過去の雑記置き場
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タイミングチェーン(4/23)
◆ カムシャフト駆動用に今はタイミングチェーンが多く使われるが、元々チェーンが延びやすいこともあってコグドベルトに変わった。しかしチェーンの品質や構造の改善によって耐久性が良くなり、音の問題も少なくなったので再びチェーンが使われるようになった。
◆ しかし一部の軽自動車ではチェーンの伸びが問題になっている。ピストンリング問題だとか色々と不具合が起きているダイハツ車の一部では、チェーンが伸びてバルブタイミングが狂いエンジンチェックランプが点灯する例がある。
◆ これはクランク角センサとカム角センサを備えた車で、双方のセンサ取のズレが一定以上になるとエラーが出る。スバルの水平対向エンジン(たぶんコグドベルト)もクランクセンサとカムセンサが付いていたと思う。カム角センサの付いていない車でも、排ガスレベルが上がったりパワーが減少したり、アイドリングが不安定になったりするので正常とは言えなくなる。
◆ タイミングチェーンの交換は勿論可能だが、タイミングベルトの交換よりも工数がかかるので乗り換えを検討する人もいるのではないだろうか。なおダイハツムーブに関しては対策品のタイミングチェーンが出ているので、それに交換すればひとまず安心、価格は5千円前後である。
◆ タイミングベルトは定期交換前提なので、交換出来るようになっているというか、構造的にもエンジンの外側、つまりオイルの循環していないところにある。しかしチェーンはオイルのある所、シールの内側にあるのでガスケットなりの交換も必要だ。
◆ タイミングチェーン交換の際にはクランクシャフトのシールとかカムシャフトのシールも交換した方が良いかも。車両によってはシール類の交換を同時に行うようにと指示されているものもある。
◆ R型のミニは20万kmくらい?走るとチェーンが伸びると言われているが、カムタイミングの調整が可能なので(交換基準に達していなければ)チェーンを交換しなくても調整で正常値にする事が出来る。カムタイミングを見るのは専用の工具があって、と言ってもそう複雑なものではなく、カムをシリンダヘッドに固定する金具のようなものだ。その金具でピッタリ固定出来ればOK、カムがずれていると切り欠きにカムが入らないので固定が出来ない。
◆ チェーンテンショナの改善もありR型のミニでは元々のテンショナーの他に2つの対策品というか改善品がある。テンショナーを外側から見ればどのタイプかは分かるので、最新のもの以外が付いていたら交換しておいた方が良い。テンショナーが壊れてガイドが壊れ、チェーンが駒飛びしてバルブが曲がる、なんて事態にならないとも限らない。
◆ 軽自動車だとクランクシールからのオイル漏れも増えていると聞くのは、低粘度オイルとかそれ用のシール材質の問題なのだろうか。クランクのシールはプーリを外すネジが固いくらいで、交換自体はそう手間のかかるものでもない。クランクのシールが駄目になってもドバドバオイルが漏れるわけではなく、その辺りが湿っているとか埃が付着しているとか、そんな感じになって気づくんじゃないかな。
ジャッキは積まれていない(4/22)
◆ 最近の車はパンク修理材とコンプレッサが搭載されていて、スペアタイヤやジャッキは搭載されていない。スペアタイヤがないのは知っている人が多いと思うが、車載ジャッキがないことに気づくのはタイヤを替えようとした時、みたいな感じだ。
◆ ジャッキ搭載非搭載はメーカやモデルによって異なるとは思うが、ミニはF型になってジャッキが非搭載になった。パンクをしたところでスペアタイヤがないのだから、ジャッキがあっても仕方がないと言われてしまえばそうだが、出来ればパンク修理剤は使いたくない。
◆ と言うことでR型ミニ用のジャッキを買って来て積んである。欧州車のジャッキはパンタグラフの片持ちみたいな構造なので、比較的小さく場所を取らない。ミニはリアフェンダの内側にそこそこスペースがあり、テールランプのメンテ用に内張に蓋が付いているので、そこからジャッキをフェンダー部分に入れている。
◆ このスペースは左右にあるので、反対側にはちょっとした工具や予備の発炎筒、三角表示板の代わりの紫の点滅灯などを入れている。パンク修理キットはゴム糊で穴を塞ぐタイプのものを、同じくその場所に入れている。スカイウエイブに積んでいた炭酸ガス充填式の物も積んでいるので、ガス圧が足りればエアポンプを出さなくても済むかも知れない。
◆ バイク用だとエアポンプを積む事が事実上出来ないので、炭酸ガスタイプが売られている。炭酸ガスのボンベは消火器用として買うと数百円だが、炭酸水を作るマシン用のものだとぐっと高額になる。液化炭酸ガスの圧力は0℃で約3.5MPa、20℃で約5.7MPaだ。なのでタイヤに炭酸ガスを充填する圧力としては十分だが、消火器用のボンベ1本だと38gとか74gで、74gのボンベ1本で40リットル(常圧)の炭酸ガスが入っている。
◆ 自動車用タイヤには100リットル前後の空気が入っていると思うので、74gのボンベが4本くらいないと充填出来ないことになる。今ミニに積んでいる炭酸ガスボンベは38gのものが3本くらいだったかな、これでは全く足りないな。
◆ 炭酸ガスボンベがなくても、車の場合はエアポンプがあるから良いんだけど。スカイウエイブでは1回だけパンク修理在を使ったことがあった。後輪がパンクしてしまったので、刺さった金属片を抜いて修理キットで穴を塞ぎ、炭酸ガスを充填した。バイクのパンク修理はガソリンスタンドではやって貰えないので、何かしらは持っていた方が安心だ。
◆ 何も持っていない時に限ってパンクして、修理剤を持っている時にはパンクしないみたいな、そして使わないままゴム糊が固まった頃にパンクしたりして。ゴム糊は100円ショップでも売られているので、定期的にチェックした方が良い。
◆ 車載ジャッキはいわゆるパンタグラフジャッキにモーターが付いた電動のものがあるので、予算が許すなら電動が楽だ。余り安いものだとパワー不足で持ち上がらないなんて事もあるようなのでご注意を。パンタグラフ型ではなく電気モーターで油圧ポンプを回し、油圧シリンダを押し上げるタイプもある。どちらも価格はそう大きく変わらないが、油圧式の方が多少コンパクトかも。これってモーター部分を外してエアコンプレッサに使ったり、インパクトレンチにも使えるみたい。
氷が硬いという話(4/21)
◆ 春先になって日中の気温が上がると、北国の道路に積もった雪が溶ける。しかし夜間に気温が下がるとそれが又凍る。日中も氷点下の気温だと雪は雪として積もっている訳だが、溶けたり凍ったりを繰り返すと道路の上は氷の層として固まっていく。
◆ 氷の表面は車両の通過などでデコボコになり、さらには氷で滑るので定期的に氷を取り去る道路整備が必要になる。これには氷を削り取る機構の付いた重機が使われるのだが、氷が硬いので削り取るだけでは剥がせないそうだ。
◆ 削り取るためにブレードみたいなものが付いているが、それが氷を削る時の摩擦熱で高温になるのだそうだ。氷を削りながらも高温になるというのだから、相当な力が加わっていることになる。
◆ ブレードで削り取れない氷は削岩機的な振動する棒みたいなもので砕いていく。氷にヒビが入ったり一部が割れると、そこからブレードで剥がし取ることが出来る。それでも道路に積もった氷を取り去るには、何度も何度も重機を走行させる必要があって、砕かれた氷はダンプカーで捨て場に運ばれる。
◆ 夜間の気温が余り下がらなくなれば、再氷結しなくなるのでシャーベット状の雪の残骸が残り、これは徐々に溶けてなくなっていく。山間部などは夜間の気温が下がるので、溶けて水になって道路に流れるそれが氷になり、日陰では日中も氷として存在する。
◆ このあたりでも山から湧き出る地下水が道路で凍って、過去にはJPの配達車がスリップして横転したことがあった。太平洋側は真冬は晴れの日が多いので、道路に湧き水が出てくることが少ないが、春先に雨が降って夜間の気温が下がると道路が凍ってどうにもならなくなる。
◆ 平坦路であればまだしも、坂道なので氷に乗ってしまったら滑っていくしかない。右は崖になっているので左にハンドルを切りたくなるわけだが、ハンドルを切ったところで車の向きは変わらない。そのまましばらく滑っていくと、凍結部分を過ぎてハンドルが効くようになるが左にハンドルが切られた状態なので車は左側の法面に乗り上げるようにして横転する。
◆ 道路に水が流れないように溝が掘られたりしたのだが、その溝も埋まってしまって今は又道路に水が流れてきている。凍っているかどうかは注意してみれば分かるが、それはそこの道路の状態に慣れているからだし、凍っている可能性が分かっているからだ。
◆ 知らない人が通れば、道路が濡れているなと思う程度で凍っていることに気づけない事もあり、そうした車が速度を落とさないままそこを走っていけば事故が起きる。山陰になって陽が当たらない場所は、特に朝晩は凍っていることがあるので注意が必要だ。
◆ 一昨年くらいは塩化カルシウムが撒かれたりしていたのだが、今年はどうかなぁ、塩化カルシウムの袋が置かれていなかったから撒かれていなかったのかも。道路脇の溝を又掘ってくれれば道路に水が流れてこないので、それが一番スマートだ。
◆ 木材の価格が上がって山の木がだいぶ切られ、その為もあって保水力が減少している。夏になって下草が増えてくれば又地下水の道路への流れ込みは減るのかも知れないが、現状では雨が降ると結構な期間道路が濡れた状態になる。
ロングライフクーラントはロングライフなのか?(4/20)
◆ ラジエータには不凍液としてロングライフクーラント(LLC)が入れられている。冷却水が凍ってしまうと体積が増 え、エンジンやラジエータを破壊してしまうからだ。ロングライフクーラントは2〜3年ごとに交換するように指定されている。ではロングライフではないクーラントもあるのか?
◆ 元々もクーラントは1シーズンだけ使うものだったそうで、冬場は不凍液を入れて春先になったら水に入れ替えたそうだ。それが年中使える不凍液になり、防錆効果や消泡効果を持たせたものが現在使われているLLCという事だ。
◆ 欧州車では更に寿命の長いクーラントが使われていて、おそらく廃棄物を減らすという意味ではないだろうか。また毒性のあるエチレングリコールを使わないものも使用されている。日本ではトヨタが7年無交換を謳うスーパーLLCを使っていて、新車に於いては7年又は16万km、その後は4年又は8万kmごとの交換が指定されている。
◆ ホンダはウルトラ3クーラントとして、新車時は11年又は20万km無交換、その後は6年又は12万kmごとの交換で良いことになっている。BMWは交換不要となっているのだが、交換せざるを得ない故障が先に起きそうだ。例えばヒートエクスチェンジャからの冷却水やオイル漏れとか、ラジエータの破損などで、そうなると冷却水は交換されることになる。
◆ 冷却水を交換しないと何が起きるかだが、防錆作用が弱まれば金属部にサビが生じるだろうし、消泡効果が弱まれば冷却効率が低下する。BMW純正アンチフリーズは1.5リットルで3千円前後だと思う。2倍に希釈して使うようなのでアンチフリーズが2〜3リットル必要になる。純正の冷却水はブルーだと思った。
◆ 冷却液を気にする人はあまりいないと思うし、車検の時に換える人も少ない(節約したいため)のだとか。ディーラでは定期交換指定のものは見積もりに入れられると思うが、結局ディーラは高いから他で車検を取る、と言う人が多いのかも。
◆ 自分で冷却液を入れ替えればLLC代だけなので、たまには交換した方が良い。BMWなどの密閉型のシステムでドレンプラグがない場合は、ラジエータのロアホースを抜くなどする必要がある。冷却液を入れる時も冷却水の通路を減圧しておいて冷却水を入れるとか、エア抜きのバルブがアクセスしにくい所に付いているとか、冷却水を交換する前提での設計ではないので多少手間がかかる。
◆ トヨタ車やホンダ車、欧州車などでも冷却水交換は2年ごとですという油脂類交換屋もあるし、長寿命型ではない普通のLLCを入れられちゃったなんて話も聞くので、最近の車事情(最近の話でもないんだけど)に詳しいところでないとちゃんと交換して貰えない。
◆ 長寿命型アンチフリーズはメーカによって成分が異なっているので、指定のものを使った方が良い。シール類へのインパクトだとか防錆剤の種類や濃度など、長期間使用するにあたってメーカが保証しているものの方が安心出来る。
◆ ワコーズのLLCの能書きは次のようになっている。「電装系の経年劣化などにより冷却系に迷走電流が流れはじめている(漏電など)場合でも、迷走電流に伴う電食などの悪影響を最小限に食い止めます。」だそうだ。何故そうなるのかは書かれていない。
もっとやっておけば良かったと思うこと(4/19)
◆ 多くの人が思うのは、「学生の頃もっと勉強しておけば良かった」ではないだろうか。そういえば記憶の片隅に習った覚えはあるけれど、いざ実践となると覚えていないよなぁ、みたいなものだ。でもこの場合は実践の中で鍛え上げられるので、まあ何とかなると言えば何とかなる。
◆ 体力に関係することなどは難しい。いわゆる体が覚える的なものもあるし、そもそも年齢を重ねた後では体力や反射神経が劣っていてどうにもならない。これも鍛えることで能力は向上するが、若い人に勝つことは出来ないし、同じ年齢でも経験を積んだ人に勝つのは難しい。
◆ だから若いうちには何でもやっておきましょうと、それは歳を取って思うことであって若いうちはそう思わない。そう思えば何かに取り組んでいるはずで、そう思わないから何もやらずに歳を取ってしまった、と言う人が多いのではないだろうか。
◆ 特に現代社会に於いては調べようと思えば情報は手に入るので、自ら実践する必要はないよねと思いがちだ。文章や動画を見て理解したつもりになってしまう。たぶんその事に関しては理解は出来ると思うが、そこから少し外れると何も分からなくなる。応用が利かないと言えば良いのかな。
◆ このあたりが覚えることと考えることの違いで、確かに知識を覚えることも必要なのだが、その覚えたことをベースにして考えることも欠かせない。それでも実社会に出て必要だと思うことを再度調べてみる、勉強してみる人は成長の可能性がある。
◆ あの頃もっとやっておけば良かったと思ったことは、今でもやろうと思えば出来る事だ。あの頃やっておかなかったからダメだねと何もやらない人は成長せず、あの頃もっとやっておけば今は楽だっただろうなと思いながら勉強する人は、知識を得ることが出来る。
◆ と言う話をすると、将来は知識データベースとAIが答えをくれるから、人間は頑張る必要なんかないんだよ、なんて言われるかも。頑張らなければいけないのはそうした便利なシステムを考えたり作ったりする人と、ベースとなるものを作る一次産業だけだと言われる日が来るのだろう。
◆ 現実的にもAIにプログラムを組ませることくらいは出来るので、人間の仕事は仕様を書くことだ。仕様を理解してコードに落とすのは機械の方が正確で早く出来るかも知れない。これはプログラミング(コード生成)は若い人には叶わないと言われるゆえんであり、そうした分野では若い人も機械にはかなわないとなる。
◆ 熟練工による機械加工さえも自動機で出来る(完全ではないけれど)時代になったし、調理ロボットなどは中国製の性能が良いと言われて日本にも導入されている。人間の出来る事の多くは機械にも可能になって、人間はその機械の世話をする係になる。
◆ 製造現場などで自動化が進むと、自動機に職を奪われたと反発が起きた時代があった。しかしそんな反発よりも自動化の速度は早く、あらゆるものが自動製造されるようになる。人間がものを覚えるには時間がかかるが、ロボットに指令を与えればその作業は無限にかつ正確に繰り返される。未来的にはロボットが考えてロボットに指示を出すくらいのことは出来るようになるかも知れないが、ま、今のところは人間ありきだ。
部品の耐久性(4/18)
◆ OHCエンジンのカムシャフトの駆動には、昔はチェーンが使われていた。しかしチェーンは伸びるし音が出る事でコグドベルトが使われるようになった。と言ってもコグドベルトが使われたのは日本の自動車メーカのエンジンに多かった。
◆ 海外では主に耐久性の点でチェーンが使われ続け、そのチェーン自体も徐々に改良されていった。音の問題然りであり伸びの問題も改善された。これを受けと言う事でもないだろうが、国産エンジンもチェーン駆動に回帰する。チェーンにすることでエンジンの全長をわずかに短くすることが出来て、エンジン横置き搭載FF車にメリットがあった。
◆ それでもチェーンは伸びるのだが、ベルトのように切れてしまわないから良いみたいな考え方もある。ベルトにしても5万km〜10万kmの耐久性があるのだから、結構丈夫なものだ。ベルトと言えば補機類のドライブベルトもあるが、これの寿命もずいぶん長くなった。
◆ Vベルトと違って摩擦ロスが少ないことも長寿命の要因かも。Vベルトの場合は擦れながら回っているので、どうしても減ってしまう。1本のベルトで全ての補機類を駆動するサーペンタイン方式は、ドイツ車が最初だったのかな。これによってエンジンの実質的全長は更に抑えられた。
◆ ベルトの寿命は長くなったが、欧州車の樹脂部品は寿命が短い。クラックが入ったり熱で反ってしまったりする。国産車でもカムカバーを樹脂製にする車があるが、カムカバー自体が反ってしまってオイルが漏れる例がある。インテークマニホールドも同様で、シリンダヘッド接合部が歪むとかクラックが入る例がある。マツダディーゼル車は、外した樹脂製インマニの再使用は禁止だったかな。
◆ オイル漏れといえば欧州車のゴム系の品質の悪さもある。ゴムの品質ばかりではなくゴムパッキンを使う場所の設計にも関係しているような気もするし、樹脂部品+ゴムパッキンだと信頼性の低いもの同士みたいな感じで漏れが起きやすい。
◆ ミニだとサーモスタットハウジングとか、オイルフィルタハウジングが樹脂製で、そこに使われているゴムパッキンが硬化してオイルや水が漏れる。これはOEM品でアルミ製のものがあって、それを使えば耐久性の問題がなくなると言われる。
◆ サーモスタットハウジングは純正だとウォータポンプ一体型になっている。OEMだとウォータポンプ単体とか、ガスケット単体で供給がある。ウォータポンプブラケットを外すと作業量が多くなるが、サーモスタットハウジングだけなら電動ファンを外すだけで手が入るんじゃないかな。
◆ 年式的にはサーモスタットハウジングからの漏れというかにじみくらいあっても良い頃ではないかと思うし、オイルフィルタハウジングも然りだ。ラジエータを外せばこのあたりの交換は特に難しくはないので、予防整備的に変えてしまっても良いんだけど。
◆ ジムニーはウォータポンプをバラして見てみた。付いていたものは錆びも無く綺麗だったが、液状ガスケットが塗られていたこと、走行距離からして交換してあったのだと思う。トラブルが起きてから換えても間に合う場合もあるが、トラブルが起きる前に手を入れておいた方が安心ではある。
カメラのシャッタ音(4/17)
◆ カメラのシャッタ音は、フィルムカメラのシャッタ音やオートワインダの動作音を模したものが使われる。とは言ってもフィルムカメラを知らない世代が増えている現状で、何故その効果音なのかを疑問に思う人も多いらしい。ディジタルカメラやスマートフォンによっては音を変更出来るもの、音を消すことが出来るものもある。
◆ Androidスマートフォンではカメラのシャッタ音を消すことが出来て、Xperia1もSONY版であればシャッタ音を消すことが出来る。しかし事業者版は音を消すことが出来なかったはずだ。他のモデルに関してもメーカ販売モデルはシャッタ音の設定自由度が高い。iPhoneはApple版でもシャッタ音が(日本国内に於いては)消せなかったかも知れない。
◆ シャッタ音があった方が便利な事として、シャッタボタンを押したことが分かりやすいことがある。Xperia1ではシャッタボタンというメカニカルスイッチがあるので押したことは分かりやすいが、ボタンのアイコンをタップする方法だと多少分かりにくい。画面を見ていれば撮影は分かるが、音があればなお分かりやすいというわけだ。
◆ 私はシャッタ音は鳴らないように設定している。Xperia1の場合は音を鳴らす設定でも音はさほど大きくはないが、それでも音がするので耳障りというのが理由だ。コンパクトデジカメもシャッタ音は鳴らない設定にしているので、シャッタ音が鳴らないのが普通という感覚だ。
◆ 元々は盗撮防止などの意味でシャッタ音を鳴らすことになった訳だが、それこそデジカメはどうなのかとか動画撮影だったら音は鳴らないとかで、盗撮防止の効果は(今となっては)疑問である。他のことでも同様なのだが、例えば盗撮をしようとする人はあらゆる方法を使って盗撮するわけで、そこにシャッタ音の有無など余り意味をなさない。
◆ 逆に普通に利用する人は面倒なことまでしないので、シャッタ音が邪魔だなと思いながらも我慢して使っているという感じになる。動物や赤ちゃんを撮る時に音が邪魔だという意見もあるが、そんな大きな音がするかなぁ?もしかするとスマートフォンのメーカやモデルによっては音が大きいのかも知れないけど。
◆ 一度決めたことだからずっとやる的な、やめようと言い出すといいだしたやつに責任が降りかかるから言わないみたいな、いかにも日本的な先送り主義でシャッタ音は鳴り続けるのだろうか。ディジタルデバイスなどは進化が著しいわけで、その時々によって規制などは見直していく必要がある。
◆ コンパクトディジタルカメラは、販売モデル数が減少傾向で中古価格が上がっているのだとか。性能的には数年前のものでも十分で、機能だとか大きさや色などが現在売られているものよりも優れているというのがその理由らしい。コンパクトディジタルカメラの市場はスマートフォンに食われてしまった感じで、高倍率ズームモデルなどスマートフォン内蔵カメラとの棲み分けを狙ったものが今の主流なのかな。
◆ 高倍率ズーム搭載だとどうしても大きくなり、価格的にも小型のミラーレスレンズ交換式カメラと競合するそうだ。防水機能を付けたりヘビーデューティを謳うモデルもあるが、中々一般受けはしにくいという。
定速走行しない車(4/16)
◆ 30プリウスは低速走行が苦手だった。低速で走ろうとしても車が勝手にトルク変動を起こすので、それを常に補正するように人間がアクセルペダルの踏み加減を変えなければいけなかった。
◆ 先日日産noteの後ろを走ったのだが、これはプリウスどころの話ではない速度変化だった。車が悪いと言うよりはドライバーが悪そうで、e-Pedalモードを使っているものと思われる。e-Pedalモードはいわゆるワンペダルモードで、アクセルを離すと回生ブレーキがかかって減速が起きる。従ってブレーキペダルに足を乗せる回数はかなり減る。
◆ それは良いのだが、バッテリ容量の関係で回生失効が起きるのではないかと思う。わずかな下り坂で速度を上げたり下げたりして走っている状態でブレーキランプは点灯しないのだが、しばらくその状態が続くとブレーキランプが無意味に点き始めるので、ブレーキによる速度コントロールを始めたと思える。
◆ 平坦路や上り坂が続くとバッテリーが減り、次の下り坂では再びブレーキランプを点灯させずに減速する。しかし数分その状態が続くとブレーキランプをチカチカ点灯させ始める。これの繰り返しなのだが、それと共に速度も変化して35km/h位から65km/h前後まで(制限速度は50km/h)変わるのだ。
◆ ドライバーは自分なりにエコランでもしているつもりなのかも知れないが、周りの事など考えないアホである。プリウスの出はじめの頃もやたらゆっくり加速するとか、ゆっくり走っているのに信号は無視しがちだとか、ハイブリッド車に慣れていないのか?渋滞の先頭はプリウスだと言われた時期があった。
◆ そういう運転をする人に限ってオカルトチックな理屈を振り回したがるのだが、今でもそんな運転をする人がいるのかと驚いた。ノートe-Powerって1.5kWh程度のLi-ionバッテリーが積まれているそうなので、ある程度回生は効きそうな気がする。或いはそのノートのバッテリーが劣化していて、すぐ満充電になり、すぐ放電終止電圧になってしまったのかも知れない。
◆ ノートはシリーズハイブリッドなので、バッテリー容量が大きければレンジエクステンダ付きEV的な感じになるが、あくまでもハイブリッド車の場合はバッテリー容量が小さいので、効率点だけを狙って充電用のエンジンを動かすという感じでもなくなる。
◆ システムの効率全体からすればTHSよりも効率を上げやすいが、エンジンをいかに効率点で回すかという点で、バッテリー容量が少ないと不利になる。それでもプリウスよりも容量の大きなバッテリーを積んでいるが、燃費という点でトップになれないもどかしさみたいなものがある。
◆ エンジン出力の設定も微妙で、最大出力は60kWとなっている。モータの最大出力は85kW(2WD)なので25kW分赤字になる。短時間であればバッテリーから電力を供給出来るが、フルパワーを続ければ数分でバッテリーは空になる。ではエンジン出力を大きくすれば良いかというと、そうするとカタログ燃費が悪くなる。通常走行時に常にフルパワーでは知るわけではないので、フルパワー走行を想定したエンジンを積むのは無駄と言えば無駄だ。可変出力(過給器の過給圧を変えるなど)にすれば良いが、金がかかる。
メータは必要なのか?(4/15)
◆ 車のメータから水温計を廃したのは米国車が最初だったと思う。その時だったか?或いは日本車が水温計をなくした時だったか、水温計は必要だ、インジケータではダメだと自動車誌に書かれた。
◆ 日本車の水温計は一応針の付いたメータではあるが、例えばジムニーの水温計は80℃〜100℃位までは針が動かない。車によっては正確な水温を表示するものもあるが、水温計の針が動くとドライバーが不安に感じるそうで、適温であれば常に針が中央になるように設計されている。
◆ だったらインジケータで良いんじゃないのと言いたくなるし、メータを減らせばコストダウンにもなる。メーカもそんなことは分かっているのだろうが、水温計には付加価値があったと言うことなのかな。
◆ 今の車は水温計が常時表示されていないとか、インジケータでの代用が増えてきた。今の車は過度な水温変動もないし、適温を外れるのは故障と言っても良いほどだ。そういう意味ではインジケータ、エンジンチェックランプと同じような扱いで良いことになる。
◆ そもそも水温という概念の分からない人もいて、水温計と燃料計のどちらを見れば燃料の量が分かりますか?と、何かよく分からないことを聞いてくる人もいるとか。ハイブリッド車の充放電を表す表示だとか電流計的なメータも、そのメータの見方というか目的を説明するのが大変だそうだ。
◆ 車の走行を管理するには速度計があれば済む話で、正常に動いている車を運転するのにメータなど不要だというのが機械としての本来の姿なのだろう。水温インジケータの見方が分からないという人もいて、ランプが点いているから異常ではないのかとの問い合わせもあったとか。
◆ メータが付いていないと気に入らない人も当然いて、水温計の針がピタリ90の所を指しているのが正常の証だみたいな人もいる。日本車の多くの車の水温計の針の動きはリニアではないので、水温計の絵を描いてメータパネルに貼っておくのと余り変わらないと思うけどねぇ。
◆ ジムニーは夏場の登坂では水温が上がったので水温計は必要だった。とは言っても110℃を超えると針が動き始め、120℃だと上限みたいな動きだった。私はOBDインタフェースで接続した機器で水温を見ていたのである程度水温を把握することは出来た。ただ100℃を超えてからかな?分解能が2℃ステップになった。
◆ ジムニーにしてもスポーツ系の車にしても、公道以外を走らせる機会の想定される車には、車の状態を把握するためのメータは必要だと思う。普通の走らせ方なら何も起きないが、競技コースなどを走れば普通ではない状態になる。
◆ 水温計測はエンジン制御のために必要なので、例えば液晶パネルのメータだったらそれを表示するかどうかの問題だ。ミニは切り替えれば水温を表示させることが出来る、程度のものになっている。水温だったり速度のディジタル表示だったりを切り替えて表示させる感じだ。エンジンの水温表示は必要で、EVのバッテリー温度表示は要らないのかとか、モータ冷却水温度は見なくて良いのかなんて話も出てきそうだけど。
自治体独自の税金(4/14)
◆ 各自治体は独自に色々な税金を取ろうとする。広く一般に広まっているのはゴミの有料化という税金だ。他にも緑を守る為の税金とか、観光税だとか宿泊税などもある。
◆ 観光客の嫌いな京都の宿泊税最高額は1万円だ。観光客が街を汚す、観光客が不法投棄をすると言っていた京都だが、コロナ蔓延時に観光客が減ってもゴミが減らなかったという事実…
◆ 逆に観光客が減少して観光収入が減り、当然ながら税収も減ってしまって困ったねと言う事だ。京都の場合は観光資源が沢山あるので、黙っていても人が来る。なので観光客を大切にしようという意識がなくなる。
◆ 浦安市ではディズニーランドに来た客の急病などで、救急車などの出動が多いそうだ。だから観光税をかけるよと言っている。一見すると確かにそうだよなと思わないでもないが、ディズニー施設からの税収は相当大きいはずだ。
◆ 結局の所自分たちが負担に思うところだけを強調し、その施設がもたらしてくれるメリットは"当たり前"位にしか思っていない。もっともメガソーラなどは自治体にとって何のメリットもない。収入は本社所在地に入るわけで、自治体には固定資産税しか入らない。
◆ みどりを増やすための税金を市民から取るくせに、山の木を切り倒してメガソーラにしていく計画には文句を言わないという、困ったものなのだ。ドイツのように木を切り倒すのなら金を払えとやれば大規模開発が行えなくなる。
◆ メガソーラ事業者と政治家の裏金問題で逮捕された議員もいるが、結局の所みんなで儲けましょうね、献金よろしくねみたいな流れになる。増税はあっという間に決まるが減税には時間がかかるというか、引き延ばしに引き延ばしたまま立ち消えさせてしまうみたいなやり方だ。
◆ 観光税や宿泊税は消費税と同じようなもので、観光や宿泊を抑制する。宿泊施設によっては周辺地域との競争のため、宿泊料金そのものを安くする必要が出てきて、宿泊施設の利益率が減少する。すると税収が減って観光客も減る訳だが、政治家にそんな流れが理解出来るはずはないか。
◆ 京都に関しては神社仏閣が多い。観光客がいくら神社にカネを落としても、宗教法人は非課税なので自治体に金が入らないというのだ。本当は宗教法人から金を取りたいけれど、取れないから観光客から取っちゃえ、みたいに聞こえる。
◆ 東京都も宿泊税を取っているが、宿泊費用が1万円以下の場合は非課税だ。出張で来る人も多いだろうから、余り無茶なことは出来ない。何しろ経済団体を敵に回すと選挙が危うくなる。と、何でもこんな調子なのだ。
◆ コロナの収束と観光地の活性化のための金配りもあった訳だが、割引すれば客が増える。逆に高額課税を行えば客は減る。その税金が観光客のために使われるのなら良いが、結局どこに行ってしまうのか。観光税を取りながらゴミは持ち帰りましょうと言うのだから、それって観光地のゴミを居住地で捨てるって事でしょ?そうすると居住地では観光地からのお帰り税でも取り始めるかな。
廃棄ソーラーパネルが増加している(4/13)
◆ 民主党政権と孫さんが始めたソーラービジネス、固定買い取り価格を諸外国の2倍に設定するように求めた孫さんを受け入れ、ソフトバンクをはじめとするメガソーラ企業に莫大な利益をもたらした。
◆ と言っても日本の企業が儲かった例は少なく、中国製のローラーパネルを韓国企業が使って儲け、日本人がコスト負担だけをするというシステムが出来上がっている。
◆ 高い電気代に更に上乗せされる再エネ賦課金に苦しめられ続けているのだが、更に廃ソーラーパネルの問題が浮上する。作るだけ作って後始末はしないよと言うのがにわかメガソーラ企業だ。そもそも所有者が誰なのか、管理者が誰なのかもよく分からないような合同会社が運営する。
◆ 平地に設置したソーラパネルは未だ良いとして、山を切り崩して作ったソーラ発電所は負の資産になる。山の土地などタダみたいなもので、そこに廃棄に金のかかるソーラーパネルが置いてある。事業者はそれを片付けなければいけないのだが、所有権の移転が繰り返されたりして実質的な所有者が分からなくなる。
◆ 日本人であれば追跡が出来るのだが、メガソーラ会社の多くが韓国企業なので追跡が出来ない。北海道の土地が中国人に買われて、所有者が分からなくて課税出来ないというのと同じだ。メガソーラ会社が中国ではなく何故韓国なのかは、ソフトバンクが関係したから、かな。
◆ システム上は廃棄コストを積み立てる必要があるのだが、積み立て高値が国に預けられているわけではないので簡単に逃げられる。と言うよりも、簡単に逃げられるシステムを政治家が作ってしまったといった方が良いかもしれない。
◆ こうなると最終的には税金で処理することになる。再エネ賦課金を取られ、今度は廃パネルの処理代を取られる日本人は何とお人好しなのか。そしてそんな廃パネルのリサイクル事業が儲かるよ、みたいな話が出てくる。
◆ リサイクルしてそのリサイクル材を売って儲けると言うよりも、廃パネルを有償で引き取ること自体での儲けが大きいのだとか。廃パネルは分解しても一部しかリサイクルが出来ないので、多くはゴミになるそうだ。所がそのゴミも埋め立て場所が限られるので、現状では海外に捨てる事になる。
◆ 輸出と言えば聞こえは良いが、結局の所ゴミを途上国に押しつけるようなやり方だ。何故リサイクルが難しいかというと、太陽電池部分に貼り付けられたガラスを上手く剥がすことが出来ず、接着剤の付いた状態ではリサイクルが出来ないのだそうだ。
◆ 10年後には年間20万トン以上の廃太陽電池版が捨てられる(NEDO)そうなので、毎日800t以上の廃パネルがどこかに捨てられることになる。もちろん廃太陽光パネルのゴミは増え続けるから、その処理コストも膨大になる。
◆ 昔は「環境を考えてソーラー発電システムにしました」みたいに言っていた人がいる が、さすがに今はそんな声は聞こえない。そもそも元が取れないわけだし、環境に優しいというのも怪しい。家庭用のソーラーシステムレベルならまだしも、山を切り崩して作ったメガソーラは環境悪だと思う。
THSは凄いのか?(4/12)
◆ 複雑で制御ロスの多いTHSなのだが、エンジンを効率点で動かすことによって制御系や動力伝達系のロスを補うことに成功している。ハイブリッドシステムによって何をするかと言えば、THSはエンジンを効率点で動かすことになる。
◆ レンジエクステンダ付きのEVの親戚とも言えるシリーズハイブリッド、日産のe-POWERなどがそれだが、エンジンを効率点で運転するためには電力バッファとしてバッテリ容量を大きくする必要がある。しかしバッテリ容量を大きくすれば車重が増えてコストが上がる。
◆ THSの場合はエンジンを定回転で動作させながら、モータと発電機の負荷の適正化によって効率点から外れにくいように制御が出来る。必ずしも定負荷運転は出来ないのだが、それでも燃費の良い状態を出来るだけ続けられるような制御になっている。
◆ THSは特許無償使用許諾を行っているので、トヨタ以外でもTHS同様のシステムを使うことが出来る。マツダがTHSのマツダ版を開発したが、非常に苦労したと言われる。エンジンのためのハイブリッドである以上、ハイブリッドシステムに合致するエンジンが必要で、マツダのエンジンは出力が大きすぎてダメだったとか。
◆ その後排気量の小さなエンジンと組み合わせることで製品化を行ったが、トヨタに作れてもトヨタ意外には作れない技術などと言われた。マツダはよりスポーティな方向の味付けをしたかったそうなのだが、エンジンの回転上昇や下降速度が速いとハイブリッドシステムとのマッチングが取れなくなり、ハイブリッドシステムありきでエンジン開発を行わなければならないという。
◆ そうした複雑な制御や制約があるため、例えTHS技術の利用が許諾されていたとしても、経験なくして製品開発無しみたいな感じになっているそうだ。トヨタグループのダイハツにしてもTHSを手なずける事が出来ず、スバルも結構苦労したらしい。
◆ こうした事でTHSは特許を使用許諾してもトヨタだけのものとなっている。最近トヨタはハイブリッド車を電気自動車と言い始めた。世界で最も多くの電気自動車を生産しているのはトヨタだというわけだ。いずれにしても当面THSを使うのは、使いこなせるのはトヨタだけというわけだ。
◆ ではTHSに勝るものが作れないのかとなるのだが、燃費特化型の車としてはTHSが強いのではないかな。ただパワーだとかレスポンスだとかドライバビリティを考えれば、THSが絶対とも言えない訳だしTHSは車重やエンジン出力とシステム全体のチューニングが難しいので、トヨタ自身でも全てのTHS搭載車が高効率ともならない。
◆ ICEの時代が長く続くのであれば各社開発を行ったと思うのだが、2030年の世界あるいは2040年がどうなっているのか、いやそもそもTHS特許の無償許諾は2030年がリミットだ。今から開発してものに出来た頃に金を取られるのではたまらない。
◆ もう一つはTHSのチューニングの難しさにあって、そもそもプリウス用に開発されたものだけに重量級の車には旨くマッチしないと言われる。重量車となるとエンジントルクも大きくなるのだが、じゃあ発電機とモータを大きくすれば良いじゃないかと言うほど単純ではない。トヨタ車にしてもプリウスと類似車以外の実燃費がさほど良くないのは、こうした事情があるからだ。
Google検索の利用率低下(4/11)
◆ Google検索の利用率が減少しているそうだ。正確なデータはGoogleのみが知っているのだが、年間2割以上の減少と書いている人もいる。
◆ 一つの理由としてマイクロソフトのEdge推しがあり、検索はBingになる。他にもXでの検索やAIに調べて貰うなど、検索エンジンそのものを使わなくなる実態もある。これにはGoogle検索が使いにくいと言われている事にも関係していて、必要な情報が取り出せないから使わないという人が増えているのだとか。
◆ 確かに検索ワードの関連付けや重み付けがおかしくて、例えばバッテリーの構造を検索しようとするとバッテリーという語によってバッテリー価格だとかバッテリー交換だとかが検索される。そしてその多くは販売店や整備店であり、検索しようとしている人の求めているものではなくなる。
◆ Googleは以前にも書いたように、日本人は検索が下手だからGoogleがアシストしていると言っていた。その結果が販売店などを主体とした結果表示であったり、偽サイトや騙しサイトが上位に出てきたりする。
◆ Googleはこの検索結果こそ最高だと思っているのだろうから、Google検索へのトラフィック減少の意味も分かっていないかも。AI分野での遅れも指摘される。たしかGoogleも生成AIを公開していたはずで、過去に試したことがある。しかし"ただいま勉強中です"みたいな答えしか出てこなくて、他のシステムからは大きく遅れているなと思ったものだ。
◆ AIに検索させると詐欺サイトなどは出て来にくいし、Xの検索は古風ではあるがその語が含まれていなければ検索対象にはならない。結局の所Google検索では検索したいサイトが出てこないばかりか、ノイズがものすごくて役に立たないわけだ。結局の所単純なワードのマッチだけの方が役に立つというのが面白い。
◆ Google検索では英語で書いても勝手に翻訳されて日本語のページが出てくる。海外のページの情報を見たいと思ってBATTERYと入力してもバッテリーと翻訳されてその結果が表示される。なのでBATTERY -バッテリー-電池などとしないといけない。しかしこうしたところでバッテリー販売店のページが出てくるので、除外語をどんどん入れていく必要がある。
◆ ソフトウエア系なども酷くて、何を検索してもインチキ臭いソフトの販売店にたどりつくみたいな、これはGoogleが悪いと言うよりもインチキ臭いソフト屋のSEOというのか騙しというか、それが良く出来ていることになる。
◆ 例えば"ストップウォッチソフト"をインチキ臭いソフト屋が作っていたとする。すると時計とか、タイマーとかのダミーページを作って大元サイトに誘導する。こうしたところもAI検索的なことをやれば排除出来るはずだが、Google検索には出来ない事なのだ。
◆ 詐欺まがいサイトの件にしても同様で、例えばそうしたサイトに特商法に基づく表示が有るか無いかなどチェックすれば分かる。その内容のチェックまでは中々出来ないとは思うが、特商法に基づく表示や問い合わせ先電話番号や住所、会社案内が有るか無いかのチェックくらいやっても良さそうだ。
助けるか助けないか?(4/10)
◆ 女性に対するAED使用の問題が何年か前に話題になり、最近ではフィリップスの調査で調査対象者の86%がAEDの使用に対して不快感や抵抗を感じるとの結果が出た。胸に電極を付ける行為をセクハラやわいせつ行為だと思う人もいる事から、安易に服を脱がせるべきではないというもの。実際には善意で行う救命行為なので、それで罪に問われることはないと思うが、そんな中被害届が出されたとPostしその後アカウントを非公開とした人もいた。
◆ これはいわゆるフェミ女と言われる人たちが、わいせつ行為だとか女性を侮辱しているなどと言い出したのが始まりだとか。こうした事もあって倒れた女性を救護すべきかどうかの議論になった。その場に女性がいれば問題ないと思うかも知れないが、フェミ女としては人前で胸元を開けられる事自体に反発するので、その救護者が男性でも女性でも関係がない。
◆ 昨年だったか今年の初めだったか、電車内で倒れた女性を誰も助けようとしなかったとニュースになっていた。これも同様の理由があると思われ、厄介なことに関わりたくないとの思いが強かったのではないだろうか。
◆ 特に電車内となると痴漢問題などもあるので、下手に関わって痴漢だと言われたらたまらないと思うのも無理はない。この件では駅員の人が救護していたので駅員に任せたという事になるが、駅員一人で意識のない女性を電車内からホームに引っ張り出すのに苦労していた。
◆ 臓器提供カードではないが、緊急時に救護して良いかどうかを明示するようなワッペンでも付けて貰わないと、こういう時代なので色々と難しい。病気の場合ではないが米国では「助けて」と叫ぶ人を安易に助けてはいけなくて、それは助けてと言っている方が被害者なのか加害者なのかが分からないからだとか。
◆ AEDに関しては首元から手を入れてブラジャーをずらして電極を付ければ良いと言われるが、ネックレスがないか?金具類がないか?良く確認しろと言われれば、手探りは難しいのではないだろうか。
◆ それこそアクセサリとか金属類があったから死んじゃったんですなんて言われて、確認をちゃんとしたのかどうかという話になれば又ややこしい。助かっても助からなくても文句を言われるのであれば、手を出さないのが最善となってしまう。
◆ 米国の航空機が川に不時着したアレだって、機長の判断の正当性を証明するまでには、長い裁判が必要だった。結果が良かろうと悪かろうと、善意だろうと悪意だろうと、それを証明する事の難しさがある。
◆ 人前にさらされるのと死ぬのとどちらを選びますか、みたいな、極端に言えばそうなってしまう。実際に死ぬ間際になれば助けて欲しいと思うのかも知れないが、多くの人は死んだことがないわけだから生きている人に聞いても死にゆく人の気持ちにはなれない。
◆ 航空機や船舶内で急病者が出た場合、医師が乗り合わせていれば治療を行って貰える。というのはもはや過去の話で、最近は治療はしないそうだ。治療環境のないところで治療に失敗すれば責任を問われることになるので、医師は安易には治療をしない。その代わり登録制度があり、協力可能な医師の同乗は航空機会社が把握している。
自動車販売台数(4/9)
◆ 2024年の自動車販売台数は、国内で300万台を割り込んだそうだ。月によっては2023年の販売台数を上回っているが、全体としてみると落ち込みは明らかである。生産台数は900万台前後なので、生産した車両の多くが輸出されていることが分かる。
◆ 国内景気の低迷や物価高などがあり、買い替え需要が減少したと言う事か。トヨタなどの不正問題が影響したとの報道もあるのだが、月次データを見る限り余り関係がないようにも思える。
◆ 自動車に関しては間違いなく売れない方向に行っていて、それは免許保有者数の減少もあるし人口の都市部集中もある。都市部では地代が高いので駐車場の確保が難しく、公共交通での移動に不便がないので自動車保有率が減る。自動車非保有世帯では自家用車がないのが当たり前になっているので、その家庭の子供が免許を取得する率も減る。
◆ 地方では車がなければ生活が出来ないところもあるが、地方部人口は減少の一途なので車両数も減っていく。ただし地方部に於いては定期的な買い換えが起こるので、販売数は減少したとしても急激な販売不振にはなりにくい。
◆ 日本のメーカの自動車総生産台数が900万台前後であるのに対して、中国のBYDはEVを420万台も売ったとのことだ。さすがにマーケットの大きな中国だけのことはあるし、輸出にも力を入れ始めている。EVメーカとしての仮想敵はテスラではなくBYDだと言われるゆえんだ。
◆ そのテスラの全モデルの生産台数は2024年で180万台に届かなかった。2023年のデータではあるが、トヨタの国内総生産台数は約330万台だった。トヨタは海外生産の方が多く国内・海外を合計すると約1千万台を生産している。
◆ 2023年の世界生産台数としてはホンダが約400万台、日産が約340万台、スズキが約330万台と続く。三菱、マツダ、ダイハツは100万台規模であり、スバルは100万台に届かなかった。
◆ 生産台数だけをみればBYDはホンダの規模と言う事になる。今後中国車がどの程度の信頼性や品質になるのかだが、高信頼性小型車を安く量産するという日本メーカの特徴をそのまま奪われてしまう可能性がある。
◆ 日本はエネルギコストなどが高いので、多くの自動車メーカは海外生産を行う。こうなると日本の経済には余り関係がなくなり、企業としてはリスクの分散が出来る。トヨタに関しては一部海外生産エンジンの信頼性が低いなどのトラブルもあるそうだが、これらはやがて改善されるだろう。
◆ 海外生産品の品質に関しては自動車よりも二輪車で言われていた。いち早く海外生産をメインにした二輪車では、部品をはじめとして溶接の品質だとか、組み立ての品質だとかが、最初の頃には問題があると言われた。
◆ 日本の人口が減少している以上日本の国内マーケットは大きくならないので、輸出を考えていくしかない。このあたりは自動車だけではなく家電製品も然りなのだが、そうなると韓国製や中国製に価格の面で及ばない。それでも日本製は信頼性が高いとか、日本のメーカなら安心だとかと言われていたわけだが、最近日本のメーカのネームバリューも少々怪しくなってきた。
廃れたセンターメータ(4/8)
◆ ローバー時代のミニはダッシュボードの中央にメータを配していた。全幅が1.4mちょっとという軽自動車枠に入るようなサイズだったので、センターメータとは言っても運転席からさほど遠いわけではなかった。
◆ 何故メータをセンターにしたのかは分からないが、イギリス車と言う事で輸出がメインになることを考えると最小のコストで左右のハンドル位置を変えられるという、合理性の問題があったと思う。ただモデルによっては通常レイアウトのものもある。
◆ 国産だとプリウスが長らくセンター配置のメータを使っていたが、2023年に廃止された。トヨタは視線移動が少なくメータが見やすいとアピールしていたが、実際には不評だった。プリウスはペダルオフセットが大きく、それに合わせてシートもオフセットしている。だったらメータもオフセットすれば良いんじゃないの?と、考えたかどうかは分からない。
◆ 視線移動に関してトヨタは、運転中の視線はダッシュボードセンターを向いている。と言っているが、余程近くを見ている状態でない限りそんなことはあり得ない。まあセンターメータのこじつけ的な理屈だろうとは思う。
◆ プリウスの真似をしてセンター配置メータを使った車もあった。ダイハツのタントとかプレサージュとか。ただ採用車種が拡大しなかったのは、視認性に問題があったからではないか。
◆ ミニはどうかというとBMW時代になってからはメータクラスタはステアリング前方に置かれた。中央にディスプレイを配するのはBMC時代のミニのイメージを残すためだ。そのミニは4代目になってセンターのディスプレイに各種情報を表示するようになったので、センターメータ化したと言えなくはない。
◆ ただし速度計などはHUDでステアリング前方に投影される。さすがにセンターディスプレイ上の速度計は見づらいだろう。HUDには速度がディジタル表示される。このディジタル速度計もトヨタが日本ではじめて使ったのではないかな。当時のトヨタはアナログメータよりも視認性が良いと言っていた。
◆ ディジタル速度計に慣れれば別に何と言うことはなかったが、見やすいかというとそうでもなかった。アナログメータの場合は針の位置でおおよその速度が把握出来るが、ディジタルメータは数字を読まなければいけない。例えば40km/hであるか否かを確認するという点では、トヨタの言うようにアナログメータの針の位置を読み取るよりもディジタルの数字を読んだ方が早い。しかし40km/h位かな?と確認するにはアナログメータ方が良い。
◆ ハイパフォーマンスカーなどでディジタルメータ化が進んだのは、分解能の問題がある。フルスケールが300km/hを超えるようなメータだと、10km/hの針の移動は10度位でしかなくなり読み取りにくい。各国の基準による速度計誤差試験の時にも困ると言う事で、アナログメータモデルであってもディジタル表示を合わせて行えるようにした車が多い。3代目のミニも、アナログ速度計内のLCDパネルに速度をディジタル表示させることが出来る。
◆ 個人的には指針式のメータが好みではあるが、ステッピングモータの計器は価格の面で採用する車種が減っている。今後はいわゆるテスラのスタイルが一般的になるのだろう。
その他のLSDの話(4/7)
◆ 少し前にトルセンLSDの事に関して書いた。トルセンLSDは利き方がマイルドなので純正採用されることもある。トルセンLSDの他に従来からあるクラッチ式のものやビスカスカップリングを使ったもの、多板クラッチと油圧を使ったものなどいくつもの方式がある。
◆ ビスカスカップリングは湿式多板クラッチのような構造なのだが、クラッチディスクは接触していない。動力伝達は充填されたオイルの剪断力によって行われる。左右輪の回転数差が小さい時には何事も起こらないわけだが、回転数差が大きくなるとオイルの剪断力によってクラッチ間で動力が伝達される。これによって左右輪の速度差が規制される。動作的には回転差で動作する。
◆ 従来からの機械式などと呼ばれるクラッチ式は、クラッチディスクを左右輪のトルク差で押すような動きになる。左右輪にトルク差が生まれると、その差分のトルクが両輪を接続するクラッチをエンゲージさせる力として働く。ビスカス方式が回転数差で動作するのに対して、これはトルク差で動作する。
◆ トルクの向きによって動作を変えることも出来るし、イニシャルトルクの設定やトルクによるクラッチディスクの圧着力の設定などが出来る。クロカン4WD車や競技用車両用として、一番使われている方式であり古くからある。
◆ LSDの利き方というか、左右輪間でトルクを伝達するかしないかの境目というか、効き始めがマイルドであれば操縦性の変化は緩やかだが、ガツンと効くと操縦性が急激に変わる。レース車両などで急激なトルク変化が起きると、スリップなどを誘発する。
◆ クロカン4WD車などで片輪が浮いてしまった時に、瞬時にロック出来れば走行速度が落ちないが、ゆっくりとトルク伝達が起きるタイプだと空転時間が長くなる。
◆ こうした特性の変化を吸収しようとするものが電磁クラッチや油圧クラッチを電子制御するものだ。路面状況や走行状態、速度や舵角やGを検出して最適な制御を行う。こうすると泥濘地でのスリップに対しては急峻にトルク伝達を行い、通常走行時にはマイルドに効かせ、ステアリングを切っている場合には両輪の速度差があっても舵角に応じた回転数差まではLSDを効かせない制御が出来る。
◆ これと同じような事をブレーキLSD(スズキはこう呼んでいる)は、デフのロックではなく空転輪にブレーキをかけることで行う。動作としてはLSDもブレーキ制御でも同じなのだが、ブレーキは駆動トルクの全て受け止める必要がある。ブレーキ性能に余裕があれば良いのだが、そうでないとブレーキが過熱する。
◆ ジムニー(JB64)の初期型ではパーシャルブレーキを余り使わずに、ブレーキのON/OFFで制御していたのが、このあたりの事情があるかも知れない。ブレーキを100%効かせれば発熱はしないが、中途半端に駆動力を受け持とうとすれば、その分は熱としてブレーキを温める。
◆ ジムニーの後輪はドラムブレーキなので放熱性が良いとは言えず、かといってジムニーの使われ方としてはハードな場面も多いだろうから、設計も難しかったのではないだろうか。ただ年代と共に制御が少し変わった感じがするので、多少チューニングされたのかも知れない。急激なトルク変化はタイヤのグリップ力を奪うことにもなるので、出来れば避けたかったと思う。
ACCは必須なのか?(4/6)
◆ 最近の車には何らかの形でACCが実装されている。テスラ乗りなどはACCやFSD(日本では使えない)を絶賛するわけだが、それは出来が良いと言うこともあると思う。ミニはDCCを有効にしたが、これはACCのような前車追従動作はしない。
◆ 西湘バイパスでDCCを使うことは出来るのだが、では使うのかというと余り使わない。一定速度で走っていることが良いと言うか、それで問題のないこともあれば道路状況などによって速度を変えたい時もある。
◆ 中国自動車道だったかな、高速道路を走ってACCは要らないと感じたというレポートがあった。アップダウンやコーナーでの制御に違和感を感じたという。まあ他人(機械)が運転するのだから、多少なりとも違和感を感じるとは思う。
◆ 例えば速度の維持で、少しの下り坂では制限速度を少し超えるくらいまで速度が上がり、平坦路になると規定速度まで落ちてくるみたいな制御のものは少ない。大抵は設定速度を守ろうとするので、下り坂ではブレーキがかけられる。
◆ コーナの手前で速度を落とすか?そのまま突破するか?コーナリング中に速度を落とすかもセッティング次第だ。更に言えば中国道に多いアップダウンとコーナの複合みたいな道路状況でどうなるのか。
◆ 過度な介入はお節介だろうし急カーブでタイヤが鳴くようではやり過ぎだ。そしてこれはドライバーによって感じ方が違うので、どういう制御が良いか一概には言えない。なのでACCが必要だと言う人と、付いていても余り使わないよと言う人に分かれる。
◆ ACCは中途半端だからダメだ、人間の介入無しに自動運転が成立するのなら、他人が運転しているのと同じだから文句は言わないよという意見もあった。完全な自動運転でない以上人間が介入しなければならず、ステアリングを人間が操作して加減速を機械にやらせるとなるから、双方の感覚の不一致が起きるというのだ。
◆ 確かに伊豆スカイラインをDCCで走ると、速度は一定になるけれどちょっと違うんだよなと思うことも多々ある。特にアップダウンの続く道路の場合のブレーキングに違和感があって、多少速度が出すぎてもそのままで良いんじゃないの、このヒステリシス設定が出来たら良いのにと思った。
◆ コーナーは、ミニの場合は制限速度で曲がれるので特に不自然さは感じないが、制限速度を超えてDCCを設定しているとブレーキを踏みたくなる。DCCがブレーキをかけたかどうかはメータパネルでは分からず、夜走るとストップランプが点くことで制御がかかっているんだなと分かる。
◆ 自動運転は日本ではまだまだだろうから、ごく低速域での制御に特化するような仕組みでも良いと思う。ペダルの踏み間違いなども防げるわけだし、右直事故も大幅に減らすことが出来るはずだ。右直事故は右折車が直進車の速度を見誤るから起きる。これを機械が計測して、行けるか行けないかの判断をすれば良い。
◆ 一時停止無視だとか信号無視の防止にも使えるが、これは走行中の話になるので制御が難しい。ペダルの踏み間違いや右直事故の多くは停車時か或いは低速運転時に起きるので、現在の制御技術でもそこそこの信頼性は得られるのではないだろうか。
トヨタ車とATF(4/5)
◆ クラウンのATFにワコーズのものを使ったら調子が悪くなったという話は以前に少し書いた。トヨタのATはアイシン製なのでオイル粘度などに対しては余り敏感ではないと思うのだが、いわゆる低粘度ATF採用車はそれなりに注意する必要がある。厳密には世代というか、変速段数によってATFが違ったりする。
◆ レクサスブランド車でも同じような不具合があったというレポートがあった。最初にATF交換をしたのは夏前だそうで、ATF交換後はシフトがスムーズになったとかパワー感が違う、シフトポイントが変わって高回転までエンジンが回るとレポートしている。トルコン太郎による圧送交換で、洗浄に20リットルを使ったとの事だ。費用の詳細には触れていないが、特殊なアダプタが必要でその使用料が高かったとも言っている。
◆ しかし秋を過ぎて徐々に気温が下がってくると、低温時のシフトがうまく行かなくなったそうだ。DやRに入れてもエンゲージするまでに数秒を要するとか、シフトアップもうまく行かずに滑ったような状態が継続するそうだ。結局乗るに堪えない状態になり再度ATF交換をする。
◆ このオーナの方はトヨタディーラで純正ATFに交換し、元の状態に戻せたそうだ。ATFを約8リットル使ったという事なので、希釈交換を2回やったのだろうか。2回だと交換率は余り上がらないと思うが、それでも改善されたのだから結果としては良かったのかな。
◆ 不具合に関してだが、低温のATF粘度が上がり、低粘度ATFを基準に作られているATの作動がうまく行かなくなったと考えるのが妥当だろう。ATF温度が上がった走行中がどうなのかが分からないので何とも言えないのだが、AT自体が壊れたわけではないのは純正ATFに交換して症状が改善したことでも分かる。
◆ 純正のATFはさほど高額ではないので、ATF交換を考えている方は純正を選ぶのが良いと思う。輸入車だと純正のATFが高額(1リットル7千円くらい)なので、現実的には認定品だとか認証品だとかOEM品を使うことになる。
◆ ATFの劣化は汚れによるものが大部分だ。基本的に水分も入らないし、他のオイルや燃料や排ガスなどが混じることもない。油温も通常は規定値より上がることがないので、フルードの劣化速度が遅い。その為に指定交換時期が長かったり、或いは無交換指定されていたりする。
◆ 軽自動車では数万kmごとの交換が指定されているが、トランスミッションの負荷だとか回転速度など、過酷に使われるからだ。油量も余り多く出来ないので、汚れの度合いも自ずと増えてしまう。
◆ 手間を考えないのであれば、例えば2万km走行ごとに1回抜いて抜いた分を補充する感じが良いのかなと思う。普通は5万kmとか8万km走行で希釈交換を何度かやるみたいな感じになるが、こまめに交換した方が急激な変化がなくて良いんじゃないのかな。
◆ 一度に抜けるATFの量は全量の半分くらいなので、半分は新しくなると言うか、半分しか新しくならない。半分ではなく購入したATFのボトルに入っている分量を使う方法でも良いと思う。どれだけ換えなさいと決められているわけでもないので、自分が納得出来ればそれで良い。
Yahooアカウントと電話番号(4/4)
◆ YahooのID登録に電話番号が必須になったみたいな話は以前に書いた。そして従来のアカウント、つまり電話番号を登録しないで使っていたアカウントに関しても、特定の操作を行う時には電話番号が必要になったらしい。
◆ と言う話と関係あるとは思うのだが、不正なログインを試みていると思われるSMS通知が結構送られてくる。おそらくは機械的にIDを拾うか何かして、自動的に片っ端からログインアタックを行っているのだろう。私はSMS認証にしているので、都度SMSで認証コードが送られてくる。
◆ SMS認証を設定していないアカウントでは、総あたりかリストか分からないが不正にログインされたアカウントがあるのかも知れない。こうしたアタックが続くのでSMS認証を必須にしたとも言えて、それ自体は問題が無い。
◆ 問題は不正ログイン疑惑で電話番号が使えなくなることだ。例えば不正ログイン疑惑のあるアカウントがあったとして、そのアカウント操作(パスワード変更やSMS認証の設定など)を行おうとすると、電話番号の設定が必要になる。これは当たり前のことなので良いとして、ところが不正ログイン疑惑のある(このあたり詳細不明)アカウントに電話番号を設定すると、その電話番号自体が不正な電話番号と認定されてしまう事がある。
◆ こうなると別の電話番号を使う以外にないのだが、別の電話番号もそのアカウントに設定したら使えなくなったとの書き込みがあった。一度使えなくされた電話番号はずっと使えない(不正の解除はして貰えない)そうなので、新しい電話番号を新たに契約する必要がある。知恵袋の書き込みなので信頼性は疑問だが、こんなものもある。
◆ 一つの例としてStarlink経由でアクセスすると、特殊な環境からのアクセスと判断されるという話がある。今やStarlinkは特殊ではないと思うんだけど。Yahooニュース(現在は削除されている)に「新規契約の電話番号がYahooで使えなかった」みたいな記事が載っていた。またソフトバンクの携帯電話契約時に、勝手に?ヤフーIDが作成されて電話番号が登録され、その電話番号が何かの理由で使えなくなる事象もあるという。これをソフトバンクが行っているのか?ソフトバンクショップが行っているのかは不明だ。
◆ この勝手に登録されたIDにログインしようとして失敗(秘密の質問の答えが分からない)、その電話番号が使えなくなったという記事もあった。「一定期間利用のないアカウントの停止」に関係している話もあるが、これも詳細は不明だ。アカウントの停止が行われるとアカウントにログインが出来なくなり、登録情報が消せない、電話番号が使えなくなると言うもの。
◆ セキュリティ問題は以下の記事があった。「SMS認証によるYahoo! JAPAN IDへのログインにおいてシステム不具合があり、ユーザーのログイン時にSMS認証に使用する携帯電話番号の利用者が変更されていないかを確認する仕組みが一部正常に動作していない期間が生じる。」
◆ これによって第三者のログインが許されることになり、他人のIDへのログインを許す事態になったそうだ。ここで気になるのは電話番号利用者の変更がヤフーに分かるのかという点だ。ヤフーモバイルの契約者であれば照会は可能だろうが、ドコモやauの契約者情報もヤフーに取得出来るように読める。こうなると個人情報の目的外利用に該当しないのだろうか?
部品の名前(4/3)
◆ サスペンションのロアアーム、BMWはコントロールアームと呼びminiではウイッシュボーンと呼ぶ。文字だけ見たのではどの部品なのかが分からず、図解や写真で示されていて分かる感じだ。
◆ エンジンにfrontbottom gear case coverというものがあって、これが何か分からなかった。写真も何もないので想像するしかないのだが、タイミングチェーンカバーの下の部分か、或いはオイルポンプのカバーか何かかなと思う。
◆ 整備書にはパーツ番号が書かれていないので、部品番号から形状を見る事も出来ない。ギアケースと言うくらいだから何らかの歯車的ものが使われている部分のカバーなのだろう。
◆ クランクシャフトとオイルパンの間というか、クランクシャフトの下というか、そこにカバー的なものが付いている。ここはボトムには違いないがフロントとは言わないだろうなぁ。バッフル板みたいなものだ。
◆ 整備書を眺めていたらフロントボトムギアケースカバーという名称が出てきて、それは一体何だろうと考えはじめ、調べても分からないなと気になったというだけだが、気になると知りたくなる。で、更に調べてみるとminiのエンジンはタイミングチェーンがエンジンの後方、つまりトランスミッション側にある。前方には何があるかというと、ギア駆動されるバランサ(振動低減)なのだ。で、ギアカバーなのか。
◆ パーツの番号の話とは関係ないのだが、色々な中古のエンジンを解体している動画があった。トヨタの2JZエンジンは60万km使っても状態は良好だったそうだ。トヨタのV8エンジンも30万km走ったと。このエンジンは内部のネジが外れて不動になったようだが、整備が不十分だったのかどうかは分からない。
◆ 他にも数十万km走ったエンジンが分解されていて、エキゾーストマニホールドに亀裂が入っているものだとか、マニホールドの固定ネジが折れてしまったものなどがあった。総じて日本製エンジンは信頼性が高く、ドイツ製のエンジンは変化(劣化)が少ないみたいな意見だった。信頼性の高さは摩耗許容度の幅なのかも知れない。多少すり減ってもエンジンとしての機能を失わないところが、日本製エンジンの信頼性なのかも。
◆ そのエンジンの使われ方とか、オイル管理の問題だとか、整備点検を受けているかどうかでも耐久性は違ってくる。壊れたエンジンをバラしているので、オイルパンにスラッジが溜まっていたりする状態の良くないエンジンも多い。ただ単に分解しているだけだが、見ていて飽きないというか何というか、やっぱり分解って楽しいんですね、みたいな。
◆ 話が前後するが2JZエンジンは(かなりの距離を使ったエンジンなので)エンジンとして売る事は出来ないと言っていた。ただしパーツとしてはまだまだ使えるので、分解すれば補修部品になるとの事。勿論すり減ったりしている部分もあるのだろうが、摩耗限度内であれば部品として他のエンジンの一部となって使われるわけだ。
◆ トヨタのエンジンは数が沢山ある(車が沢山売れているという事だと思う)ので、価格が安いとも言っていた。BMWやBENZのエンジンは状態が余り良くなくても高い、俺ならそんな金は出したくないねと分解している人は言っていた。たぶん米国の中古部品商ではないかと思う。
トヨタ車のバッテリー上がり問題(4/2)
◆ ハイブリッド車の12Vバッテリーが放電してしまい、エンジンが始動出来なくなる問題がある。特定の車種と言う事ではなく、最近のハイブリッド車全体で言えるようだ。ヤリスに乗っている方の動画があったが、スーパーに買い物に行き家の帰ろうと思ったらエンジンを始動出来ず、リモコンキーも使えなくなったという。
◆ リモコンキーが使えなくなるのだから相当電圧が下がっていたと思う。少なくとも10V程度あれば車両の電子機器は動作するはずで、エンジン系のコントローラは8V位でも動作するように作られている(セルが回った時に電圧が落ちるから)。
◆ 車は通勤でほぼ毎日使っているそうだが、会社が休みの土日は乗らない日が多いとの事だ。通勤距離が短いのでチョイ乗りに近いとは言うものの、ほぼ毎日使っているのに何故バッテリーが上がるのかとオーナは不思議がる。ちなみに燃費は13km/lとの事で、ハイブリッドにしては燃費が良くないとも語る。
◆ バッテリー上がりはどうしようもないので購入ディーラに連絡し救援して貰ったそうだ。新車購入から未だ日が浅いとの事でサービスも良かったのかな。その後ディーラで点検して貰ったそうだが、結果は異常なしだったそうだ。異常なしなので何も行われず、勿論バッテリーも交換されない。
◆ ディーラからは「最近の車は電子機器が多数搭載されていて、エンジンを切った状態でも多くの電力を使っているので、バッテリー上がりは起きうる事」と言われたそうだ。
◆ バッテリーの電圧管理すら出来ないのかと言いたくもなるが、ハイブリッドバッテリーから12Vバッテリーを充電してしまうと、その分だけ燃費が悪化する。燃費が変化すると届け出が必要な変更になるので手続きが面倒になり、改善出来ない(やりたくない)訳だ。
◆ 充電制御車でも同じ事は起きるのだが、トヨタとマツダのハイブリッド車でバッテリー上がりの報告が多い。対策としてはバッテリー電圧が下がっている状態が続いたら、ヘッドライトを点灯するなどして充電モードに移行させること、あるいはポータブルのバッテリーチャージャを携行することだろうか。
◆ ヤリスの例ではバッテリー電圧が殆ど残っていない状態まで放電しているので、電気二重層コンデンサ型のジャンプスタータでは、電気二重層コンデンサへの充電電力すら残っていない可能性もある。ハイブリッド車のバッテリー上がりでは、バッテリー電圧の低下でシステムがシャットダウンはしないようで、バッテリー電圧が数Vまで低下していたというレポートもある。
◆ 電気二重層コンデンサタイプは安全性は高いが、車両のバッテリから電気二重層コンデンサを充電しなければいけないので、残電力がないとどうにもならない。モバイルバッテリーから充電出来るものもあるが、だったらバッテリー内蔵型のジャンプスタータの方が良くない?もっとも中華Li-ionバッテリー搭載ジャンプスタータを車に積んでおくのは、燃えちゃわないかなと心配だ。
◆ 中華ジャンプスタータの能書きには3000Aとか5000A出力と書かれている。端子を短絡したら瞬時に電線が爆発するようなすごさである。現実的には電線の太さからして、ピークで100A以下だろうけど。まあ出力にESRが凄く低いコンデンサでも入れておけば、ピーク電流だけは稼げるかな、その電流が出せるのが1μs位だったとしても。
47km/lを達成した軽自動車は凄いのか?(4/1)
◆ ダイハツは2気筒エンジンを軽自動車用に開発しているが、振動などの対策が上手く進まず、製品化出来ていない。2気筒エンジンはフィアットが市販車で採用しているが、日本車で現時点での採用例はなかった。
◆ 新型アルトは2気筒エンジンを搭載し、クランク同軸のモータと位置可変式バランスシャフトによって振動のコントロールに成功した。モータのトルクをダイナミックに変化させることでトルク変動を吸収し、2本のバランスシャフトはシャフト内部に入れられている液体の量を調整することで、幅広い回転域で振動吸収性能を上げる。
◆ エンジン自体は2バルブOHV直噴エンジンで、2気筒化による気筒容量の適正化によって十分なトルクを確保出来る。モータの出力が合成出来るので、NAのエンジンでも64馬力に達してしまうこと、2気筒化とOHV化によって従来の4バルブDOHCエンジンの半分のコストで製造が可能になった事がメリットだ。カムシャフトは1/2速回転のバランスシャフトを兼用し、OHV構造になっている。
◆ 一次バランス相殺用バランスシャフトはその位置が微妙で設計を難しいが、バランスシャフトを2本にすることで低振動化を進めた。カムシャフト兼用バランスシャフトは上下に10mm移動させることが出来、負荷状況に応じてバルブリフトと作用角が変わるシステムになっている。負荷変動によるエンジンバランスの変化も、これで同時に吸収できる。これに筒内直噴を組み合わせる事で、レギュラーガソリン仕様ながら14.7:1の圧縮比を実現した。
◆ エンジンコストが半分になったその残り半分で、モータやモータの駆動システムを作り上げている。バッテリーは約1kWh分を搭載しているので、ハイブリッド軽自動車としては大容量となる。WTLC燃費計測時にバッテリー容量が1kW以下だと燃費データが悪化するそうで、そのギリギリの容量に設定した。こうしたシステムによって47km/lのカタログ燃費が達成されると、2気筒故の爆発間隔の広さから来る独特の排気音すら好意的に受け取られる。
◆ そしてこのアルトが99万円というのだから、価格インパクトも凄い。99万円でもエアコンは付いているし、Bluetoothによるスマートフォン連携システムで専用アプリとリンクさせれば、オートエアコン機能もラジオ(ラジコ使用)もオーディオも完璧、車室内には同軸2Wayの4つのスピーカと25W×4のディジタルアンプが奢られる。
◆ スマートフォンをダッシュボードの専用ポケットに入れると、レンズとミラーで15インチ相当に見えるという、大昔のテレビの前に付けるフレネルレンズを連想させるような、何だかよく分からない仕掛けも付いている。これは故鈴木修会長が、青春の思い出を形にしたとか何とか。スズキは安い車だからといって安っぽい車ではないと胸を張る。
◆ 基本モデルを1つにする事によるコストダウンと、ディーラオプションの拡充による自由度の高さも特徴的だ。標準のシートは合皮なのだが、シートを一部分解して取り付けなければいけないオプションのシートカバーは、まさにシートと一体化する逸品なのである。コノリーレザーやロロ・ピアーナの素材を使ったそれらは、インパネやドアトリムなどへの適用も可能など、スズキでは「好きなだけ高級に出来ます」と謳う。
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