば問題ないはずなのだ。問題ないはずなのに問題が出るのは、例えばオイル消費量(燃焼量)が設計値よりも増えたとか、低粘度指定ではないエンジンに低粘度オイルを入れたとか、そうした事も考えられる。
◆ 特に最近では自動車用品店でも低粘度オイルを勧める傾向にあり、低粘度オイルを入れておかないと冬場に抵抗が増えて、エンジンが壊れますよくらいの事を平気で言う。オイルメーカや自動車メーカでも指定粘度を守るようにと書いているのだが、低粘度オイルの方が高性能で燃費が良くなるなんて聞けば、じゃあそれに入れ替えてくださいと言ってしまう人だって少なくはないだろう。
◆ ディーゼル車と硫黄分もまた関係しているのだが、ディーゼル車はメーカ指定のオイル以外は使うなとなっている場合が多いのではないだろうか。硫黄分はDPFやスス問題にダイレクトに効くので、ガソリン車以上に注意しなければいけない。
◆ 自動車メーカ指定や認証オイル以外を使う時には、そのオイルのデータを調べてみると硫黄分含有率が書かれているかも知れない。一般に成分を公開していないメーカもあるので、そうしたオイルは使わない方が無難である。どの車の触媒がどのくらい硫黄分に弱いかなども分からないのだが、触媒は高価な部品なので、出来れば壊したくはない。
◆ 触媒の特性劣化はリア側、つまり触媒の下流に付けられているO2センサによって監視されている。触媒が劣化すると触媒機能が低下するので、リア側O2センサの電圧が、フロント側O2センサのように変化を始める。これを検出して触媒エラー(エンジンチェックランプ点灯)になる。
◆ 触媒が壊れていなくても、O2センサが壊れればエラーになる。O2センサの故障は余り多くはないと思うが、最近の車では増えているそうだ。O2センサも部品としては安くはないので、出来れば長持ちして欲しい。スズキやスバルの車でO2センサ故障という話は聞くが、あくまでもその固体に限った不良ではないかなと思う。逆にダイハツの触媒不良は有名?な事なので、これはこれで壊れるものなのだろう。
飲酒運転と罰則(1/2)
◆ 以前にも飲酒運転の事は書いたのだが、相変わらず飲酒による事故が起きている。自動車だけではなく電動キックボードや自転車による事故もある。飲酒運転によって重大事故を起こすと危険運転致死傷罪に問われる場合があるのだが、それでは遅いというか事故を防ぐ手立てが必要だ。
◆ 某ライブ配信者は飲酒運転で免許取り消しになった。しかし失効期間後に免許を取り直し、飲酒運転をしている。その配信者からすればシートベルトをしないのが格好良い、酒缶を片手に運転するのが格好良いと思っているようだ。
◆ 飲酒運転は5年以下の懲役又は100万円以下の罰金なので、刑が軽いとは思えない。しかし飲みたい人からすればたいした罰ではないと思う訳だ。この罰則を更に重くする事で多少の効果があるのかも知れないが、欠格期間(現状では3年〜10年)などの変更と合わせての罰則強化が現実的かも知れない。
◆ 飲酒検問などで飲酒が発覚した場合は事故は起こしていないので、現状の罰則が軽過ぎはしないと思う。しかし違反や事故があった場合は更に重くすべきだ。飲酒運転も他の多くの違反同様故意なのだから、厳罰に処す必要がある。現状では殆どが罰金刑になるそうだが、罰金額を上げれば労役やむなしな人も増えるだろう。
◆ さらには飲酒や酒気帯びで1回以上検挙された場合は、欠格期間を15年以上にするなどして事実上の再免許取得を困難にする位の罰則が必要だ。上に書いた某配信者を見ても結局は同じ事を繰り返す。最初の検挙で反省し、飲酒運転を繰り返さない人はそれで普通に運転が続けられる。
◆ 日本人による飲酒運転や事故もあるが、外国人による事故も増加している。母国では酒を飲んで運転してもとがめられない、日本では何故捕まるのかと文句を言う人もいるとか。もはや自分の住む場所は日本ではなく母国同様なのだみたいな感覚になっている。
◆ 事故は何でもそうなのだが、他人を巻き込んでしまう場合が多い。勿論避けられない事故もあるだろうし注意不足や居眠りなども、ほんのわずかな気の緩みが事故を誘発する。しかし飲酒の場合はどうしても重大事故につながってしまう訳だし、ついうっかりとか、少しくらい良いだろうの話ではない。
◆ 運転者数としてはかなり少ないとは思うが、医師に運転をしないように言われている特定の疾病の人による事故もあった。嘘の告知をして免許証を手に入れたというもの。これも故意なので罪は重くて当然である。と言うと全ての違反は故意じゃないかと言われそうだが、標識の見落としや不注意と飲酒は全く別だ。
◆ 信号無視とか一時不停止は自転車などへの取り締まりを強化して貰いたいものだ。自転車と衝突した場合は、自転車が明らかな違反状態であっても自動車側の罪が重くなる。自転車の方が物理的に弱いので仕方ない所はあるが、違反は違反として取り締まられるべきだ。
◆ 電動軽車両の取り締まりは行われているが、違反を抑制するまでには至っていない感じがする。このあたりは田舎なのでそうしたハイカラ(!)な乗物は見かけないが、一時不停止や信号無視で勝手にぶつかってくるような輩がいる場所では、危なくて車にも乗れないし歩くのも危険になる。電動キックボードにどんな利権が働いたのかは知らないが、どう見ても危ないよなぁ。
明けましておめでとう御座います(1/1)
◆ 昨年に引き続き今年もよろしくお願いいたします。
◆ 以前は初詣に修禅寺に行っていたのだが、今は行っていない。まあ年明けの行事的に行っても良いのだが、寒い中わざわざ行くのもなぁ、みたいな。コロナ以降は鐘つきイベントだとかも縮小され、ひっそりとは言わないものの正月気分という感じでもなくなった。
◆ 年賀状発送枚数は2003年あたりをピークに急減少していて20年間で半分以下になった。昨年も今年も郵便料金の値上げがあったし、意図的サービスの悪化もあった。普通郵便を翌日配達すると速達との差がなくなるから、普通郵便は一日寝かせますよと言うヤツだ。更に土日は配達しないので、木曜日に出した手紙は4日後の月曜日に配達される。
◆ 確かに物理的にものを運ぶのは大変だと思う。それでも国際的に見たら日本の郵便料金は馬鹿高いのだから、もう少し頑張りようがありそうなんだけど。民営化されているから財政に影響はないが、そうでなかったら結構税金を突っ込む羽目になっていたかも。ヤマトとJPの紛争問題もニュースになっていた。昨年は"年賀状じまい"の年賀状がよく売れたそうだ。
◆ 新聞の発行部数も年賀状並みの減衰カーブである。日本新聞協会発表のデータですらその位減っているので、実際にはピーク時の1/3以下なんじゃないのかな。新聞にしたって物理的に配達するのは大変だ。
◆ 更に言えば印刷と配達という前時代的な情報伝達方法なので遅い。情報は鮮度が命なのに前日のニュースを見てどうなるというのか。年賀状にしても新聞にしても、昭和や平成の時代にはそんなものがあったんだねと言う、そのくらいな感じじゃないのかなぁ。渡辺恒雄氏も亡くなり、軽減税率撤廃の時ではないのか。
◆ ニューヨークタイムズは2040年までには紙の新聞をやめているだろうとした。2040年はかなり楽観的な見方で、日本新聞協会は2030年代に発行部数が数十万部(ピーク時には4千万部以上)に落ち込むと予想している。勿論数百万部の時点で発行は中止されるはずだ。
◆ 今の新聞にもあると思うけれどTV欄というものがあって、今日はどんな番組があるのかなと見た記憶がある。そのうちTV欄を集めた的な雑誌が発売されて、その日だけではなくある程度未来の番組まで網羅されていた。あの頃が娯楽としてのTVのピークだったのかも知れない。
◆ ウチではずっと以前から新聞は取っていないし、TVを見る時間など1日の合計でも30分に満たない。なのでTV受像機が壊れたらそれで視聴時間がゼロになる、という感じだろうなぁ。チューナレスTVとかを買う可能性がゼロとは言わないが、だったらPCで良いじゃないかと。
◆ 若者の○○離れが加速しているみたいな記事があったが、結局の所カネがないから余計なものは買えない、余計なことはやれない、酒は飲まないみたいな流れだ。金があれば無駄遣いしたくなるのが若者と言う事で、若者の所得を上げれば景気は多少良くなると思うけど。
◆ 今年は春になったら車検がある。車を買い換えたのでジムニーの時とは車検の時期がずれてしまって、何となくリズムが狂った感じ。今年はスマートフォンを買い換えるサイクルに当たるのだが、Xperiaもコストダウン路線になったし、どうしようかなぁ。dカードクーポンや溜まったdポイントをどこで消費するかという話にもなるんだけど。
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