データ通信用(12/5)
◆ MVNO事業者によるデータ通信専用SIMが増えてきている。通信最高速度を規制する代わりに月額料金を千円以下におさめた所が人気だという。そんな中で楽天のサービスは回線最高速度での通信が保証されている。と言っても上限データ量である200Mバイトを超えると100kbpsに制限される。他の事業者でも最高速度自体が100kbpsから150kbpsなので使い始めの最初だけを考えると楽天がお得だと思える。
◆ ただし使い始めに常に最高速が出るかと言えばそうではなく、所詮はドコモの回線なので混雑している所では速度が落ちるし、帯域買いをしているはずなので楽天(フュージョン)での制限にも関係する。
私は普通に使っている分には月間500Mバイト前後なので、この200Mバイト版でも我慢出来ないほどではないかも知れない。欲を言えば利用者レベルで回線速度の切り替えが可能だと良いなと思う。
メール受信やGoogleのバックグラウンド通信などは低速モードで、地図を見たりブラウザを使う時には高速モードみたいに。でないとGoogleのバックグラウンド通信で美味しい所が食い尽くされるかも知れないからだ。
◆ MVNO事業者がこの価格でサービス出来ているのにMNO事業者の料金は何故高いのか。それには端末購入時のインセンティブなどが含まれているからだろう。たとえば新機種を契約無しで買えば8万円前後は取られる。しかし契約付きで買えばこれが2万円台になる。6万円も安くなって、これを24ヶ月で割れば月間2.5千円になるのだ。パケット定額料がらくらくスマートフォンだと500Mバイト制限で月額約3千円なので、インセンティブ分を引けば500Mバイトが1,575円で使える(基本料金その他を含んだ場合)事になり、MVNO事業者価格と余り変わらなくなる。
◆ つまり分離プランが機能していれば料金はずっと安くなったわけだ。しかし分離プランが機能はしておらず、よってMVNO事業者のSIMが売れる。
インセンティブ付きで買えばスマートフォンは場合によってはタダ以下になる。これは子供のオモチャを買うより安いわけで、機種変更などで不要になったスマートフォンにMVNO事業者のSIMを入れて子供に渡せば立派なゲームマシンになってくれる。完全にスタンドアロンで動作するゲームならば通信機能は不要か、或いはWiFiオンリーでも使える。でもせっかくならMail位使わせるかと思えば移動体通信ネットワークへの接続があった方が良い。
◆ MVNO事業者にも契約縛りなどが存在し、早期解約では違約金を取られる。楽天のサービスは違約金はないが契約料が4,200円と他社より少し高い。雑誌などのテストによれば楽天のSIMでの通信速度はドコモ契約の場合とたいして違わないとなっているが、混雑時には当然フュージョン側が詰まるはずなのでドコモの生よりは遅くなると思う。もっとも、月額千円なんだからそれでも良いと思う人も多いだろう。楽天以外だと最初から通信速度が遅いわけで、100kbpsだとVoIPも通りにくいのではないだろうか。
某事業者がオールIPを計画した時に、どのくらいの帯域が必要かの検討があったのだが回線交換に比較すると遅延や安定性で劣るIP故に数百kbpsないと通話品質が維持出来ないという調査も出ていた。回線交換であれば10kbps程度でも音になる事を考えるとどちらが得かみたいな部分はある。
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