MVNO(4/5)
◆ MVNO事業者がシェアを拡大している。通信事業者の場合はインセンティブだ何だとコストがかかっているので通信通話料金を下げにくい。しかしMVNO事業者の多くは通信に特化したサービスを提供しているので価格が下がる。
シェア拡大のもう一つの理由としてスマートフォンなどの代替が進んで余ったスマートフォンがある事だ。
◆ これは通信事業者のインセンティブプランの恩恵と言っても良い訳で、キャッシュバック欲しさに新規契約しやがて解約する。端末を売ってしまうのも一つの方法だがMVNOのSIMを入れて活かす事も出来る。
通話の出来ない事が不便でもあるが、通話そのものの必要性が低下している事とIP通話が一般的になっているのでさほど不便を感じない人が多いそうだ。
◆ こうなるとメインで契約している回線の方が利用頻度が下がってきたりする。MVNO契約とドコモなどとの直接契約では料金差が大きく、だったらドコモの方を解約してしまおうというのが流れだ。
しかし電話番号も欲しい。滅多に電話などかけないがIP通話では品質が悪いという事で通話プラン付きのMVNO SIMも登場した。IIJではデータプランに1,080円を上乗せする事でケータイ番号を発行して貰えるのだがちょっと高い。ドコモであれば743円(税別)で番号の維持が出来る。
◆ IIJのデータプランは900円(税別)からで、これで1GB迄の通信が可能だ。私の場合で考えてみると月間通信量が1GBに達する事は皆無なのでこれで済む。通話用に番号を貰ったとしても1,900円(税別)になるのだ。
ドコモで契約している場合の半額以下になるのでお得感は大きい。音声サービスだけを見るとSo-netは無料通話分付きなのだがデータプランの方が高いので微妙な感じだ。LTEの112.5Mbps対応で月間0.5GBまでの通信量と500円分の無料通話が付いて2,676円がかかる。また契約手数料や1年以内での解約の際には解約金がかかる。音声プランはMNP転入も可能なので電話番号を変えずにMVNO事業者に移行出来る。
◆ 通話サービスに関してはMNO事業者であるドコモとの絡みで料金を下げにくい事情はあるようだ。ただし楽天電話のようなサービスもあるので、需要が増えれば価格競争も起きてくるだろう。
MNO事業者ドメインのメールが使えないという点に関して、普段使いでは殆ど影響はなくなっていると思う。
spモードメールの使いにくかったアプリやSBMの時代遅れとしか言いようのないメール仕様などが嫌気された。
◆ ただし未だにMNO事業者ドメインメールを崇拝する企業もあり、郵貯や銀行などは事業者ドメインのメールで登録しろと言っている。どうやら事業者メールは安全だと思い込んでいるらしいのだが、過去に起きたドコモのトラブル、そして今はWebメールとして使える事を知らないらしい。GmailはWebメールでフリーメールだからダメだとも言っているが、世の中の流れに着いてこられない所は衰退していくしかない。
◆ MVNO事業者に客を取られるMNO事業者の回線は、すなわち土管だ。土管屋になりたくないと言いながら、自ら土管屋の道を歩む。そしてその土管屋を羨ましく思ったSBMも土管屋になっていく。もちろん言い土管と悪い土管があるのは当たり前の話で、MNO事業者によって価格差などが起きたら面白い。CMを信じるならば接続率ナンバーワンのSBMの土管がもっとも付加価値が高いという事になる。
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