グルーポン(1/20)
◆ 不良おせち料理事件で一躍有名になったグルーポンだが、これでもかと言うほど広告を出している。Googleの広告も大量に出していて、しかもおよそグルーポンにマッチしないキーワードでも同社の広告が出るような無理矢理感が焦りと強引さを感じさせる。私はアフィリエイト、つまり広告料を受け取る側でもあるのだが広告を出す側になった事もある。仕組み的にはどんなキーワードにマッチするかを決めて広告を掲載して貰うのだが、競争率の高いキーワードを指定した場合は広告料の上限をあげないと他の広告に埋もれてしまう。これがオークション方式というヤツだ。グルーポンがどのくらいの単価を想定しているのかは解らないが、画像広告などは1クリック数百円規模ではないのだろうか。
◆ なので広告を見た人がそれをクリックするとグルーポンはGoogleに数百円を払う事になる。とは言っても同じ人(Cookie,IPでチェック)が何度もクリックしても駄目だ。このシステムによって広告主に過度な損害が及ばないようになっている。また短時間内に多数クリックした場合も、クリック単価が安くなるように制御されているようだ。こうした仕組みで従来はよく見られた、広告主に損害を与えるための作業を排除している。これらの悪質行為はGoogle以外の広告業者の手によって行われ、Google広告のイメージを悪化させて顧客を奪う攻撃な訳だ。なおIPアドレスの寿命は1日程度、Cookieはよく知らないが同程度ではないだろうか。
◆ 最初にグルーポンの広告を見たとき、なんか怪しいなぁと思った。ホームページの会社案内や特商法の表示を見ても具体的な事は書かれていない。しかも出来たばかりの会社だ。おそらくは投資家の金を活かすべく急成長を狙っての広告展開なのだろうし、一気に宣伝する事で急成長という階段に足を乗せたい思いは伝わってくる。元々は米国の企業だそうで、その日本人なのか日本人が勝手に作って提携した(Yahooに対するYahooJapanのようなもの)のかも良くは解らない。各国への進出の中で日本でも収益を上げようという事なのだろうか。
いずれにしても日本法人はそうは規模が大きくないようで、件の事件の対応もスムーズには行かなかったようだ。
◆ クーポン購入型の割引システムはグルーポンが初めてではない。以前に紹介した事もあったが、主に飲食店の暇な時間帯を利用して安価に食事が出来るシステムなどは存在している。ただ、自分が使いたいクーポンがないなどで広告には目を奪われがちだが実用性というか実際のお得感を万人が得られるものではない。クーポンをその場で買って使うものや月額登録が必要なものなどもあるが、こうなってくるとクーポンを買ったから何かに消費しなくちゃと言う本末転倒になってしまう。これはDVDレンタルの月額料金制のものとも似ていて、観たい映画もないのに何かを借りなくちゃ、みたいな。従って自分にとって十分にお得かどうかをチェックしながら使うべきものであるのは当然として、グルーポン側やサービスや商品提供業者の安全性と信頼性の事前チェックも欠かせない。
◆ 飲食店のサービスクーポンなどでも、クーポン利用時の制限などは理解しておく必要があり、それは食事時間であったりサービスの提供内容が通常とは異なる場合があるからだ。安価に提供して貰う分は、その提供を受ける側もそれなりの制限を受ける事を忘れてはいけないと思う。駅から遠い駐車場は安い、みたいなものだ。まあ訳あり商品や訳ありサービスほどの"訳"は無いのかも知れないが、一応。
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