EV(4/17)
◆ コンバートEV、ガソリン車をEVに変更するヤツだ。と言っても今回取り上げるのは自動車ではなく二輪車。
アシスト自転車用のモータやコンバートキットのインホイールモータを使って電動二輪車を作っている方も居る。インホイールモータは500W程度の出力のものから3kWを超えるものまで市販されていて入手可能だ。3kWのもので7万円前後が相場のようだ。
バッテリの方も少々無骨な外径ながら大容量のLi-ionバッテリが入手出来る。
◆ エンジン付きの原付にコンバートEV用のインホイールモータを付けてハイパワーかは可能かとご質問を頂いた。ナンバー申請が面倒そうな点を除けば機械的に取り付けられれば理屈の上では可能になる。まさにハイブリッドみたいな感じで、バッテリが減ってきたら回生で充電しても良いと思う。普通に走る時にはエンジンのみで十分だろうが、登坂時や加速時にはモータを活かす。なかなか面白そうではないか。
マニュアルミッション車だとモータ制御が少々面倒な気もするがスクータなどであれば全開時だけモータONでも行けると思う。
◆ 問題はモータ付きのホイールがそのまま付けられるか否かと言うことで、これもチェーンドライブの車両だと位置関係がクリチカルだが片持ちのCVT車だったら何とかなりそう。
遊べる車両でもあれば作ってみたい所ではあるが、それなりの根性がないと(私の場合は)機械加工が面倒になる。
EVバイクとして考えると航続距離が問題になり、それはバッテリ搭載量を増やす必要が出てくる。しかし市販バイクの改造となると搭載場所が限られるので難しい。しかしエンジン車にモータをくっつけるならば電池搭載量を少なくしても(エンジンがあるから)我慢出来る。だったらエンジンだけで良いではないかと言われそうで、ハイパワーが欲しければ大排気量車を買えとなる。
◆ ごもっともだ。原付免許で乗れるのならまだしも、合法的には出力規制に引っかかるので原付二種登録が必要になる。
違法で乗るなら何でも良いみたいな、でもそれなら原付をボアアップしても同じ事だ。怪しげにモータやインバータノイズを響かせながら走るハイブリッド原付よりも、見た目では何も分からないボアアップ原付の方が上品ではないか。
なので趣味性を追求したという以外にハイブリッド原付の存在価値は無いと思う。燃費?確かにハイブリッド化で燃費が良くなる可能性はあるが、元々燃費が良いのだからハイブリッド化のためのコストでガソリンを買った方がお得だ。
◆ 1kW程度のモータ、ピーク出力はおそらく3kW程度は出ると思うので、10C放電を想定して300Wのバッテリを積む。ちなみに1kWhのLi-POバッテリが12kgの質量で20万円もする。遊びで使うならばラジコン用でも直列にした方が良いか。中国製などは鉛バッテリを使うのだが、これは余りにも重い。やはりコストがかかっても大電流充放電の可能なLi-ion電池が良いだろう。
Li-ion電池は充放電回路が、特に大電流用となると苦労する。
市販のコントローラもあるがそこそこの価格だ。回生などを考えると、或いはブラシレスDCモータを使うとなるとコントローラを買った方が簡単なのは事実だ。同期モータなので電圧を加えれば回るというものでもないし、うまく制御しないとスリップしてロスになる。
◆ しかしこうしてあれこれ考えるのは面白い。スクータのエンジンいじりも同様で、実作業も良いが考えていることも楽しいのである。実用性云々よりも作って動かす事が面白く、作って一度走らせてしまうと又壊して次の仕様に変えてみるみたいな感じで楽しめたりする。そしてある程度仕様が固まって実用的なものが出来ると飽きちゃったりして。巷の改造電動バイクのページなどを見てもそんな感じである。
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