増税(7/20)
◆ 財務省は何とか増税をしたいと思っている。増税によって国の財政を適正化すると言うよりも、入ってくるカネは多い方が良い的な事だろう。それはこれまでの増税がそうであったようにだ。無駄遣いの廃止だ事業仕分けだと言っても、翌年になれば又別の名目で予算請求が立つ。役人とはそんなものなのだ。今後増税されたとしても、国の借金が減るなどと言う事はあり得ない。全ては今までどおり無駄なカネとなって消えていくのである。
◆ 会社に入って何年か経ち、月給18万円とボーナスを年に2回で合計60万円貰っている人が居たとしよう。年収は276万円である。扶養家族が居なければ基礎控除のみなので課税所得は243万円だ。所得税は(たぶん)145,500円取られる。住民税もほぼ同額だと思うのでこの程度の金額だ。健康保険は住民税の約2倍というか、所得から計算すると239,400円かな。これら合計で約53万円、更に年金が約10万円取られる。別に何をしなくても、息をしているだけで取られるのがこの税額だ。たった276万円しか稼いでいないのに60万円以上も取られてしまう。
平均月額5万円、つまり18万円の支給額があったとしても手取りは13万円でしかない。7万円の家賃を払えば残りは6万円なのだから豊かな生活とは言えない。朝食は食わずに昼食はカップラーメン、夕食はコンビニ弁当として一日千円に抑えたって月額3万円だ。
◆ 収入が多ければ手元に残るカネも増えるのは事実ではあるが取られるカネも増える。上で計算した人が残業をせっせとやって年収が350万円になったとしよう。所得税と住民税額の合計はおよそ55万円、保険料は約30万円になって年金を入れた支出額は約95万円だ。年収が276万円から350万円に74万円増えたが、税金等の支払額が35万円も増えるので実質40万円も増えないとなる。年収276万円の人の年間実働時間が2千時間だとすれば時給は1,380円だ。すると税金などを払うために働いている時間は435時間であり年間2ヶ月は税金を払うために働いている計算になる。これには消費税の類は含まれていないが、実際には消費税があるので税率はもっと上がっている事になる。そしてさらなる増税が待っているとすれば、働いた方が良いのか働かない方が良いのかみたいに思う人も増えてくるだろう。
◆ 政府は高額な税金を課している国との比較をする。
あの国は消費税がもっと高いとかと。携帯電話料金も国際的に見てどうだとか言っている。しかし自分たちに都合の悪いものとの比較はしない。高額納税国の代表格である北欧では社会サービスが充実しているために、つまりは払った以上のリターンがあると思われているので重税感が少ない。
子ども手当、1.3万円だったかな。それを受け取れる代わりに扶養家族に入れられなくなったような。つまり所得が38万円増えたのと同じ事になる。所得税と住民税の比率変更にしても、実は実質税額が上がる方向になっている人が多いのだ。
消費税を社会福祉財源に?我が国で社会保障が充実するなんて事はあり得ない。年金だって支給開始年齢を上がる話になっている。年金や保険財源を箱物に使ったのは一体誰だったのか。
前から書いているように支給開始年齢を平均寿命以上に持っていけば無駄づかい財源がどっさり生まれる。
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